ジェネラーレウーノ スタミナ勝負に絶対の自信あり 逃げ宣言!後続封じる
2018/10/14(日)
セントライト記念を制した関東期待の星が淀の3000mに挑む。誰もが認める素質に加え、持続力、スタミナに定評はあるものの、折り合いを欠くシーンも多々あるなど自分との戦いでもあるジェネラーレウーノ。馬具の工夫に早めの輸送など陣営も細心の調整を施し、菊の大輪獲りへ向かう。
-:前哨戦を制して菊花賞(G1)へ挑むジェネラーレウーノ(牡3、美浦・矢野英厩舎)について、お聞かせください。まず、京成杯で重賞初勝利を挙げられました。当時の様子から教えていただけないでしょうか。
矢野英一調教師:問題なく調教も積めて、いい形でレースに臨めました。レース自体も強い内容でしたね。
-:その後は皐月賞へ向かわれましたね。
英:当初フワフワしたり、精神的な課題はあったのですが、それもどんどん改善されてきているなと思いました。
-:課題を抱えている中、調整で気をつけていたことはどんなところでしょうか?
英:3頭併せで真ん中に入れて突き抜けるかと思ったらブレ-キを掛ける面もあったので、そういう面に気をつけながら調整しました。
▲重賞2勝目となったセントライト記念
-:皐月賞は3着でしたね。速いペースを先行して粘り込む強い内容だったと思います。
英:3着という内容でしたが、3頭が雁行する変則的な流れになってしまって…。本当はどれか行かせて2、3番手で折り合う形を作りたかったのですが、外から引っ掛かり気味で行く馬もいて引くに引けなくなってしまいましたね。ダ-ビ-に向けて懸念材料になりました。馬のやる気は出てきていましたし、ゲ-トから出るのは分かっていましたし、東京2400mで引っ掛かるのがどうか、と思っていました。ダ-ビ-は戸崎さんが逃げて、それをうまく見る形にできればよかったのですが、皐月賞で雁行した分、気が入ってしまった。
あの馬のいいところでもあり悪いところでもあるんですが、馬の後ろに入るとフワっとするのですが、気が入り過ぎてダービーのパドックでものすごくイレ込んでしまって。レースでもそういうモロさが出てしまいました。力負けではないと思っていますし、菊花賞ではうまいことこの馬らしさを出せればと思います。
-:秋初戦のセントライトへ向けて気をつけたことはありますか?
英:ダービーの時はデキ自体、すごく良かったんです。ただ、精神的な面を考慮しつつ、長めから追い切って身体を作っていきました。当日はパシュファイア-を工夫したり、ダ-ビ-から間隔を空けたことで馬もガス抜きできたのか、折り合い面に関してもフワっとしていましたし、ロングスパ-トであの子らしいいい走りができました。レース内容は素晴らしかったと思います。皐月賞より手応えがありましたよ。
-:セントライト記念を勝利され、その後の様子はいかがでしょうか。
英:若干硬さは出ましたが、ノーザンファーム天栄に放牧に出してケアしてもらいました。戻ってきても、まだ幾らか硬いところはあったものの、今週からだいぶいい感じになってきましたね。迫力を感じさせる走りになりましたし、いいと思います。
-:1週前追い切りはウッドコースで6Fから併せ馬でしたね。
英:この世代のトップ級と走らせるため、しっかり長めから動かしました。当週は疲れが出ないように調整します。今日は力強くて、いい動きでした。良かったと思います。今週の土曜に栗東に持って行き、当週の水曜に追い切ると思います。追い切りの乗り手はこれから考えます。今日の動きは良かったので、あとは逃げるだけです。逃げますよ(笑)!
-:最後に、京都3000mという舞台についてはどうでしょうか?
英:芯が強くスタミナもありロングスパ-トできて、ひと踏ん張りできる馬ですが、距離に関してはやってみないと分からないですね。ただ、最後の一冠ですからね。いい結果を残せるようレースまでがんばっていきたいです。
プロフィール
【矢野 英一】Eiichi Yano
1970年2月24日生まれ。東京都出身。父は1991年の天皇賞(秋)を勝ったプレクラスニーを管理した矢野照正調教師。1996年10月にJRA競馬学校厩務員課程に入学し、翌1997年4月に美浦・阿部新生厩舎で厩務員となる。同年10月より父の下で調教厩務員、調教助手を務めて、2008年に調教師免許を取得。2009年に厩舎を開業して、2013年のキーンランドCをフォーエバーマークで制し重賞初制覇。今年はジェネラーレウーノで京成杯、セントライト記念と重賞2勝。菊花賞でG1初タイトルを狙う。