'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
11月18日時点1558勝
共に淀へ赴くリスペクトアース その勝機は?
2015/11/27(金)
力通りの結果!3連勝を決めたサウンドスカイ
-:まずは兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)、優勝おめでとうございます。サウンドスカイ(牡2、栗東・佐藤正厩舎)はレースぶりからも力が違いましたね。
圭太:ありがとうございます。良い枠を引けましたし、リズム良くいけましたね。未勝利を勝ったレースも力を感じる内容でしたし、自信を持って挑んだとおりの結果でした。
-:今回も余裕がある勝ち方でしたが、必然的に川崎が視野に入ってきますね。
圭太:今のところ、全日本2歳優駿(Jpn1)に向かうとは聞いています。夏から使ってきても、疲れも見られませんし、引き続き期待したいですね。
-:マイルCS(G1)のレッツゴードンキ(牝3、栗東・梅田智厩舎)は初めて古馬の牡馬との対戦でした。というよりは、折り合いが課題だったと思いますが、上手く走ってはいましたね。
圭太:折り合いに気をつけていたのですが、思いの他、気持良く走ってくれましたね。コンタクトもしっかりとれていたので、ここ一連の折り合い難は解消できたのかな。結果は残せませんでしたが、良い走りをしてくれましたよ。
-:来年はスプリント路線に歩むという話もありますね。
圭太:そのようですね。スピードはある馬なので、対応してくれるのではないでしょうか。
-:そして、東スポ杯2歳ステークス(G3)のプロディガルサン(牡2、美浦・国枝厩舎)は最後、差を詰めたものの2着でした。
圭太:思った以上に向こう正面でハミをとるというか、噛みましたね。ただ、それでも、伸びてきてくれたように良い経験になったのではないかと思います。これだけの期待馬、血統馬、高額馬でありながら、新馬戦の時は不安要素もあったのですが、やっぱり力はありますね。
-:新馬戦が終わった後も気性面がまだまだというお話でしたね。
圭太:ええ。そういう面も良くなってきましたし、追い切りからも良い雰囲気を感じていたので、肉体面も良くなりつつありますよ。
-:敗れはしましたが、先が見えてくる負け方といいますか。
圭太:そうですね。いい方向に向いてきていると感じています。
先行力を活かしたいリスペクトアース
-:そして、今週は土曜が京都、日曜が東京での騎乗となりますね。まずはラジオNIKKEI杯2歳ステークス(G3)ではリスペクトアース(牡2、美浦・小笠厩舎)に騎乗します。
圭太:躍動感のある、トビが大きな馬ですね。速い脚というよりはゆったりしたタイプですね。
-:トビを見ていても、内回りに替わってどうかなというところも感じます。
圭太:ただ、先行力はありますからね。前走のように先手をとれるならば、むしろ良いのではないでしょうか。
-:モマれた経験もありませんし、輸送など克服すべき課題はありますね。続いて、日曜はオリエンタル賞のアウトオブシャドウ(牡5、栗東・藤原英厩舎)、ウェルカムSのシャドウウィザード(セ5、美浦・勢司厩舎)に騎乗です。
圭太:アウトオブシャドウは上手く流れに乗れればと思います。期待していた前走がもう一つだったので、相手関係なり、展開など噛み合ってほしいとは思いますが……。シャドウウィザードは2走前に乗って、成長も感じていたのですが、僕が乗っていない前走が意外な敗戦。2走前同様に走ってくれればとは思っています。
-:そして、ジャパンCのショウナンバッハは厩舎サイドが状態の良さをアピールしているようですね。次週は週末が中山での騎乗になりますが、水曜日の浦和記念(Jpn2)はソリタリーキング(牡8、栗東・石坂厩舎)に騎乗します。
圭太:あれだけ安定感がありますからね。浦和も初めてですが、大崩れはしないと思いますよ。
-:レースの話題ではありませんが、ジョッキーにG1初勝利をもたらしてくれたリアルインパクト(牡7、美浦・堀厩舎)が遂に引退ですね。
圭太:えっ、そうだったんですか。
-:あの安田記念からもう4年。まだ大井在籍時のことですね。
圭太:そうですね。僕が中央に入るキッカケをつくってくれた馬ですし、初めてG1を勝たせていただいたのでね。ディープインパクトの初年度産駒で、3歳馬が安田記念を勝ったのも初めてですし、感謝しかありません。
-:当時もトップジョッキーでしたが、今は中央に来ての騎手人生を送られています。ずいぶん生活環境も変わりましたよね。
圭太:そうですね。全く違う環境なのでね。これだけ高い舞台でやれるのもリアルインパクトのおかげだと思います。種牡馬としての活躍にも期待したいですし、その子供にもぜひ乗ってみたいですね。
-:そして、同じ種牡馬、勝負服のステファノス(牡4、栗東・藤原英厩舎)はジャパンCではなく、香港に向かわれますね。
圭太:そうですね。日本馬も沢山でるようですが、香港カップ(G1)に行きます。香港スプリントとあわせて楽しみにしています。
-:応援する方も楽しみです。引き続きよろしくお願いします。
圭太:ハイ、よろしくお願いします。
※次回は12月4日(金)に更新予定です。
戸崎騎手が大井競馬在籍時、中央G1初制覇を挙げたリアルインパクトの安田記念
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。