
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
孫の勝利
2025/4/24(木)
皆様、こんにちは!気付けば気温が上がってきており、知らぬ間に小さなゲロゲロというお馴染みの合唱団が歌いはじめました。あーまたこの季節がきたかと感じながら最近は梅ざらめの柿の種を食べるのにハマっています(笑)。

梅ではなくウメー騎乗が光った皐月賞を振り返りましょう。ミュージアムマイルとまたまたモレイラのコンビが勝利を挙げました。この馬を調教している友道君は我が家にもよくご飯を食べに来てくれるので、ゴール前では家が揺れるほど声を出しました。本当に真面目な子で、競馬に対して色々な角度や世界を経験し、それが結果となったことはまるで自分のことのように嬉しかった。また勝ち祝いを楽しみにしています。
レースは非常に難しい形になった印象で、皐月賞あるあるのおしくらまんじゅうになるケースだった中、そんな影響を受けず馬に新たなギアを生み出したモレイラとミュージアムマイルの強さに、ただただビックリしました。
1番人気のクロワデュノールは負けて強しで、不利は相当痛かったとも思います。しかし、このレースで間違いなくミュージアムマイルが上になったと思います。ダービーで距離が延びることや競馬場が替わることでまだまだ分かりませんが、まるで我が家の孫が調教をした馬が勝ったような感情になった皐月賞でした。

今週は東京、京都、福島の3場開催になります。重賞も組まれ、中でもマイラーズカップが面白くなりそうだなと思っています。人気を集めそうなのは豊ちゃんとコンビのジュンブロッサムになります。イメージとして大きい競馬場が良さそうなところはありますが少頭数で競馬はしやすいのではないでしょうか。
そして、良績は圧倒的に平坦コースというニホンピロキーフと田口君のコンビもどうにか素晴らしい結果をと願っています。ミスタージーティーの距離短縮も怖そうですね。
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。