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'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
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2月11日時点1584勝
オールカマーはショウナンバッハと4度目のタッグ!神ってる圭太!記録更新なるか!?
2016/9/23(金)
セントライト記念ではゼーヴィントで2着に導き、夏から続いたJRA重賞連続連対記録をなんと「10」にまで伸ばした戸崎騎手。今週のオールカマーは並み居るG1馬を相手に、OPクラスではまだ白星のないショウナンバッハと挑むことになる。また、中山開催も残り2週とし、東京、京都開催の開幕も目前。大舞台での騎乗も控えるところだが、夏からのリズムを継続して活躍なるか。今夏の好調の秘訣に迫りつつ、注目レースの意気込みも伺った。
祝・サマージョッキーズシリーズ優勝!その秘訣は!?
-:先週はサマージョッキーズシリーズの表彰式が行われましたが、サマーシリーズについては伺っていなかったので、遅ればせながら喜びの声を聞かせていただけますか?
圭太:例年、夏は成績が上がらないこともあり、今年は何とかしたい、という思いがありましたね。その中で馬の質も例年以上に上がってくれたことが何より。その上、暑さの中でも頑張って走ってくれたことが大きいです。このタイトルも重賞での結果が反映されますし、本当に一鞍一鞍、たくさんの馬が頑張ってくれたおかげです。
-:謙虚なコメントはいつも変わらないですが、現在も継続中である重賞連続連対記録。これは騎乗馬の質はもちろん必要かもしれませんが、安定して結果を残すことは用意ではないと思います。重賞の騎乗などを拝見しても、どっしりと構えられている印象がありますが、精神的な変化はありますか?
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圭太:いやあ、どうでしょうかね。前からどんなレースも同じような心持ちで乗りたいとは思っていますし、むしろ最近、そう思っているというか。それが良い方に向いているのかもしれませんし、変化なのかもしれません。自然体で臨めていることは確かだとは思いますが。
-:何はともあれ、充実の夏を送れましたね、今年は。
圭太:枠なり、展開、馬の状態など上手く噛み合ってくれたと思いますよ。毎年、同じような成績を残すとなれば簡単ではないでしょうし。その中でも、レースへ向かう準備、イメージトレーニングは上手く出来るようになってきているのかとも思います。とはいえ、全てが合格点ではありませんから、もっと上を目指していきたいです!
大物相手に一矢報いることができるか?ショウナンバッハ
-:活躍の要因などは詳しくは年末特集号でも、まとめて振り返りたいですね。今週はオールカマー(G2)でショウナンバッハ(牡5、美浦・上原厩舎)とのコンビ!AJCC以来の騎乗になりますね。
圭太:マリアライト、ゴールドアクターなど少頭数ながらもメンバーは揃っているだけに、盛り上がりそうな一戦ですね。実績的には遅れはとりますが、中山でも上手に走ってくれていました。
-:AJCCはインでロス無く運んで、最後の直線で外に出して、何とか3着。あの競馬を見ると、力関係がカギになってきそうです。
圭太:どうしてもテンから先行できるようなタイプではないので、ハマり待ちといいますか、流れが向いてほしいですね。その点、前に行くメンバーもいますから、いい末脚を活かしてあげたいです。
-:小柄なステイゴールド産駒という点からも、休み明けは問題なさそうですか?
圭太:この中間は乗っていませんが、大丈夫そうな雰囲気はありますね。
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▲ショウナンバッハとは4度目のコンビ 陣営も乗り慣れている点に期待を寄せているようだ
-:その他の騎乗馬は土曜から伺うとして、5R(2歳新馬)のクティノス(牡2、美浦・栗田徹厩舎)は追い切りに乗られたそうですね。
圭太:初戦ですが、態勢は整っている印象は受けましたよ。良い雰囲気は持っていますね。
-:九十九里特別のレイズアスピリット(牡5、美浦・上原厩舎)、セプテンバーSのサザナミ(牝4、美浦・堀厩舎)とどうでしょうか?
