'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
さあ得意の夏競馬へ!ラジオNIKKEI賞など土日福島で19鞍に騎乗!
2019/6/28(金)
夏の快進撃へ。先週は4勝、2週前は5勝を挙げ、東京開催を締めくくった戸崎騎手。今週から競馬界はいよいよ夏本番。ジョッキーは福島、新潟を拠点に騎乗していくという。中でも、例年夏の福島といえば、固め打ちもみられるシーズン。東京の勢いを夏に繋げられるか。通算3勝目が懸かるラジオNIKKEI賞を含め、19鞍に期待したい。 (聞き手:競馬ラボ・小野田)
【御礼】戸崎騎手の似顔絵コンテスト・沢山のご応募ありがとうございました!
-:東京開催も終わり、今週から舞台は福島へ。まずは週末の騎乗馬の話題から伺いたいところですが、ラジオNIKKEI賞(G3)のブレイブメジャーは追い切りにも乗られていないケースで、レースで初騎乗となりますね。
▲最終追い切りを行うブレイブメジャー(左)
圭太:成績をみても馬の能力は高そうですね。おそらくペースが速くなりそうですし、距離延長にも対応できればと思います。能力を引き出す競馬を心がけたいです。
-:土曜のレースでは、1R(2歳未勝利)のゴールデンエポック、2R(3歳未勝利)のアルジェンタータと追い切りに乗られたようですね。
圭太:ゴールデンエポックはフットワークの良さを感じましたし、センスもありそうですね。レース映像を見ると、尾っぽを振っていた点が見受けられたのは気がかりですが…調教の感触だけなら、そんな気配はみられなかったので自信を持って臨みたいですね。アルジェンタータはテンでは行けない感じがありました。というのも、一つ一つの動作の素早さが足りず、だから後方からの競馬になっているのだなと。それでも、2走前に2着があるように、能力はあるでしょうからね。
-:5R(2歳新馬)のテリオスヒメも追い切りに乗られたようですね。
圭太:いいフットワークはしていますよ。ただ、気性面を含め、ハミ受けに課題がある印象。そこが実戦にいって、どう出るか。未知な部分ではありますね。
-:7R(3歳上1勝クラス)のエクリリストワール、郡山特別のレッドアネラなどは騎乗して、好走実績もありますね。
圭太:エクリリストワールは充分に勝つ能力はあると思うので、結果を残したいところですね。レッドアネラは前走は乗っていませんが、敗因の掴みかねるところ。でも、いいスピードを持っていますし、やれていい馬ですから。
-:テレビユー福島賞のモアナはおおよそ1年ぶりの騎乗ですね。
圭太:スピードの面で福島の1200mとなると、流れについて行きづらいところはありそうですが、パワーのあるイメージですね。多少雨が降ってもこなせるんじゃないでしょうか。
-:日曜5R(2歳新馬)のネージュフォレストも追い切りに跨がられたようですね。
圭太:良かったですよ。大人しくて、乗りやすそうです。いい水準のモノを持っていると思います。
-:さくらんぼ特別のヴェルスパー、最終レース(3歳上1勝クラス)のフィルムフェストはいずれも芝1200m戦。こちらはどうでしょうか。
圭太:ヴェルスパーはこのクラスでは上位の存在だと思いますし、福島でも実績がありますから楽しみです。フィルムフェストは先週、乗せてもらっていい状態で来ていると感じました。
-:レース回顧についてもよろしくお願いします!帝王賞(Jpn1)のアポロケンタッキーは残念ながら大敗。ここ一連がいい内容だっただけに、楽しみは持って観ていたのですが…。
圭太:う~ん、敗因がはっきりしないところはありますね。本来の走りからは程遠く、最後は手応えもなくなってしまいましたから。返し馬ではそんな気配は観られなかったのですが、馬体重も大きく増えていましたし、そういったところが出たのかもしれません。
-:先週の東京開催では、日曜から伺うと、ラッキーライラックの弟のライルはどうだったでしょうか。
圭太:素質はある雰囲気を感じました。ただ、レースでは道中から一生懸命になり過ぎてしまっていて…ひと息で走ってしまいましたね。同じ日のパロネラも同様のところが見受けられました。
-:ボヘミアラプソディは差し切り勝ち。最後の脚は他馬とずいぶん違いましたね。
圭太:どうしても自分でレースを作れないところがありますね。だからこそ、ハマらないと、という面はあるのですが、何とか勝ってくれてよかったです。広いコースも合いますね。
