
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
桜とオペラ
2025/4/10(木)
皆様、こんにちは!春めいた気候になり色々なところで入学式が行われ、少し大きな制服を着た若者がピカピカの自転車で向かう様子が見られる季節となりました。慣れない環境、友達とドキドキが止まらないでしょうが、新しい世代の新しい門出を見ながら私も新鮮な気持ちになりました。

そんな桜が咲き誇る中、阪神競馬場では大阪杯が行われベラジオオペラと横山和君のコンビが見事な連覇を達成しました。レースはスタートからデシエルトが出遅れる形となり、そこからいつもの推進力で途中からハナへと立ちました。ホウオウビスケッツの岩田康君としては逃げる競馬を選択したタイミングでマクられたことによりリズムが崩れたのがついてなかったなと思いました。
この変則ペースにより注目していたコスモキュランダも早めに踏むことができず、恵まれない展開だったなという印象です。そんな中にあってベラジオオペラはいいポジションを取り、落ち着いた走りをすることができましたし、4コーナーの手応えは絶対勝ったと感じられるほどだったと思います。桜舞う阪神で大きく広げた左手が印象に残りました。有馬記念でも大負けしていませんし、宝塚記念が楽しみになる勝利でした。

今週は桜のレース本番、桜花賞が阪神競馬場で行われます。2歳女王アルマヴェローチェが登場します。上村厩舎は2週連続のG1制覇に向け準備万端といったところでしょうか。3歳になって初のレースに期待がかかります。
しかし、クラシックに向けて着実に力をつけてきたエリカエクスプレスからも目が離せません!戸崎君はこの馬のこともきっと「VERY VERY HORSE」と感じているはずです。その他にもエンブロイダリーなど楽しみなメンバーが揃った桜の栄冠はどの馬に!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。