'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月16日時点1567勝
重賞連敗のうっぷん晴らせ 土日東京で勝ち星量産なるか
2017/11/17(金)
無念。先週は福島記念、武蔵野Sといずれも1番人気に推されながら惨敗に終わった戸崎圭太騎手。昨年、特に夏期は大活躍だったJRA重賞に今年は縁がないが、12月こそは、と期待したいところだ。今週は土日東京での騎乗。勝ち星のペースもここのところ落ち気味だったが、リズムを取り戻せるか。こちらも注目したい。
-:今週は東京での騎乗とのことですが、よろしくお願いします。しかし、先週は土日重賞で活躍かと思いきや、期待とは裏腹に1番人気を裏切る厳しい結果でした……。
圭太:はい。なかなか今回は喋りづらいですね……。
-:ええ。僕も福島まで勝つと思って乗り込んだのですが……。とはいっても、連載いただいている以上、伺わなくてはいけないところですが(笑)、武蔵野ステークス(G3)のサンライズノヴァ(牡3、栗東・音無厩舎)からどうでしたか?
圭太:一番はスタートですね。結果的に、ペースも遅くて前が残る展開。あの流れで主張していけばよかったのですが、この馬のリズムを守る上では、外に出したい意識が強かったです。
-:色々と話を伺っているところ、多少外を回っても大味な競馬をしたほうがいいと思っていただけに、この枠は気持ち悪いなとも僕は思っていました。
圭太:結果、前の馬がズルズルと下がってきて、位置も後退する影響もありましたからね。スタートの良さを活かさなかったことに反省です。
-:一方の福島記念(G3)ですが、サンマルティン(セ5、美浦・国枝厩舎)に騎乗されました。戦歴から考えれば、圧勝しても不思議ではないかとは僕自身思っていました。
圭太:1コーナーで他馬とぶつかり、そこからいつもより噛んでしまったことが全てですね。上手く乗れませんでした。
-:小倉記念もエキサイトしているように見えて、後方、マクリ、粘り込みという強い競馬をしていたと思います。そんなアクシデントがなければ、結果はいかがでしたか?
圭太:それはなってしまったことなので、何とも言えないですね。ただ、テンションや状態はいつもと変わらずといったところでした。
-:しかし、最内枠よりはマシかと思いましたが、まさかの大外枠。それを知った時のイメージはありましたか?
圭太:いやあ、大外でどんな競馬になるのか、という思いでした。下げていっても良かったのかもしれませんが、またそれも違うでしょうからね。
▲新馬勝ちの舞台で改めて期待したいムスコローソ
-:重賞での借りはまた大きなところで、と期待したいです。今週土曜ですが、1R(2歳未勝利)のナリノリリー(牝2、美浦・上原厩舎)は前走で5着、7R(2歳500万下)のムスコローソ(牡2、美浦・手塚厩舎)は新馬で勝たれたコンビですよね。
圭太:ナリノリリーは距離短縮が良い方に向きそうですね。ムスコローソは若さがあったイメージなので、新潟2歳ステークスはそれがモロに出てしまったのかと。ただ、あそこまで崩れるとは意外でしたよ。新馬は強い競馬でしたし、500万でもやれる馬ですから。
-:伊勢崎特別のアンプラグド(セ6、美浦・大和田厩舎)はちょっと久々のコンビですね。
圭太:3年ぶりくらいでしょうか。ただ、ダートに替わった時の勝ち方は傍から見ていても強かったですね。良いイメージを抱いて臨みたいです。
-:日曜1R(2歳未勝利)のイルルーメ(牡2、美浦・高市厩舎)は勝ち馬が強かったですが、前走が2着。2R(〃)のモカチョウサン(牝2、美浦・中舘厩舎)も前走2着ですね。
圭太:イルルーメは敗れたものの、良い競馬でしたよ。モカチョウサンは若さがあって、ちょっとスタートが後ろからになるので、そこが課題ですね。
-:そういえばモカチョウサンと同じ厩舎で、ファルコンステークスを勝ったコウソクストレート(牡3、美浦・中舘厩舎)ですが、残念ながら亡くなってしまったそうですね。
圭太:ビックリしました。そんな容態になっていたとは知らなかったですから。ファルコンの後も乗せていただける可能性はあったと思いますし、若いのに良い能力の持ち主だけに、残念でした……。