-:新馬のニシノカリウドは追い切りにも乗られていた馬で、道中は先行するも、最後は粘りを欠いてしまいました。
圭太:いいスピードはあります。最後に止まってしまった分はまだ緩いところがあるからなのか、ダート向きなのか…そこは判断しかねるところです。
-:ラヴィアンレーヴもスローペースの中、追い込んで2着。惜しい結果でしたし、上手くレースはしていると思うのですが。
圭太:競馬が作れないという点では、この馬もそうなのですが、フットワークには躍動感がありますね。まだ緩いところもありますから、今後が楽しみな馬です。
-:2戦連続2着のシゲルグリンダイヤも惜しいといいますか、相手が強かったです。
圭太:その通りですね。前回に続き、いい競馬をしてくれていますが、センスのいいところはみせてくれていますし、相手が悪かったです。
-:先週土曜では、アハルテケステークスのワンダーリーデルは1600mの距離に疑問はありましたが、強い勝ち方でした。
圭太:今はマイルくらいのほうが合っているのかもしれません。ただ、馬も良くなっていましたね。自分にとっては相性のいいレースらしく、勝てて良かったです。
-:未勝利馬のタイセイシャトルはこれぞ惜しい競馬でした…。ゲートの差が出てしまいましたね。
圭太:ゲートの中で立つようなところがあって、遅れた分ですね…。最後は詰めてきてくれているだけに惜しい競馬となりました。
-:3戦連続2着できていたホーリーラインは惜敗続きから脱出です。
圭太:ようやく勝てて良かったです。今回もデキはキープしていましたし、厩舎スタッフの方も大変だったと思いますが、東京のうちに勝てて何よりです。
-:2歳新馬でも好走したビッククインバイオは前走から上昇したんじゃないかと思います。快勝でした。
圭太:前回より着実に良くなっていますし、この短期間でよく上向いたなと思います。今後も楽しみですね。
-:レース回顧はここまでになりますが、それにしても、今春はダミアン・レーン騎手の活躍ぶりも話題になりました。同じ関東を拠点で乗られていて、どんなジョッキーとみられていましたか。
圭太:率直に上手いですよね。上手ですし、賢いという表現がいいのか…ですが、そういった面も見受けられました。ただ、単に上手いだけじゃなく、研究熱心だなとも感じますし、日本に来てすぐに、あれだけの実績を挙げられるには準備の面でもしっかりやっているからこそなのかと思います。普段の雰囲気は口数も決して多くみえなかったですが、レースでも落ち着いていますよね。一緒に乗っていて、勉強になるところは沢山ありました。
-:そして、今週から福島開催となります。本格的に夏競馬ですが、なにか心機一転というところはありますか?
圭太:いやあ、特には…。というのも、もう年々、繰り返していることです。毎週やってくる一鞍、一鞍、丁寧にやっていくことが大事ですから。
-:世間的には、夏競馬になると注目度が下がってしまうことは事実ですが、レースの格の大小はあれど、そんな姿を観続けてくれれば。次週もよろしくお願いします。
圭太:ありがとうございます。
※次回は7月5日(金)に更新予定です!
今年もG1戦線で5度の馬券圏内など奮闘が目立った戸崎圭太騎手。久々にジョッキーへの質問を募集いたします!
応募にあたり、2つテーマを設けます。
(1)戸崎騎手への質問(テーマは問いません)
(2)戸崎騎手を通じてやって欲しい、やってみたら面白い企画をご考案ください。
面白い案を寄せていただいた方から、なにかプレゼントがある…かも?しれません。
以下の必要事項を記載の上、メールでご応募ください。たくさんのご考案、お待ちしております。
[必要事項]
お名前(ペンネームも可ですが、送付のためお名前も記載してください)/住所(番地まで正確に)/電話番号/性別/質問・企画案(何点でも可)
[締め切り]2019年6月30日(日)
[備考]
※当選者は発送をもって発表といたします。
※いただきました個人情報は、当キャンペーンの目的にのみ利用させていただきます。
[応募方法]
メールで件名に「戸崎騎手質問・企画メール」と記載して、keita_tosaki@keibalab.jpにご応募ください。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。