
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
ベリーコンディション
2025/11/20(木)
皆様、こんにちは。すっかり冬の気候となり、朝晩は車の窓ガラスが凍り始める季節となりました。そんな寒さの中、テレビで大好きな大相撲を観戦していると、なんと競馬ラボの懸賞旗が出ていることに気付きました!まるで偶然知り合いがテレビに映ったかのような不思議な高揚感を覚え、思わず声を上げてしまいました。次にいつ出るかはわかりませんが、皆さまも是非チェックしてみてください。

それではエリザベス女王杯を振り返りましょう。今やベリーベリー騎手として認知された戸崎君とレガレイラのコンビが圧倒的な勝利を収めました。パドックからもデキの良さが十分に伺え、勝利を確信するほどの素晴らしい仕上がりでした。
レース運びも非常に落ち着いており、スタートを切った瞬間に戸崎君も「これなら大丈夫だ」と、自信を持って騎乗しているように見えました。このデキならジャパンカップも勝てたのではないか?と思ったほどです。一時期は馬のメンタル面も心配されていましたが、その課題を克服し見事に立て直してきた陣営は流石の一言に尽きます。
2着には私の推し馬であるパラディレーヌが入りました。望来君もスタートからのリカバリーやレース運びと120点満点の騎乗でしたが、今回は相手が悪かった、としか言いようがありません。真の女王レガレイラは連覇を目指して有馬記念に挑むのか、パラディレーヌの来年のレース選択はどうかなど、今後への楽しみが広がる一戦となりました。


今週は京都競馬場でマイルCSが行われます。私が注目しているのは本格化してからの末脚が恐ろしく、調教も素晴らしかったラヴァンダです。マイル戦をメインに使ってもらいたいと思っていただけに、この舞台での走りに期待が高まります。
ここに王者の風格漂うジャンタルマンタル、このレースに向けてきっちり仕上げてくるソウルラッシュの2頭が加わり、三つ巴の力比べになると思っています。圧倒的横綱を倒す金星に期待して今週も3日間の変則2場開催を楽しみましょう!
プロフィール

松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。






