さあダート頂上決戦へ。今週から中山、中京に舞台を移し、年内最後の開催が始まるが、ダートの大一番・チャンピオンズCにはサンライズノヴァと挑むことになる戸崎騎手。この馬については、当欄でもすっかりおなじみの存在ではあるが、これまで以上の相手に、久々の条件でどこまでやれるか、力試しの一戦となるだろう。ジョッキーにとっても下半期初G1タイトルとなるのか、手応えのほどを語ってもらった。

－：今週は土曜が中山、日曜が中京での騎乗となりますね。チャンピオンズC(G1)のサンライズノヴァ(牡4、栗東・音無厩舎)には幾度となく乗られてきていますが、前走ではユニコーンS以来の重賞制覇となりましたね。

圭太：前に行くつもりもなかったのですが、いいリズムで運べましたし、この馬としてはいい内容のレース運びができたと思います。

－：この馬は7戦連続で東京コースを走ってきましたね。

圭太：今回はずっと東京の千四、千六で使われてきていたので距離が延びる点は聞かれますが、そこは課題になりますね。ただ、距離やコーナー4つでも結果が全くでていないわけではありませんからね。

－：当時とは違って戦法も定まってきましたからね。

圭太：折り合いが難しいタイプではありませんし、周りよりも自分のリズムを守れるよう運びたいですね。

－：枠は4枠7番となりましたね。

圭太：7番なら大丈夫ですかね。外でもいいかと思っていたくらいです。

－：この馬については、今年のフェブラリーSでも4着に来ていたほどなので、能力は現役のダートホースの中でもトップクラスだと思いますが、今回は展開と久々の条件が鍵になりそうですね。

圭太：展開はう～ん…あまり速くはならないのかなと思いますが、かといってそんなに遅くなることもないのかなと。これだけ乗せてきてもらってきた縁もありますし、何とかこの馬でG1の舞台で結果を出せたら…と思います。

－：夏以来の中京開催となりますが、改めて中京ダート千八コースの特性も教えていただけないでしょうか。

圭太：基本は前残りですよね。チャンピオンズCは差しになりやすいけど、それは行きたい馬も多いですからね。力の強い馬が能力を出しやすいコースでもあると思います。スタートしてすぐに坂がある点は人によって難しいといわれますが、そうは感じないですよ。

－：ありがとうございます。土曜の中山では、7R(3歳上1000万下)のシェーナ(牝3、美浦・萩原厩舎)は福島で勝たれ、インシュラー(セ4、美浦・宗像厩舎)も前走で勝利されましたね。

圭太：昇級してどうか、ですが、千二の距離が合いそうなセンスのある走りですね。インシュラーはテン乗りでしたが、ハミに乗ってくるような走りだったので、折り合いには気をつけて運びました。能力は上にいってもやれそうですよ。

－：日曜の中京では2R(3歳上500万下)でカリーニョミノル(牝4、栗東・北出厩舎)に騎乗されます。

圭太：前回も説明したかもしれませんが、秋の福島で2着になったのは昨年同様。中京替わりは問題ないですし、昨年同様、中京で1着になるといいな、と思います。

－：さて、久々に質問がきております。「美容と健康を保つ為に日々、何をしていますか？」という質問です。

圭太：何度か言っていますが、グルテンフリーですか。あとは色々相談してサプリメントも摂ったりはしていますよ。

－：昔は週何度もラーメンを食べていたくらいで、たまには食べたいということはないんですか？

圭太：ああ、ありますよ。僕も2年くらい食事を変えて経ちますし、もとは体質の変化が理由だったので、ちょっと食べても悪影響がないですからね。

－：続いて「ファンの方などからたくさんプレゼントをもらうと思いますが、今まででもらって一番驚いたものなどありますか？あと一番多くもらうものはなんですか？」という質問です。

