'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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福島3週目はギッシリ22鞍!祝・39歳初勝利へ
2019/7/12(金)
3場最多、22鞍の騎乗依頼で勝ち星量産なるか。今週末は土日いずれも福島で騎乗する戸崎騎手だが、ジャパンダートダービーではまたしても大レースで惜しい結果に終わってしまったものの、その大井、次週月曜の盛岡も含めると、精力的なスケジュールが続く。また、ジョッキー自身は8日に誕生日を迎えたばかり。39歳初勝利、39歳2勝目と勝ち鞍量産となる週末を期待したいところだ。 (聞き手:競馬ラボ・小野田)
-:JRA通算1000勝達成から1週後の福島競馬。またも雨の影響もありましたが、土日で4勝という結果。そして、今週水曜は大井でジャパンダートダービー(Jpn1)にも騎乗されました。デルマルーヴルと挑んで結果2着。好位から粘り込みを図ったものの、勝ち馬(クリソベリル)には並ぶ間もなく交わされてしまいましたが、海外遠征からの帰国初戦でもありましたし、この馬も地力の高さをみせてくれたと思います。
圭太:先週も話しましたが、追い切りの段階からいい馬だなとは感じていました。ただ、実戦は初めてですし、距離やコースも違いますし、どんな競馬をしてくれるのだろうか、半信半疑なところもありましたね。
▲3年ぶりの勝利がかかったジャパンダートダービーは2着
-:ここ最近の競馬では、今回のようにスンナリと流れには乗っていなかったですよね。
圭太:そうですね。スタートもスムーズに出てくれましたし、道中も上手に走ってくれました。自ら動いていく形で、押し切りを狙ったのですが、勝ち馬は強かったですね。
-:レース後に上がりタイムも見直したりしましたが、2000mの距離はどうでしたか?
圭太:やっぱり、いっぱい、いっぱいの走りだったことは事実ですね。ただ、同世代だから、この条件でも走ってくれたとはいえ、やはり能力の高さも感じさせてくれました。
-:デルマルーヴルの今後が楽しみです。今週は土曜日が全鞍の騎乗となりますね。土曜1R(2歳未勝利)のテリオスヒメは新馬戦で3着。前走の前には追い切りにも乗られていましたね。
圭太:前回はいいスピードをみせてくれました。ハミ受けの課題はありますが、一度使ったことの上積みは期待できそうですね。
-:6R(2歳新馬)のマジックキャッスルは追い切りに乗られたようですが、半兄のソーグリッタリングは今夏のエプソムC(G3)にも出走しました。
圭太:精神面が繊細なところがあって、レースにいって課題となりそうですが、走りそのものの感触はよかったですよ。半兄といえば、今週、半姉のマジックリアリズム(雄国沼特別)にも乗せていただきますが、追い切りの感触では似たところを感じました。ただ、妹の方が性格面の課題がつきまといますね。
-:信夫山特別のタンタフエルサは昇級初戦ですね。
圭太:能力はこのクラスでもやれると思いますが、広い東京コースで勝ってきただけに福島コースがどう出るか、ですね。
-:日曜の4R(3歳未勝利)のタイセイシャトルは惜しい競馬が続いています。
圭太:能力上位であることは示していますし、結果を出したいですね。
-:先週のレースでは七夕賞(G3)のストロングタイタンはまさかのしんがり負けに終わってしまいました。
圭太:ペースが速かったにせよ、先行して上位に残っている馬もいましたからね。前半はいい手応えだったのですが、最後はバタバタになってしまいました。
-:彦星賞のメジャーレート、天の川賞のグレンマクナス、織姫賞のシングフォーユーと1番人気が続きました。
圭太:メジャーレートは道中も流れに乗って競馬はできましたし、最後は追ってからの反応がなかったですね…。グレンマクナスはイメージしていた通りの競馬はできました。もともと安定感に欠けるところはあったようですが、今回は福島コースということもあり、後続もついてきた分、最後は厳しくなってしまいましたね。シングフォーユーは枠やレース間隔やペースなども、諸条件が向かなかったかもしれません。
-:1勝クラスのパッシングスルーは3馬身差の快勝でした。
圭太:返し馬でいい感触でしたね。その分、少々強気な競馬でもいいと思いました。コースもこなしてくれて、強い勝ちっぷりでしたよ。
-:2歳新馬のコミカライズは5着でした。もともとスタートは速いそうでしたが…。
