'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月4日時点1555勝
【皐月賞】相棒・ダノンキングリーと頂点目指し、第一冠へ
2019/4/12(金)
-:土曜日の話題では、山藤賞のヴァンケドミンゴは前回乗られていますが、いかがでしょうか。
圭太:前走はゲートの中がうるさくて、遅れて後ろからになりましたけど、後ろからでもすごい脚は使ってくれました。本来は前に行った方が良いのかなと思いますし、その辺はゲートを出てから考えようと思いますけど、良い走りをしてくれると思いますね。
-:3歳未勝利のレッドクーゲルはワンパンチ足りない競馬が続いていると思いますが、枠はもう少し内の方が、という感じですか。
圭太:そうですね。でも、ここ2戦とも外枠でも内に上手く潜れているので、もう少しなんですけどね。
-:久々に乗られる4歳上500万下のゴムマリは、勝った時は東京コースで強い勝ち方をしていましたが、この条件というのはいかがでしょうか。
圭太:条件は良いと思いますけどね。
-:鹿野山特別のモクレレはどうでしょうか。前回は不利もありました。
圭太:前々走は序盤にゴチャついて、また改めてと思っていましたけど、前走がスムーズに行ったんですけど、どうも今ひとつの動きだったので、気性もあるのかなというのもありますね。
-:前回はけっこう不利を受けているようにも見えるので、普通の人だったら、あれは不利があったからだと言いそうですけど、勝ち馬(イェッツト)も似たようなところから行っちゃっている訳ですからね。春興Sのキロハナはいかがでしょうか。
圭太:このクラスは卒業出来る馬だと思います。力を発揮出来たら良いなと思いますね。
-:レース回顧では、東京スプリント(Jpn3)のショコラブラン(4着)に騎乗されましたが、あと一歩で馬券圏内という感じでしたが、それにしても酷い馬場だったかなと。
圭太:そうですね。馬場も酷かったですし、この時季にしてはすごく寒かったので、色々大変でしたね。
-:馬自体は以前「軽い馬場だった方が…」とおっしゃっていた記憶があるのですが、条件も良かったのでしょうか。
圭太:条件も良かったと思いますね。それに状態も良かったですね。
-:先週は桜花賞(G1)にレッドアステルと挑まれるも、枠も外でしたし、馬体は(-16キロと)けっこう減っていましたが、いかがだったですか。
圭太:減っては欲しくなかったんですけどね。これからという感じの馬なので、成長してもらってほしいですね…。イイものは持っているという思いはありますので。
-:忘れな草賞6着のテイクザヘルムはいかがだったでしょうか。
圭太:初戦よりもテンションが高かったなと思います。スタートも集中力を欠いて、遅れて後ろから行きましたけど、トモの嵌まりもどうかな、という感じ。4つコーナーよりもワンターンの方が良いかなと思いますね。
-:桜花賞を見ると、上がりが速い、時計の出る馬場になっていた感じがするのですけど、あまり合わない馬場だったのではないでしょうか。
圭太:そうですね。手前をポンポンと替える馬なので、その辺りが解消してくれれば良いんでしょうけど、現状はワンターンの方が良いかなという感じですね。新馬をやった時は、僕も「距離が長くても大丈夫です」と進言しちゃったので、そこは失敗でしたけど、現状ではワンターンで、というところですかね。
-:天王寺特別1着のアーバンイェーガーはテン乗りでしたけど、快勝という結果でしたね。
圭太:良い馬でしたね。ゲートが悪かったり、レース中も気難しいところがあったりするらしいんですけど、今回は本当に落ち着いてゲートも出てくれて、あの位置を取れたので、力を出し切ってくれたなと思います。
-:4歳上500万下1着のサトノブレイズは行った、行ったの競馬ではありましたけど、正直、意外な結果に思えました。いかがだったでしょうか。
圭太:追い切りでは直線で耳を絞ったり、内にササったりとあまり良いイメージではなかったんですけど、レースに行ってからはそういうところをあまり見せなかったので、スムーズに走ってくれましたね。
-:ニュージーランドT(G3)で3着のヴィッテルスバッハは、あの脚を思うと、コースも良くなかったし、流れも良くなかったかなという感じを受けたのですが。
圭太:そうですね~。あの中でよく3着に来られたなという展開でしたね。モタつくところもあるので、東京コースの方が走りやすそうなタイプですね。
-:4歳以上500万下1着のディスカバーは道中後方からでしたが、人気薄を覆す勝利でした。
圭太:ブリンカーが効いていたのかな、という結果でしょうか。前向きさも随分出ていましたし、今回の走りを見ると、気難しさもあるのかなと感じましたね。
-:道中は後方にいたと思うんですけど、ラチ沿いではなかったですよね。それは何か意図されてやっていたのですか。
圭太:いや、別に…(笑)。特にはないですね。
-:流れ的に、1頭先に行ってくれる馬もいましたけど、これも驚かされた結果だったんですけど、色々条件が噛み合ったということでよろしいでしょうか。
圭太:そうですね。500万は勝っている馬なんでね。力を出し切れたのかなという感じですね。
-:3歳未勝利1着のアールランペイジは、やっぱり前回の競馬を踏まえての乗り方というか、作戦だったのですか。
圭太:そうですね。今回はハナに行きたいなと思っていたので、主張していきました。出てからのスピードが違いましたからね。
-:今週はこんなところでしょうか。今年はまた違った感じで、クラシックに臨める面白さもあるのかなというのがありますが、確か今まで無敗馬に乗っていらっしゃったことはないですよね。
圭太:(桜花賞の)ルージュバックがそうだったんじゃないですか。
-:牡馬という意味では初めてですよね。
圭太:そうですね。
-:これから皐月賞、ダービーとありますが、良い結果を期待したいですね。ありがとうございました。
圭太:ありがとうございました。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は4月19日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。