'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
11月18日時点1558勝
さあ高松宮記念!テン乗りウリウリの手応えや如何に
2016/3/25(金)
テン乗りウリウリは好調キープ!中京も歓迎ムード!
-:今週は高松宮記念(G1)ですね!枠順発表直後に伺うことになりましたので、まず、ウリウリ(牝6、栗東・藤原英厩舎)と挑む6枠12番の印象から教えていただけますでしょうか。
圭太:う~ん、正直に言えばもう少し内が欲しかったですね……。
-:テン乗りですので、未知数ではありますが、ウリウリのこれまでの競馬を観ていると、ある程度、内を狙うロスのない競馬になるのかと思っていました。枠の希望からもそういう狙いだったと見てよろしいですか。
圭太:そうですね。そんなイメージではありました。
-:これまでもスプリンターズSやセントウルSなど、ストレイトガールに騎乗された時にライバルとして、この馬を見てきました。どんなイメージでしたか?
圭太:しぶといイメージでしたね。昨日、追い切りにも乗せてもらったのですが、そんな印象を受けました。1週前追い切りの時点でも状態の良さは伝え聞いていたのですが、僕が乗ってもそれは感じました。
-:ディープインパクト産駒でしなやかな馬体を思えば、中京のCBC賞、なおかつ道悪で走ったのが不思議だったのですが、乗り手の方からすれば必然ということですね。
圭太:そうですね。パンパンの良馬場よりは少し緩いくらいの馬場のほうがという印象です。相手も苦にするくらいの馬場なら、こちらに分が出るんじゃないかと。
-:そういう意味でも、パワーを要する中京は向きそうですね。そして、今年はミッキーアイル、ローレルベローチェ、ハクサンムーンらと先行馬がおりますが、枠の並びを見てどんな印象ですか?
圭太:ペースは速くなりそうですよね。もちろんすんなり収まってしまうこともあるはずですが、展開も前が潰れるような流れが理想ですね。
「レベルが低いわけではなく、混戦であることは違いないですよね。上手く乗った者勝ちじゃないでしょうか」
-:ここまで厩舎サイドとはどんな打ち合わせをされていましたか?
圭太:状態は申し分なく来られているとは感じた通りに、厩舎側もそう仰っていました。あとは「枠が出てから」ということだったので、馬場などを観た上でレース直前にも打ち合わせがあると思いますよ。
-:さあ、相性の良い厩舎と絶好調のオーナーの所有馬であるウリウリと挑む高松宮記念。意気込みを改めて聞かせてください!
圭太:初めての騎乗にはなりますが、中京の馬場はベストなんじゃないかと思っています。先行馬も揃って、展開的にも乗りやすいはず。状態も良い時に乗せてもらえましたし、良いチャンスだと思います。
-:チャンスはあるはずです。
圭太:レベルが低いわけではなく、混戦であることは違いないですよね。上手く乗った者勝ちじゃないでしょうか。
-:となると、ジョッキーの手腕にも懸かりますね。
圭太:(力強く)ハイ!
名牝の子は進境も精神面が課題
-:毎日杯(G3)のスマートオーディン(牡3、栗東・松田国厩舎)は追い切りには乗られましたが、テン乗りということで未知数な部分もあるので、先週の話のみで割愛させていただきますが……。高松宮記念と同じ日の中京、4R(3歳未勝利)のダイワウィズミー(牝3、栗東・松田国厩舎)はいかがでしょうか?