圭太:レイズアスピリットは中山のほうが向いていると思いますよ。コース替りに期待したいです。サザナミも同じく中山が良いですからね。京王杯は引っ掛かっていたようですが、スプリント戦があっていると思います。もともとセンスのある走りをみせていましたし、年齢的にも伸びしろがあるのではないかと思います。
-:日曜に移って、芙蓉ステークスのレジェンドセラー(牡2、美浦・木村厩舎)は2、1着と来ています。新馬戦の勝ち馬も重賞で好走していましたね。
圭太:新馬の前から高い評価を受けていましたね。着実に成長はしていますが、まだまだゆるさも残っていると思います。ここでも良い走りをみせてくれると思いますが、将来的にも期待したい馬ですね。
-:ここまでは東京、新潟と転戦してきました。走り方を見ると、中山の適性について伺いたいところです。
圭太:トビの大きなタイプなのでね。本質的には広いコースが合うと思いますよ。
-:続いて外房特別のチョコレートバイン(牝5、美浦・加藤征厩舎)は以前、乗られていましたね。
圭太:このクラスではもうひと押しに欠けていますが、上手くハマってくれたらと思います。コース実績もありますからね。
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一戦ずつ成長感じるゼーヴィント
-:先週のその他のレースについて教えてください。ゼーヴィント(牡3、美浦・木村厩舎)はラジオNIKKEI賞を制し、重賞ウィナーとして秋初戦に臨みました。敗れはしたものの、よく走っていると思いますが、いかがでしたか?
圭太:思ったよりも良いレース内容をみせてくれましたし、ああいう不慣れな形でも、しぶとく差し替えして、しっかりと競馬をしてくれました。成長していますし、力もつけていますね。
-:レース前はゲートの不安も口にされていたので、運が悪ければ、出遅れの危険性もあるのかと思っていたんです。
圭太:僕もあの位置から運ぼうと思ったわけではありませんが、いいスタートを決めてくれたのでね。正直、驚きましたよ。
-:そして、今後ですが、菊花賞には向かわないようですね。
圭太:ええ、聞けばそうらしいですね。
-:ということは、菊花賞デーは東京での騎乗と。
圭太:その予定です。
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▲現在、2位に18勝差でリーディングもトップ!
-:レディスプレリュード(Jpn2)のサンソヴール(牝5、美浦・和田郎厩舎)は久々のダートとはいえ、よもやの大敗でしたね。
圭太:ここまで負けるあたり、やはり芝のほうが良いでしょうね。以前もダートで勝っているとはいえ、やはり下のクラス。今回は適性の差が出てしまったと思います。
-:最後に読者からの質問が来ております。よくある質問ですが「いま、ハマっていることを教えてください」だそうです。
圭太:ハマっている、ハマっている……(考えて)う~ん、なんだろうな。トレーニングについて、興味が深まりましたかね。
-:馬あっての活躍ということで、あまりご自身のトレーニングについては公表されないですが、以前よりもトレーニング理論に対する理解度が深まったというわけですか?
圭太:まあ、そうですね。前よりも興味を持って臨めていますし、意図を理解できていると思います。やっていることも良い方に向いてくれてはいると思いますが、それは馬ありきなのでね。
-:いつになるかはわかりませんが、機会があれば、取り組まれていることなどもご紹介できればと思います(笑)。そして、次週のスプリンターズS(G1)はウリウリ(牝6、栗東・藤原英厩舎)、再来週の東京開幕週は毎日王冠(G2)でルージュバック(牝4、美浦・大竹厩舎)。いよいよ秋も本番といったところですね。
圭太:そうですね。夏が良かったら、秋はダメだった、なんてならないよう頑張ります!
-:年間200勝の大台もまだまだ可能性はあると思いますし、頑張ってください。
(聞き手:競馬ラボ・小野田学)
※次回は9月30日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。