'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
11月4日時点1555勝
ダノンリバティ&イモータルら注目の一日を回顧!
2015/8/22(土)
騎乗機会は僅かだが千直は大歓迎
-:アイビスサマーダッシュ(G3)のヘニーハウンド(牡7、栗東・吉村厩舎)はいかがだったでしょうか?
圭太:初めて乗せていただいたのですが、フットワークは良い感触。スタートも出たのですが、最後はちょっとアラアラになってしまいましたね。初めて乗ったので以前との比較はつきませんでしたが。
-:ローカル開催で新潟へ乗りにいかれることはないわけですよね。新潟の1000mは1年に何度かしか乗らないと思うのですが、乗り方で困ったりすることはないですか?
圭太:(キッパリと)ないですよ。僕は好きですからね。
-:でも、そんなに1000mの男というイメージは受けませんでした。
圭太:今年は勝っていないですが、毎年けっこう勝っていますね。僕は好きです。乗っていて楽しいですよ!
-:コース形態的には、あれを難しく考えるジョッキーもいるものですか?
圭太:どうなんですかね。好きという人も嫌う人、おもしろくないと言う人。それぞれいますね。
-:残りの新潟開催では直線競馬の騎乗にも注目ですね。前回も秋の騎乗スケジュールをちょっと伺いましたが、それ以外で入ってきている馬はいますか?
圭太:府中牝馬S(G2)のレッドリヴェール(牝4、栗東・須貝尚厩舎)ですね。
-:それは久々のコンビですね。ファンも喜ぶのではないでしょうか。
圭太:どうですかねえ、ハハハ(笑)。他には今のところないかな。
-:去年よりは短い夏の新潟開催が始まりましたが、中間地点を振り返っていかがですか?
圭太:う~ん、2着が多いです。勝ち切れないですね。
-:それは前もおっしゃられていたことですが、人気薄でも良いところまで来て差し切れなかったり、なんてシーンを見ると、ツキもなかったのかなという印象も受けました。
圭太:まあ、ツイていない部分もあるかもしれないですけど、そればっかりではないので。
-:リーディング争いが付きものだと思いますが、この夏も意識されるものですか?
圭太:新潟は去年お米をいただいて、今年もいただきたいという気持ちは大いにありますよね。
-:家庭的に?
圭太:そうですね(笑)。去年は一年分もらいました。
気になる夏競馬の体重管理
-:それはスゴいですね。話題は変わりますが、豆知識として伺いたいが、夏場の騎乗で体重はどれくらい減るものですか?
圭太:「1鞍で」ですか?
バレットも務める戸崎圭太騎手マネージャー:1鞍なら300~400くらいでしょう。
圭太:人によるんじゃないですか。僕は基本が300~400として、着替えればもっとかな。そのまま行くから200~300で済んだりもしていますが、全部着替えたら500~600くらい行くんじゃない。
-:夏は1回1回着替える人もいるのですか?
圭太:人によってはいますね。下着以外、ズボンも替えて、靴もソックスも全て替える人はいますね。僕は間が空く時は着替えます。それも人それぞれだと思いますが、連続の時は特に着替えないですね。
マネ:「(プロテクターの下の」インナーくらい替えていったら」と言いますが「そのまま行く」って。ただ、急に軽くなり過ぎると、鉛を持たなきゃいけないので、それが嫌なんだよね。水分を摂るとまたバーッと汗が出るじゃないですか。またすぐにビチョビチョになって。間が空いていれば、汗を拭いてサッパリ出来ますからね。
圭太:ただ、今年は夏を克服したかなと思いますね。
-:去年は「ヘバった、疲れた」みたいな話はされていましたよね。
圭太:今年は暑いですが、気持ちの持ちようで楽ですね。
-:その要因というのはあるのですか?
圭太:慣れというか、なぜか楽ですよ。首を冷やしたり、体を冷やすことはしていますが、それは基本的なことですからね。ただ、トレセンは朝から暑い。正直、馬がかわいそうになる季節です。
-:暑さに参っている馬というのは分かるものですか?
圭太:いや、見ても分からないです(笑)。しかし、レースでも返し馬に行って、元気がなかったりすることも度々ありますから。
-:それは、ファンが返し馬を見ても分かるレベルですか?
圭太:いや~、分からないんじゃないですか。
マネ:汗をかいていないのは一目瞭然ですよね。夏負けして、暑いのに汗をかかないんですよ。
-:それは良くないと聞きますよね。
マネ:ただ、そんな状態なら使わないでしょうからね。人間が熱中症でランニングするようなものだからね。
-:でも、勘違いしそうじゃないですか。汗をかいていないから、この馬は暑さには耐えられるぞと。
マネ:逆ですよね。体の機能がおかしくなっている訳だから。熱中症の時は、人間も中に熱が籠っちゃう訳じゃないですか。汗をかかなくて、具合が悪くなっちゃう。
-:少し暑さも和らいできたところですが、馬券の参考にもなる話ですし、残りの夏競馬にも活かせればと思います。今回もありがとうございました。
圭太:ありがとうございました。
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※都合により次回の更新は9月11日(金)を予定しております。更新をお待ちいただいている皆様には申し訳ありません。またの機会をお待ちください。プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。