メイショウマンボ2ページ目
2013/10/13(日)
一週前追いきりの感触と状態
-:調教の動きを見ていると、結構、納得させるのに手こずるというか、エンジンをなかなか掛けてくれない性格のようですね。
塩:ズル賢いですね。今日(10/3)も幸四郎にしたら、もうちょっとパーンと……、そういう理想はあったらしいです。でも、時計的に見ると、あの時計で、あれ以上ハジけたら、とんでもない時計が出るというのはね。「まあまあ、1週前にしたらちょうどですよ」とは言っていましたけど。
-:先にお話が出ましたけど、今日の1週前追い切りは2頭併せで行われましたね。四位ジョッキーが乗るシンゼンレンジャーを3~4馬身離れたところから、幸四郎ジョッキーがメイショウマンボに乗って、併せたのですが、3コーナーぐらいでは、もう内に並んでいくような感じで、我慢をさせているように受けました。
塩:今までは「500から山(坂路)へ」という調教だったのを、最近は「外でダクを踏んで、Eコースを半周回って、山」という調教を何回か続けたら、コースに入るのをゴネ始めてね。春までだったら外でダクを踏んで、そのままパーンと行くのを、僕が心配やったから、「速いところ(調教)は行きません」言うて、普通通り、中でダクを踏んでコースに入ってもらったんですけど、念のため、追うために僕が付いていっていたんですよ。元々、ズル賢いから、前からモゾモゾはしているんですけど、そんなにスムーズに馬場に入るタイプではないんで。今日も2回ほどゴネかけたから、僕が馬場に入るまで後を追ってみて、取りあえず馬場に入ったのを確認して戻って。そうしたら、もう4コーナーやったんですよ。だから、詳しくはわからへん(笑)。一番おいしいところは観られたんですけど、飯田君が代わりに見てるし、と思いながら。
-:上がってきた幸四郎ジョッキーの反応は「もうちょっとスパーンと来て欲しかった」という感じがあったんですね。
塩:ハッキリとは言わなかったけどね。ローズSの時も多分、そんなにパーンというタイプではないんでね。
-:写真を撮っている時にタイムは見られないじゃないですか。ローズSは“えらく時計が遅いな”と思って、写真を撮っていたんですけれど、時計を聞いたら、“アレ、そんなに出てるの?”と思って。今日も正直、79秒には見えなくて、“2頭でえらいユックリやな”と。
塩:だから、今ちゃん(今村助手)とかでも大変みたいですよ。その通り乗ろうとしたら、思っているより、はようなるから、「遅いぐらいでちょうどですよ」という。
-:それがオープン馬特有の(乗っている以上にスピードが出ている感触)?
塩:何ですかね。トビが大きいですからね。“我慢して放しました!スパーン!”というタイプでも調教からではないので。でも、時計だけで見たら、十分に優秀なんでね。
-:全然、重さはないでしょうし。
塩:う~ん、先週の段階でプラス8というのが……。何となく心配やな。“心配やな”というのは結果が出るまではね。
-:塩見さんは結構、心配しいのところがありますよね。桜花賞前に話を聞いた時に「奥さんに馬を気にしているのを、バレないようにしていたのに、めっちゃバレて」と。オークス前は「今回はどうするんですか?」と聞いたら、「もう俺はいつもソワソワ、イレ込むのを隠さないようにした」と。
塩:厩舎では上手いこと隠せていたけどね。家に帰ったらアカン。ソワソワするんで。極力あんまり心配な時でも、厩舎に来んとこと、いうのはあります。あんまり何かベッタリと張りつくのもね。
-:馬がリラックス出来る時間を。
塩:特にマンボは人がいると、常に怒っていますからね。エサを食べている時は当然、MAX状態で。
今:早く来ても(厩舎の一員としても)あんまりアレだし、遅く来てもあんまりね。「早く出せ」と馬が怒るし。
塩:お嬢様だから、面倒くさいですよ。だから、それは意識して、“必要以上に早よう来んとこかな”というのはありますけどね。大久保厩舎時代も、先輩らに「人間がおったら、馬が落ちつかへんねんから、チョロチョロすんなよ」と、よう怒られていたんで。やっぱり新規の時って、やっぱり何かチョロチョロするじゃないですか、仕事をやりたいし。「早く帰れ」とかね、よく言われていたんで。
秋華賞当日へ向けて
-:秋華賞もあと1週間ですけど、楽しみの方が多いですね。
塩:レースなんでね、ましてや直線が短いんで、前の馬に粘られたりするのも十二分に考えられ、“しゃあないな”という結果もあるかもしれんけど、それなりというのか、良い勝負はしてくれるとは思いますけどね。
-:競馬の格言にある「2走目のポカ」というのはないことを祈りますね。
塩:僕も祈りますね。ただ、今のところは本当に順調には。
-:もし、競馬場でプラス8キロだったとしても、ファンの人は重いな。という印象じゃなく、この馬の筋肉量が増えたという解釈で良い訳ですね。
塩:見た目は全然、太く映らないですしね。
-:オークスに続くG1制覇を。
塩:本当に獲れるものなら、何でも獲りたいですけどね。
-:応援しているファンもいると思うんで、メイショウマンボと言ったら、幸四郎ジョッキーの久し振りのG1だったですし、種馬がスズカマンボということもあります。メイショウさんだけじゃなく、スズカのオーナーもスゴく喜んでいたという記事も出ていましたから。
塩:喜んではるみたいですね。そうやねん、永井さん。
-:渋好みのファンにメッセージを。
塩:まず、メイショウモモカにお礼ね。夢にも思いませんでしたね。JRAのイベントに使われた馬なんで、梅田のGateJ.で写真展もしてもらったヤツの写真も1枚貰って、年末に掃除をしていたら出てきて、階段の踊り場のところに貼ってあるんですけどね。だから大体、朝に行く時か、帰ってきた時に「今日も行ってきます。今日も何ともなかったよ」みたいに、モモカにちゃんと手を合わせて言っています。その写真をバンバンと壁に貼ってあって、表彰式の時に赤いリボンを貰えるじゃないですか。当然、それも持って帰って来て。でも、使い場所に困るんですよね。それでちょうど良いやと思って、そこにビッとポスターみたいに飾ってあるんですけどね。これが2つ3つぐらいになれば良いかな、と思いながら、挑みたいと思います。
-:2つ目のボンボリを飾って下さい。
塩:ありがとうございます。
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