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趣味は家庭菜園!「去年はパクチーを育てて大失敗」

-:何か趣味はありますか。障害のジョッキーって趣味が多彩じゃないですか。

林:障害ジョッキーの間では最近は将棋が流行っているね。自分は家庭菜園かな、ハハハ(笑)。

-:それは家のお庭で、ですか?

林:今年はかぼちゃと里芋と冬瓜、それからナス、あとは細かいものですね。自分で園芸店に行って、選んでいますが、土は3坪くらいの畑と、あとはプランターばっかりですね。土も買って。良いのが出来ないかなと思って、やっぱりこだわりますよね。買ってきた方が安いんだけどね。

-:育てる過程が楽しみですからね。

林:去年はパクチーを育てて大失敗したんだけどね。パクチー流行っているなと思って育てて一杯植えたら、俺は食えなかった。すぐに抜いたら「私が食べるのに」と嫁に怒られてさ。セリの方が美味い。自分の口にはあわなかったな~(苦笑)。

林満明

-:それは自分で食べて、料理もされるのですか。

林:やりはしないけど、嫁さんがいない時はするけどね。

-:奥様の話が出たところで、これだけ2000回も騎乗されて、現役が終わった時の奥様はいかがでしたか?

林:嫁さんもホッとしていたみたいですね。競馬に行く時も普段通りでしたね。「競馬場に来る」と言っていたから、俺も行ったことがないような良い席を騎手クラブで取ってもらっていましたね。レース後は「良かったね」ということで。子供らも来てくれて。

-:良い騎手人生でしたね。

林:そうですね。これだけ乗せてもらえるなんて、人に恵まれましたよね。

-:愛されキャラですからね。

林:なのかな、ハハハ。そうなら良いんだけどね。

-:林さんくらいの年代だと、取っ付きにくくなったりだとかありますからね。

林:そう?取っ付きにくいのかなぁ?

免許は返上せずに就活中「乗りやすい馬をつくりたい」

-:所属先はこれから探すのですか。

林:いま一生懸命「就活」しています。免許は返上せずにね。募集中です。どこか宣伝しておいて下さい。

-:これからの馬との関わりというのは、この世界でどういう風に生きていかれるか、気にされているファンもいると思いますが。

林:僕にはこれしか仕事がないから、馬に乗ることしか出来ないから、乗りやすい馬をつくりたいよね。

-:やっぱり障害馬をつくってきた経験というのは、もちろん平地の馬でも活かすことが出来るということですね。

林:と思いますね。ただ、厩舎によってメニューがあるから、なかなか上手く出来ないかと思うけど、その中で出来るだけのことはやりたいね。

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ラストランのパートナー・アスターサムソンと京都ハイジャンプ(J・G2)を勝利

-:平地のジョッキーがパッと馬を見たら、この馬はこういう性格だぞとか、俺の方が分かるというのはありますか。

林:いや~、それは分からない。乗っても分からないけどね。でも、乗りやすい馬、乗り辛い馬は分かるけどね。それは、ジョッキーならみんな分かると思うけど。

-:先輩では嘉堂さんとか、出津さんとかが先に引退されたんですけど、その人たちの今を見て、自分も助手になるというイメージは湧きますか?

林:う~ん、というよりも、調教助手しかないのでね。

-:早く居場所を見つけて。

林:来年払う税金だけでも稼がないとね、ハハハ。「来年、再来年くらいまで税金がかかるから、稼がないといかんよ」と、嫁に言われているので。

「良いところを見つけて、良いところを褒めてあげなきゃね。綺麗に飛べた時に褒めてあげれば、多分、馬はわかると思うから」


-:これだけ見た目も健康に引退出来たという秘訣は何だったですか。

林:いやいや無事終わってくれて良かったです。競馬に怖い、怖いで乗るのは良くないと思うんだけどね。体が硬くなるから。開き直り。ゲートを切ってしまえば、開き直りで乗れるから。

-:馬をつくっている時とか、返し馬や調教の時とかは用心するに越したことはないじゃないですか。

林:でも、用心し過ぎても、馬が上手にならない。ノビノビ飛ばしてやる方が馬は上手になるからね。がんじがらめで馬を飛ばしていても、馬は前に飛べなくなるし。

-:怖がることが伝わるのですね。

林:伝わるからね。綺麗に飛ばすには、ユッタリ乗ってあげなきゃ、ね。

-:乗っている人間にも余裕がないとダメですね。

林:だから、練習を始めた時でも、気分が乗った時にドンドン進めていくのがベストですね。今日は気分が乗らないなという時は、早めに止めて切り上げて。

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-:メリハリをつけてということですね。それは若い時から出来ていましたか。

林:若い時は何か勝手に気分が乗っていたね、ハハハ。この頃は飛ばしていても、今日は馬が乗っていないなというのが感じるようになっちゃった。昔は乗っていなくても、乗れ、乗れという感じで盛り上げて、上手く飛べた時は褒めて、ドンドン進めたけどね。

-:やっぱり歳を重ねて、馬優先じゃないですが。

林:馬の気持ち優先で。

-:馬を仕上げるということはちょっと追い込むことにもなるけど、結局引き延ばすためには。

林:良いところを見つけて、良いところを褒めてあげなきゃね。綺麗に飛べた時に褒めてあげれば、多分、馬はわかると思うから。

-:そういうのが自信に繋がって、競馬場でも。

林:悪いところを探したら、なんぼでもあるからね。それを出さないように、良いところだけを伸ばしてあげて。

-:今まで乗ってきた馬にも感謝ですね。多分、何頭かはこけそうになっても、林さんのことを守って耐えてくれた馬がいるでしょうからね。

林:いるし、ケガが少なく、ここまでやれたからね。

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