'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
10月28日時点1550勝
東京新聞杯のカテドラルなど全21鞍に騎乗!
2022/2/4(金)
東京開幕週は4勝と勝ち星を重ねたが、今週は土日で21鞍の騎乗。中山で勝ちあぐねた分も含め、引き続き好成績となるだろうか。JRA通算1200勝にもあと3つと目前。さらなる加速を期待したい。
土曜日は全鞍騎乗で一気に1200勝達成なるか
——今週も東京での騎乗ということですが、土曜は全鞍騎乗ですね。土曜分から騎乗経験のある馬について語っていただければと思います。まず土曜の未勝利戦はどうでしょうか。
全鞍騎乗はここ最近あまりないので何とか乗り切りたいですね。(2Rの)モンサンレジャンドは前走でいいスピードを見せてくれたのですが、忙しさを感じました。東京1300mという条件は合いそうだと思うので改めて期待しています。
(3Rの)ジョーカーブラウンはダートでやってみたかったところ。以前はもっと行きっぷりが良かったようですし、距離短縮にもなるのでもう少し追走が楽になるといいのですが。(5Rの)マイネルメサイアは距離も延びますし、対応できそう。叩き3戦目でさらなる上積みがあると思います。
▲岩田康誠騎手のメモリアルで記念撮影に参加 今週は自身がメモリアルVなるか
——新馬のチュラーダは昨夏に一度入厩していて、仕切り直しということですね。
お母さん(テンダリーヴォイス)もそんなところはありましたが、軽い走りはしているものの、もう少ししっかりして欲しいところがあるのは本音ですね。
——セラフィナイトはどうでしょうか。
このクラスは勝てる馬だと思います。条件が噛み合ってくることが必要ですが、上手く導ければ、ですね。
——早春ステークスのアルビージャは先ほどのマイネルメサイアと併せ馬をしていたそうですね。
躍動感のある走りでした。トビが大きいのは東京ではプラスでしょうが、その反面、不器用そうなので、上手く流れに乗れれば。気を付けつつ乗りたいところです。
——日曜の未勝利ではザアトムはもともと追い切りで動く馬だそうですが、今回はダートになりますね。
初ダートなので適性も重要ですが、1週前より、今週の追い切りの反応が悪かったのは気になるところ。ただ、惜敗が続いているので、ダートで頑張ってほしいところです。
——ゆりかもめ賞のレッドランメルトは東京に替わります。
東京の方が走り易いでしょうし、距離も問題ないと思います。どんな走りをしてくれるか楽しみです。
——ニュートンテソーロは随分前に乗っていて久々のコンビです。
3歳の頃も素質を感じていました。当時は後方からのレースぶりでしたが、最近の走りを見ると、距離を縮めるのも良さそうですね。
——東京新聞杯(G3)のカテドラルは昨年も好走したレースです。
展開に左右される面はありますが、末脚はしっかりしていますからね。昨年負けた勝ち馬より斤量が重くなりますが、理想は内枠を引ければと思います。
クラシックへ弾みのつく勝ちっぷり!
——そして、先週のセントポーリア賞ではドゥラドーレスが勝利。強い勝ち方をしてきた相手もいたものの、目立った内容でした。
ええ、なかなかいいレースでしたね。1週前の追い切りよりも体が引き締まって、緩さも解消できていました。素質はあるのだと感じていましたが、印象以上に走ってくれましたね。
——母のロカは目立った内容で新馬を勝ったものの、その後、人気に応えられませんでした。父ドゥラメンテ、母の父ハービンジャーという組み合わせもあまり数はいない印象で、どれだけ伸びしろがあるのかなと戦前には感じていました。
追い切りの雰囲気では、東京の速い時計が出やすいレースに対してはどうかと思ったのですが、大丈夫でしたね。距離も延びて大丈夫だと思います。
——ジョッキー的にやみくもに外を回すこともそう多くないですし、着差をつけるのもあまり好まないと思います。ジョッキー基準でいえば、珍しいレース内容でしたが、3角で他馬がフラフラしていなければ、また違った内容になったのではと思います。
そうですね。外を回さなくても良かったと思いますし、気性的にも素直ですし、違ったレースができたはずです。
——根岸ステークス(G3)のソリストサンダーはどうだったでしょうか。
ハッキリした敗因は何ともわかりませんが、距離に戸惑ったのでしょうか。最後は反応がなかったですね。位置取りも想定内ですし、急かす必要もないと思いました。直線で狭くなったとはいえ、最後は脚を使えると思っていたものの、伸びてくれませんでしたね。
——先週は含水率も相当低い馬場でしたね。
どちらかといえば脚抜きのいい馬場の方が合うイメージ。そこも良くなかったかもしれません。南部杯なんかは前残り過ぎたので、脚抜きが良くても詰め切れませんでしたが。
——レモンポップは復帰後、3戦目で久々の勝利です。
ここ2戦も惜しい内容。ダートスタートの分、躓きましたが、すぐにリカバリーできました。能力でカバーしてくれましたし、終いもしっかりしていました。
——バイオアートは相手が悪かったですね。
人気の馬は内でモタついていましたし、やったと思ったものの、一頭脚が違いましたね。
——ロンコーネは序盤だけみると、どうしたものかと思いましたが、最後は完勝でしたね。
テンがいつもの行きっぷりがなくて心配しましたが、最後は大丈夫でしたね。上でもいい勝負をしてくれそうです。
——トウシンマカオは出走取り消しになった馬もいたものの、新馬以来の勝利です。
リラックスして走れていましたし、この条件も良かったですね。
——今週も勝ち星を加算できればと思います。競馬の話題ではありませんが、先週、今週とサッカーのワールドカップ予選がありましたね。
面白かったですね!中国戦の内容はピンと来なかったんですが、サウジ戦は楽しかったです。別にサッカーに詳しいわけではないのですが、伊東純也選手の活躍が目立ったと思います。
——今週から冬季五輪も始まります。
どちらかといえば夏の方が好きですが、今回の中ではパシュートやマススタートは注目しているんです。もちろん詳しいわけではありません(笑)。
——それにしてもドゥラドーレスのセントポーリア賞はウィズグレイスが手ごわいと思っていただけに驚きでした。馬は短期間で変わることを改めて感じさせられました。
それは言えますね。厩舎の方々がしっかりやってくれているから、いい方に上向いたと思いますが、良くも悪くも、短期間で変わるものだとは改めて感じさせられます。
——次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
※次回は2月11日(金)に更新予定です!当コーナーは電話で取材を行っております。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。