'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月18日時点1558勝
今度こそ900勝達成だ!土日18鞍騎乗で固め打ちの一週間に
2018/8/17(金)
南北で重賞が行われ、北海道では夏競馬最大のレース・札幌記念が行われる今週。新潟競馬は裏開催的な扱いとなるが、戸崎騎手にとっては惜しくも達成しそこねたJRA通算900勝まで、あと1勝としているだけに、ファンは注目の一週間だろう。土日計18鞍騎乗。勝ち星量産にも期待したい。
-:今週は新潟で重賞も行われない週。平日は交流競走の騎乗も続き、合間を縫ってのお話ということもあり、かなり手短にいたしますが、よろしくお願いします。土曜新潟のメインレース、日本海ステークスにはルックトゥワイス(牡5、栗東・藤原英厩舎)と挑まれます。3戦連続2着と惜しい競馬が続いていますが、目黒記念を制したウインテンダネスを筆頭に敗れた相手たちは次戦で健闘。このクラスでは上位の存在と思います。
圭太:そうですね。力はある馬ですし、頭数が少ないことはこの馬にとっていいことなのかなと。あとは前残りの展開にならなければ。
-:土曜7R(3歳未勝利)のサクラボヌール(牝3、美浦・田島俊厩舎)はなんと千直に挑戦。最終レース(3歳上500万下)のグランドピルエット(牝3、美浦・田村厩舎)は前走の勝ち馬が次戦で重賞に挑戦、2着馬も先週快勝していましたね。
圭太:サクラボヌールはなかなかもどかしい競馬が続いていますが、この条件なら周りの動きにそれほど左右されませんし、能力を出し切れる条件と思い、僕から進言させてもらいました。もう3歳未勝利戦もあとがないですし、なんとか決めたいところですね。グランドピルエットは前走、競り掛けられるような展開。ただ、乗った雰囲気は十分にこのクラスを勝てるもの。引き続き楽しみです。
-:日曜2R(3歳未勝利)のディアローグ(牡3、美浦・青木厩舎)は前走で5着。5番人気でもありましたし、評価に迷うところですが…。
圭太:ただ、スムーズさを欠くレースでしたからね。距離延長もしぶといタイプなのでいいんじゃないかと思います。
-:しかし、NST賞のアードラーしかり今週はテン乗りが多いですね。
圭太:そうですね。アードラー(牡4、栗東・音無厩舎)はいい末脚を持っているイメージ。展開が向いてほしいですね。
-:先週のレースでは、リライアブルエース(牡5、栗東・矢作厩舎)は6着。展開は向いたと思うのですが…。
圭太:展開もいい方に向いてくれましたし、勝ち馬を射程圏内に入れつつレースはできたのですが、もう一つ伸びがなかったですね…。
-:勝ち馬と近いところにいたのに、サッと離されてしまいましたね…。ミッシングリンク(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は展開も向きましたが、完勝でしたね。
圭太:今回はスタートも決まりましたし、前がやりあってくれる展開。最後までしぶとく走りきってくれました。
-:アルミレーナ(牝4、美浦・国枝厩舎)は5着。前が残る展開でしたね。
圭太:位置取りの差が出てしまいましたね。ペースも遅く、差し込めなかったです。
-:ネオスターダム(牡6、栗東・石坂正厩舎)は人気もなかったですが、3着。空いたインを突けましたね。
圭太:スローなので外を回っても、と思い、内を狙ってみました。いい決め手はありますし、初めて乗せていただきましたが、いいキッカケになるといいですね。
-:チュウワウィザード(牡3、栗東・大久龍厩舎)はテン乗りも差し切り勝ちでしたね。
圭太:あそこから差してこられるのだから、ここでは力が上。能力の高さを証明しましたね。上にいってもやれて不思議ではないと思いますよ。
-:ウラヌスチャーム(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)も惜しい2着でした。
圭太:あそこまでいったら勝ちたかったですね。でも、状態もよかったですし、力もつけていますね。
-:火曜は佐賀で騎乗。サマーチャンピオン(Jpn3)のヨシオ(牡5、栗東・森厩舎)は3着ですが、よく頑張っていますね。
圭太:そうですね。本当にコンスタントに使われて、これだけしぶといのも頭が下がります。今回も元気がある様子でしたし、レースは忙しさもありますが、周りの脚が上がる中、食い込んでくれました。
-:さて、次週は久々に札幌での騎乗ですね。
圭太:ワールドオールスタージョッキーズシリーズに今年も出場させていただきますが、まだ個人優勝した経験がないですし、いい騎手が集まるレースですからね。優勝したいです。
-:今週は手短ですが、ありがとうございました!
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は8月25日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。