圭太:ゲート内で待たされて、後手を踏みましたし、その後も周りの動きが読みづらいといいますか、なかなかゴチャゴチャした競馬に。力を出し切れなかったですね。
-:先週土曜のメインレースでは、サトノキングダムに久々の騎乗。コンビで勝ち星を挙げたのも久々でしたね。
圭太:追ってからの走りがフラフラしなくなった点は前より良くなっていると思いましたね。体質も強くなったと思います。
-:松島特別のマハヴィル、須賀川特別のシャインサンデーと連続2着でした。
圭太:マハヴィルはイメージしていたより競馬が上手でした。最後も抜け出してくれましたが、あと一歩。ただ、このクラスでもやれる馬だと思います。シャインサンデーは競馬の形としては納得いくものですが、思っていた以上に勝ち馬に気分良く行かれてしまいましたね。
-:1勝クラスのトゥーフラッシー、未勝利のイルヴェントデーアでも勝利されました。
圭太:トゥーフラッシーはもともと器用ですからね。そういう意味では、福島コースは向きましたし、今回は展開も味方してくれました。イルヴェントデーアはちょっと折り合いが難しいですね…。今回は上手くスムーズに運べましたが、今後、課題となりそうです。
-:さて、久々に読者からの質問もぶつけてみたいところです。基本は競馬の話題をするのが本分だと思いますし、前にも答えてもらったんじゃないか、という内容も多いですが、よろしくお願いします。
まずは「今でもグルテンフリーの食生活はされているのですか?その上で、どんな食事が好きですか」とのことです。
圭太:やっていますね。一度、体質改善が出来て、それからは安定しています。ただ、前に比べたら、稀に外食先でちょっとしたものがメニューに入っていたりすると、気にせず食べてしまいますね。月1か2ヶ月に1度か。好きなものでいえば、焼肉かな。グルテンは一つも入っていないですからね。
-:食事とはちょっと離れますけど、腰が痛いとか、今でも体が痛いところはないのですか?
圭太:ないですね。そりゃあぶつけたりしたら、痛い時はありますけど、持病みたいなものはないですね。
-:続いて「今、欲しいものは何でしょうか?」という質問です。
圭太:勝ち星。欲しいものは別にないなぁ。
-:ちなみに、最近、買い物はされているのですか?
圭太:一時期よりはしているかな。いま思うと、何か競馬の調子が悪い時はあまり(服などを)買おうという欲が出てこないね。
-:答えられる範囲で、こういうものを買いましたという具体例はありますか。
圭太:最近、デパートに行った時に、催事みたいなものをやっていて、そこで買いましたね。(いま着ている服)これはあまり納得いってないけど、シンプルなものが好きです。そんなに高いものもあまり好きじゃないし。
-:前にえらく高いものを着ていなかったですか(笑)?
圭太:ちゃんとしたところでは高いのも着るけど、普段はシンプルで安いものが好きなんですよ。それをどう着こなすか、みたいな、そういうテーマがあるんですよ(笑)。でも、男のファッションチェックは、大体高いものを着れば良く見えるもんね…。
-:で、結局、最近は何を買ったのでしょうか(笑)。
圭太:シップスに入れているブランドと言っていたなぁ。普段はそういうセレクトショップに売っているやつなんだけど、それが特別にやっていて。
-:おお、珍しく固有名詞が出ました。
圭太:シップスはあまり行ってなかったんだけど、そこに出ているらしくて、日本の人が作っているもので、サイズ的にも良かったです。やっぱりサイズ感がこだわりたいですね。体がちっちゃいから。そのサイズ感も良かったし、生地も良かったですね。
-:ちなみに、競馬場の行き帰りはちゃんとした服装をされるそうですね。
圭太:キチンとするようにはしますね。誰に会うかわかりませんからね。
-:ということで、もう少し質問も続きますが、次回にやらせてもらいます。次週は15日(祝・月)、盛岡のジャパンジョッキーズカップに騎乗ですね。3日間連続での騎乗になりますね。来週もよろしくお願いします。そういえば、7月8日は39歳の誕生日でした。おめでとうございます!
圭太:ありがとうございます。
-:以前、募った、にがおえコンテストも予定より発表が長引きましたが、忘れているわけではありません。読者のみなさんもご期待ください。
※次回は7月19日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。