-:7R(3歳上500万下)のバスカヴィル(牡3、美浦・二ノ宮厩舎)、8R(3歳上1000万下)のレレマーマ(牡5、美浦・国枝厩舎)も4走ぶりですね。
圭太:バスカヴィルは前走が良い競馬をしていましたよね。レレマーマはハナに行きたいタイプで、いろいろな条件が噛み合ってほしいのも事実です。
-:赤松賞のマウレア(牝2、美浦・手塚厩舎)は土曜のムスコローソと同じオーナー、厩舎で新馬勝ちですね。
圭太:良いモノは持っていますね。センスの良さを感じました。前走も多少しぶっていましたし、土曜の雨もそこまで気にならないですね。
▲桜花賞馬アユサンの全妹マウレア
-:霜月ステークスのサトノファンタシー(牡4、栗東・松田国厩舎)は東京での実績もあるだけに楽しみな存在。最終レース(3歳上1000万下)のアップクォーク(牡4、美浦・中川厩舎)は昨秋に乗られていますね。
圭太:サトノファンタシーはどんな競馬場でも実績を残してくれていますし、このクラスでも楽しみ。アップクォークは東京に替わるのは良さそうですね。
-:先週のレースに戻らせてもらうと、ナンヨーマーズ(牡3、栗東・清水久厩舎)はテン乗りでしたが、距離短縮。これで1番人気かと驚きました。
圭太:千二はかえって良い方に出ましたね。最後は良いキレ味をみせてくれましたが、ちょっとゴチャついたのが誤算。あと一歩でした。
-:最後は良い伸びでしたよね。イタリアンホワイト(牝3、美浦・相沢厩舎)は結果的に4馬身差の圧勝でした。
圭太:戦歴からも強気に乗っていきました。強かったですね。
-:レオイノセント(牡4、美浦・牧厩舎)はよく勝ったなあと思いましたが、テン乗りでしたね。
圭太:条件は良さそうな印象は受けましたね。並びや他馬の脚質も含め、スタートも良かったですし、色々噛み合いましたよ。
-:これはジョッキーが上手く乗られたんじゃないのかと。
圭太:いや、それはないです。
-:そうですか(笑)。ダークリパルサー(牡2、美浦・金成厩舎)は新馬に続き2連勝でしたね。
圭太:今回、どんな競馬をすべきか考えましたが、行く馬がいたので、それを行かせてという形。結果的には収穫もありましたし、良いレースでしたね。
-:砂もかぶらせなくちゃいけないし、将来性がある分、覚えていくこともあるとは言っていましたよね。
圭太:まあ、でも、あえて砂をかぶる展開とも思っていなかったですが、前走よりも前進しましたね。
-:新馬のクレディブル(牡2、美浦・萩原厩舎)はどうでしたか?
圭太:正直、重さがあってダートかなと思っていました(笑)。ただ、気持ちの前向きさがある馬でそこが活きましたね。
-:さて、次週は東京、再来週は中京でも騎乗ということですね。
圭太:ハイ、そうです。その後は中山が多いかと思いますが、未定の部分もあります。
-:ちなみに、ここ最近は青い手袋をされていますが、何か新たな試みの一環ですか?
圭太:いや、そんなことはないっす(笑)。あの色しかなくて、実は変えたいくらいで……。
-:そんな理由でしたか(笑)。イベントも再来週に迫りました。また次週のお話もよろしくお願いします。
圭太:よろしくお願いします!
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は11月24日(金)に更新予定です!
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出演者:出演者:戸崎圭太(JRA騎手)、水上学(競馬評論家・総合MC)、境和樹(血統予想家)、西野晶雄(シンプル)、小野田学(競馬ラボ) 電話出演:安藤勝己
タイムテーブル:第1部 18:30~ チャンピオンズカップ直前展望ライヴ/第2部 20:00~ 戸崎圭太騎手トークショー(※時間は目安です/各パートごとに休憩時間あり)
詳しくは「生うまトークサミット」特設サイトをご覧ください⇒⇒⇒
「生うまトークサミット」特設サイト
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。