圭太：驚くというとあんまりないかもしれないですが、甘酒を持ってきてもらったことは驚きましたね。そんなことまで把握してくれているんだな、と。しかも、保冷剤も入っていたり、重いですから。ただ、一番もらうというほど特にそんなもらってないですよ。

－：甘酒はよく持ってこられている方がいるとかいないとか…らしいですね。続いて「今でも交流競走などで地方に乗りに行くことはあると思いますが、やはり古巣の南関東で乗るのは楽しかったり、中央とは違うものがありますか？」ということですが、いかがでしょうか。

圭太：まあ違いますねえ。リラックスできる部分はありますし、それは周りの騎手や調教師、スタッフの皆さんのおかげです。

－：続いて「子供の頃のニックネームは？」ということですが…これは初耳ですね。僕も。

圭太：強いていえば「サル」ですか。普通は圭太ですけど。

－：最後に「あと、何年か前から眉毛がナチュラルになったと思うのですが、理由ってあるのですか？笑」ということです。僕もそれは思いましたね。

圭太：ああ～昔は抜いたり剃ったりしてましたよ。でも、今はそんなことなく。でも、抜いていたせいで伸びてきませんね(笑)。

－：さて、久々に余談もありましたが、先週のレースについてもよろしくお願いします。アントリューズ(牡2、美浦・栗田徹厩舎)は2連勝を決めましたね。

圭太：能力があるとは感じていましたが、それを証明できてよかったです。どんな競馬でも対応できそうなイメージはありましたが、そんな中、早々と2勝目を挙げられたことがよかったです。

－：コーナリングなどを観ていると、あれは緩さなのか、気性面なのか、どちらでしょうか。

圭太：どちらも、ですね。ただ、まだ緩さも残っていて、よくなる余地もある馬です。まだ先々がありますし、今後が楽しみですね。

－：グレイスアン(牝2、美浦・斎藤誠厩舎)はどうでしたか？

圭太：返し馬からいいフットワークだなと感じました。落ち着きは新馬離れしているな、と思ったほど。先々も楽しみがありそうな馬ですよ。

－：イストワールファム(牝4、美浦・古賀慎厩舎)は4着でした。

圭太：状態がよかったですね。それだけに、ポンといいスタートを切れました。行く馬もいなくて、押し出されるようにハナという展開でしたが、スローではいけましたからね。ただ、結果的には先着した馬たちも手ごわかったといえそうです。

－：アメリカンファクト(牡3、美浦・戸田厩舎)は最後、惜しくも2着。押し切れそうに思いました。

圭太：前走、4コーナーでモタつくところがありましたので、そこに気をつけて乗りました。今回はそんなところもなかったですし、レースに対して集中してくれましたね。状態的にも今回のほうがよかったように思えます。

－：ヴェルスパー(牝3、美浦・加藤征厩舎)は2着。距離延長の一戦でした。

圭太：ペースが流れてくれたので我慢はききましたね。千四でも対応できました。

－：スマートダンディー(牡4、栗東・石橋厩舎)は距離短縮もよかったでしょうか。

圭太：そうですね。ただ、こちらは外枠でずっと外を回らされる形がひびきましたね。

－：フィスキオ(牡4、美浦・栗田徹厩舎)は昇級戦で3着。相手は強かったように思えますが、健闘しましたね。

圭太：このクラスでもいい競馬になりそうな思いはありました。ただ、先着された2頭は強かった感じはしますね。東京の千六があってはいるので、今後は他のコースでどれだけ走ってくれるか、ですね。

－：さて、残り1カ月。月のかわりに思うところはありますか？

圭太：いやあ…特にないですね。いまは一戦一戦、一頭一頭、しっかり集中して臨めているので、12月だからどうこうという思いはないです。

－：一番いい時を思うと、勝ち星や乗鞍も変わっているのが実情ですが、それでも、ということですね。

圭太：はい、しっかりいい流れで挑めていると思います。

－：また次週もよろしくお願いします！

(聞き手：競馬ラボ・小野田)

※次回は12月7日(金)に更新予定です！