'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月16日時点1567勝
激痛に耐え、復帰へ模索 きょう再手術へ
2020/1/17(金)
再手術へ。年が明け、通院によるリハビリも再開していた戸崎騎手だが、17日(金)に負傷箇所を固定するための手術を施すこととなった。経過は順調だったはずだが…その容態は?入院先からコメントを寄せてくれた。
-:実は先週の記事には掲載していなかったのですが、今週は金曜日に再手術されるとのこと。入院先から報告をいただくことになりますが…改めて手術でどんな処置をされる予定ですか。
圭太:ここまで順調な経過をみせていたのですが、負傷箇所の骨をピンで留めていたんですよね。それをプレートで固めるために再度の手術となりました。
-:「再手術」と聞くと、ショッキングというか、重く感じてしまうところ。容態が気になるところですね…。
圭太:でも、怪我をした時の手術でも最初からプレートを入れるか、という検討もされていたようなんです。それにあくまでなるべく早く治すための処置でもあり、手術することに対しては悲観していないというか…下向きには捉えていないですね。そもそも怪我をした時も開放骨折なわけで、その時の手術も急を要するものですから、決して悪い対処だったと思っていないですから。
ただ、術後の痛みが…ね。あれはどうやったって慣れない。その辛さを味わうのはキツいですよ。一晩明ければある程度、収まりますが、手術した日の夜は痛みで寝付けないですから。麻酔から目が覚めて痛み止めはだいたい6時間くらいの効き目かな。次の痛み止めをもらうまでの間が厳しいですよね。
-:今回はどれくらいの長さの手術となりそうですか。
圭太:3時間と聞いています。1度目は2時間半だったかな。もう入院しているのですが、今までは怪我をして、そのまま入院という形。今回は手術をしに病院へいくわけでして、どんな物を持っていったらいいのか、なんて考えるのが初めてというか慣れなかったですね(笑)。全部持っていけるわけじゃないとはいえ。抜糸もあるし、リハビリ施設もついている病院なので、術後もそのままリハビリもやらせてもらう予定です。
-:11月の時は急遽の怪我だった割にすぐに退院。今回は少し滞在する予定ということですね。
圭太:でも、デビューしてすぐくらいの時の方が長く入院していましたからね。1ヶ月以上かな。その時ほどにはならないと思います。ここのところJRAでも南関東でも、怪我が続いているじゃないですか?南関東のヤツらとはちょくちょく連絡するんですけど、やっぱり皆、手術の痛みは辛いと聞きますからね。「頑張ろう」としか言えないけどね。中央でもまた怪我人が増えてしまって、こんなに多いことは今まであったかな…と。しかも、それぞれ別の落馬事故なわけで。とにかく気をつけて乗ってほしいですね。
-:声を伺っている限りですが、あくまで最善を尽くすための手術とはいえ、気落ちしたり、ということはないですか。
圭太:いや、それはないけど、痛いのがね(苦笑)。痛いからせめて手術は1回で良かったなあと。ただ、自分には腹が立っていますよ…。情けない。前にも(三浦)皇成なんかが怪我をした際、再手術したとは聞いたので、大怪我なら致し方ないのかもしれないけど。
-:怪我なのでやり場のない怒りではありますよね。自制心の高さがあってこその思いでもあると思いますが。
圭太:でも、今回の怪我を通じてもファンの方々の応援を思い浮かべて、力にできればと思います。この前も一度、ファンレターを取りにいったんだけど、沢山来ていて。あと、ラボで募ってくれた応援メッセージも読ませていただきましたし、何度も言っているけど、この期間を無駄に出来ないですよね。
-:しかし、精神面の強さを考えると、勝手ながら痛みにも強いイメージがありました。
圭太:いやいやトレーニングでキツイとかは我慢がきくけど、やっぱり痛いのは厳しいですよ。
-:ただ、こうして再手術などの経緯をこまめに報告されるケースは珍しいですね。
圭太:まあ、そうですね(笑)。言わなくてもいいかと思ったところはありましたが、せっかく発信させてもらっているので。
-:今回は再手術ということで、無事を祈るしかできませんし、なかなか言葉が出てきませんが、今週はこんなところでよろしいでしょうか。
圭太:先週の競馬の話はいいですか?
-:そうですね(笑)。では、お時間もあるようなのでお願いします。
圭太:フェアリーS は(柴田)大知さんのスマイルカナが逃げ切りましたが、やっぱりまだ中山の馬場も良さそうですね。それにフェアリーSって僕も勝たせていただいているので分かるところもありますが、キャリアの浅い3歳牝馬同士。それだけにどうしても波乱になりやすいですよね。今年のスマイルカナは人気をしていたと思いますけど、人気馬が負けるあたりはそういった部分もあるでしょう。シンザン記念はルーツドールがどんな走りをするのかなと思いましたけど、やっぱり今の馬場で脚をとられているんですかね。それに、後から見れば、テンションも上がっていたようなので、これもキャリアの浅さ故なのかなと。
-:乗っていた馬でいえば、そろそろ前走戸崎圭太ではなく、2走前戸崎圭太という馬柱が増えてきましたね。その中でも、アーバンイェーガーは何度か騎乗されていた馬ですね。
圭太:1200mは忙しいイメージはあるのですが、どちらかといえば、新潟の1200mよりは中山の方がハマりやすいイメージはありますね。
-:他には、浦和競馬のニューイヤーCではグリーンロードという馬が圧勝しましたね。
圭太:強かったですね。僕も高月賢一厩舎には南関東の頃に乗せていただいて、当時から好成績を挙げている厩舎でしたが、今年も有力馬が多数いるようで楽しみですね。
-:来週も入院先からお話を伺うことになりますが、まずは手術の成功を祈ります。そして、何とか頑張ってください。
圭太:ありがとうございます。ファンや関係者の方々にも沢山応援されている、待ってくれているなと改めて実感しますし、早く復帰できるようベストを尽くします。
※次回は1月24日(金) か25日(土)に更新予定です!
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。