圭太:あくまでも僕が乗った時よりも変わり身はありそうな印象は受けましたが、前走も4着には来ていますよね。それもうなずける雰囲気でした。ただ、気性面が子供っぽさは残っていますね。
-:お母さんは歴史的名牝・ダイワスカーレットです。主戦の安藤勝己さんは「ダイワスカーレットはとにかく行きたがってしょうがない馬で、2000mの新馬戦で下ろしたことは結果的に良かったんじゃないか。レース選択によっては1200mの馬になっていてもおかしくない」と以前、お話を窺いました。そういうタイプとはこれまた違うわけですね。
圭太:違いますね~。どちらかといえば、走る気に向いていないと言いますか……。
ダイワウィズミーの一週前追い切りに騎乗 成長を感じ取った
-:気性面の成長も促しつつ、偉大な母に少しでも近づいてほしいですね。まずは1勝を、ということで。土曜阪神からは甲南ステークスのタマノブリュネット(牝4、美浦・高柳厩舎)は2走前に大井の交流重賞で乗られていますね。
圭太:牝馬ですが、精神面がどっしりしていて、競馬が上手でどこからでも運べますね。力もありますよ。
-:ここまでは比較的、差しの印象。ポジションはそこまでとらわれないと。
圭太:そうですね。ペース次第では好位でも運べる馬ですよ。ハンデも軽いですし、牡馬相手でもやれるんじゃないでしょうか。距離もこなせますしね。
-:最終レース(4歳上1000万下)のサトノアッシュ(牡4、栗東・中竹厩舎)は久々のコンビですね。
圭太:久々ですね。僕が勝たせてもらった時も緩さが残っている中であの競馬でしたからね。素質は感じていますし、前走も走っていますし、今回もチャンスだと思います。
中山コース、内枠が厳しかったフラワーC
-:今週は遠征続きでテン乗りの馬も多いので、展望編はここまでといったところですが、三日間開催も振り返っていただきたいと思います。まず、自信をお持ちだったフラワーC(G3)のフェイズベロシティ(牝3、美浦・萩原厩舎)でしたが、11着と大敗してしまいました。
圭太:う~ん、スタートや二の脚は思ったよりも良いスピード乗りを見せてくれたのですが、トビの大きい馬ですし、現状は広いコースの方が良かったです。不器用さもあって、前残りの展開で能力を引き出せませんでした。
-:トビの大きさを考慮すれば、差しが利かない中での内枠もアダになりましたね。
圭太:そうですね。外だったら良かったかもしれません。
-:テンダリーヴォイスやデルフィーノはいかがでしたか?
圭太:テンダリーヴォイス(牝4、美浦・萩原厩舎)は3~4コーナーで不利を受けてしまって……。手応え自体はあっただけに残念ですが、どうにもスムーズさを欠いたり、ともどかしい競馬が続いていますね。勝つときは鮮やかなように能力は秘めているのですが……。
-:紫苑Sでも大きな不利がありましたからね。
圭太:そうですね。そういう意味では、そんな影響があって、馬にもどこか躊躇する面が出ているのかもしれません。枠なり展開、コースが変わった時にガラッと変わってもおかしくないと思ってはいますが。
デルフィーノ(牝5、美浦・高柳厩舎)は危惧していたように、中山コースが堪えましたね。長い脚がないタイプで、中山だとどうしてもコーナーから加速していきますし、そこでついていった分、脚を使うので苦しくなってしまいますから。捨て身で後方待機策にかければ、上位はあるのかもしれませんが、それでは勝てないでしょうからね。僕のジャッジではコース替わりが裏目に出たと思っています。
-:上級条件になれば、要求される特性も厳しくなりますものね。ノガロ(牡3、栗東・音無厩舎)はいかがでしたか?
圭太:先生からは「前に壁を作って折り合いをつけてほしい」と言われていましたが、折り合いは心配なかったです。スローになってゴチャついたのもありますが、前の2頭は強かったです。
-:そして、アジアハイウェイ(牡3、美浦・手塚厩舎)はアジアエクスプレスの弟というお馴染みの血統でした。
圭太:ずいぶん若さのある馬でしたね。ジャンプしたり、頭を上げたり、鳴きながら走ったり……。それを御すのが騎手の腕かもしれませんが。
-:とはいえ、それを聞くと制御できるレベルではなさそうですよね(苦笑)。お兄さんと比較してのタイプはいかがでしたか?
圭太:アジアエクスプレスよりダート寄りのイメージですね。パワータイプだと思います。
-:ウィッシュハピネス(牝4、栗東・沖厩舎)は前走が惜しい4着でしたが、今回は見事に押し切りましたね!
圭太:前走もプラス40キロと馬体は大きく増えていましたが、そんなに太くは感じませんでした。でも、結果的にはひと叩きの効果はあったのでしょうね。スタートセンスも良いし、スピードはあるし、しっかり勝ちきれて良かったです!
-:そして、次週はダービー卿CT(G3)でダッシングブレイズ(牡4、栗東・吉村厩舎)に騎乗とのことですね。
圭太:これも昨日、追い切りにも乗せてもらいましたが、覇気もありましたね。他にはストレイトガール(牝7、栗東・藤原英厩舎)にも乗せてもらいました。
-:ストレイトガールといえば、阪神牝馬ステークス(G2)に向かいますね。有力馬の動向も本格的になってきていますが、まずは今週の健闘を祈ります。
圭太:ありがとうございます。
※次回は4月1日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。