
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
信じた先
2026/6/4(木)
皆様、こんにちは!先日、10数年ぶりに行きつけにしていた店へ連れて行ってもらいました。歳を取ると誰かに会うのも億劫になり、外へ出るのも嫌になっていたのですが、改めて「美味しいな」「たまには景色が変わるのもいいな」と感じ、人生に刺激をもらえた一日でした。


それでは7944頭の頂点を決めた日本ダービーの話をしましょう。勝利したのは松山君とロブチェンのコンビでした。先週、外枠は例年ほど不利ではないと書きましたが、それでもレースの難しさは確実にありました。しかし、松山君は掛からないように1列下げた競馬を選択。1コーナーへの入りで「これは遅い」と感じました。松山君からするとここでさらに1列下げる形の競馬となりました。
ここで抜群の判断をしたのが川田君。ポジションを上げ、折り合いをつけ、松山君を張り付ける競馬を作り上げました。迎えた直線。あの冷静な川田君が熱くなる姿を見せて追う中、ロブチェンを信じて差し競馬に徹した松山君がルメールとの競り合いを制し、見事ダービージョッキーとなりました。ロブチェンはこれで二冠。杉山厩舎と松山君のコンビで牝馬三冠の次は牡馬三冠へとリーチをかけました。
腐らず、負けず嫌いな自分を鼓舞しながら、1つ1つ丁寧に営業を続け、信頼を得てきた努力。その積み重ねが確実に松山君を上手くし、最高の名誉へと導いた結果だったと思います。お見事でした。

今週は安田記念が行われます。G1としては少し物足りないメンバー構成となりましたが、楽しみはたくさんあります。まず注目を集めるのはガイアフォースでしょうね。東京1600mはベストとも言える舞台だけに陣営は「ここで」と思っているはずです。
そして、松山君のダービー制覇を願っていたオーナーのパンジャタワーも、勝ち切りたい一戦になりそうです。その他にも、びっくりするような末脚で一気に頂点を目指す藤懸君とスズハロームなど、あっと驚く結果があるかもしれません。信じた馬券で勝利をもぎ取りましょう!
プロフィール

松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。



