'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
1月14日時点1573勝
ダービー&オークスTR 権利をモノにできるか?
2017/4/28(金)
次週からの東京開催5週連続G1を前に、土日でクラシックのトライアルレースが行われる。春のメインステージである東京競馬場に腰を据えて臨む戸崎騎手は合計20鞍を予定しており、JRA通算700勝にもあと2つと、ファンにはますます注目の一週間となりそうだ。日曜は天皇賞で白熱する裏開催ではあるが、トップジョッキーの奮闘にご注目いただきたい。
(トリコロールブルーは)何と言いますか、ステイゴールド産駒らしいのかな?レースぶり自体は距離が延びてもこなせる雰囲気でしたよ。
-:今週は土日いずれも東京競馬場での騎乗ですね。早速ですが、ダービートライアル・青葉賞(G2)はトリコロールブルー(牡3、栗東・友道厩舎)に騎乗。この馬は2走前に東京で騎乗されていますね!
圭太:よろしくお願いします。トリコロールブルーですが、2走前のレースそのものは乗りやすかったですね。一つ課題を挙げるとすれば、レース前のテンションが高いので、そこは気をつけたいところですし、精神面で良化の余地を残しているのかなと。何と言いますか、ステイゴールド産駒らしいのかな?レースぶり自体は距離が延びてもこなせる雰囲気でしたよ。
-:このコース自体、ここ最近ステイゴールド産駒も好成績を残しているようですね。
圭太:ああ、そうなんですね。強い相手もいますが、この条件そのものは悪くないと思いますし、まだまだ緩さもあるので、現状でどれだけやってくれるかというところ。賞金的にダービーの権利は懸かっていますし、いい勝負になってほしいですね。
-:日曜のオークストライアル・スイートピーSにはポールヴァンドル(牝3、美浦・上原厩舎)と臨まれます。
圭太:詰めの甘さを感じていたところもありますが、前走は芝に戻るのも悪くないと思っていたんです。先行力があって、自分から競馬を組み立てられるタイプ。そこを活かしたいですね。
-:結果的には芝が良かったでしょうし、今回のメンバー構成も突出した存在も少ないですね。多頭数ながらこれといった逃げ・先行馬も少ない印象です。
圭太:そうです。自在性を活かせればと思います。
-:土曜でいえば、5R(3歳未勝利)のサクラメジャー(牝3、美浦・田島俊厩舎)は3度目のコンビです。
圭太:前走は他馬に乗っていたので乗っていませんが、道悪の中でも頑張っていました。ああいった馬場は決して得意ではないと思いますし、前進してほしいですね。
-:秩父特別のサンクロワ(牡4、美浦・斎藤誠厩舎)は少し間隔があいての出走となりますが、2走前に勝ち星を挙げていらっしゃります。
圭太:前走はペースこそ、そう速くありませんが、他馬にプレッシャーをかけられる展開。あれだけ競りかけられてはキツかったのでね。500万下勝ちもハイペースを先行して凌いでくれたので、その地力に期待します。
-:その点、広いコースなら、そんな特殊な展開にもなりませんよね。最終レースのサトノスピードオー(牡4、美浦・高柳厩舎)は前走で連勝ストップ。しかし、久々もこたえたかもしれません。
圭太:そうですね。前走は休み明けもありますし、ひと息で走ってしまうようなところがありました。ただ、そんな中でも能力は感じたのでね。
-:日曜2R(3歳未勝利)のストロボスコープは前走がもう勝ちに等しい結果。6R(3歳500万下)のブリラーレ(牡3、栗東・斉藤崇厩舎)は中京でちょっと着順を落としてしまいましたね。
圭太:ストロボスコープ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)はもう戦歴からも勝ち負けを期待しないといけませんね。ブリラーレは折り合いが難しいのが率直な印象。でも、前走は馬場も合わなかったかもしれません。東京のこれくらいの頭数なら競馬もし易いでしょう。
-:ブリラーレは2走前に負けたランガディアにも高い評価を与えていたことからも楽しみです。7R(3歳500万下)のサウンドストリート(牡3、美浦・和田道厩舎)は遂に昇級ですね。
圭太:こちらは未勝利でもいいモノを感じていました。ただ、レースによって身体に余裕を感じることもあるので、このレース間隔でどれだけ仕上がっているか。上でも通用するものは持っていると思いますよ。
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「オークスへ望みを繋ぐ騎乗 その手応えは?」⇒⇒⇒
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。