'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
12月16日時点1567勝
七夕賞のモズナガレボシなど福島で騎乗!戸崎騎手からの【重大発表】も!?
2022/7/8(金)
先週から福島開催がスタート。開幕週は4勝を挙げたが、2週目もさらに勝ち星を積み重ねていきたいところだ。また、読者からの質問回答や珍しく?本人からも重大告知も。盛りだくさんの内容、ぜひご確認ください。
今週も福島で16鞍の騎乗
——まずは今週の騎乗馬から取り上げていきたいと思いますが、土曜の新馬バンドネオンはどうでしょうか。
乗り味やフットワーク自体は悪くないものがあるのですが、気性面がムラのあるところが気になりますね。しっかり力を出し切れるかがカギになりそうです。
——相当久々の騎乗ですが、ヤマニンガラッシアは未勝利時代以来のコンビです。
当時はゲートを出なかったりと安定していない面があったのですが、成長が窺えれば、です。
——阿武隈Sのシュバルツカイザーは追い切りに乗られたそうですね。
力はあるなと感じました。ただ、一生懸命なぶん、距離がカギになりそうです。ここ最近の傾向からすると天気予報が未知な面もあるものの、雨が降るのは良さそうです。
——日曜のデアリングヒューズやワーキングスタイルはいかがでしょうか。
デアリングヒューズは惜しい競馬が続いていますし、安定しています。ワーキングスタイルも安定していますね。勝ち味に遅い面は否めませんが、福島になるのもいいんじゃないかと思います。
——七夕賞(G3)はモズナガレボシと初コンビです。
小倉で勝っているようにコース替わり、福島になるのはいいんじゃないでしょうか。福島自体は最近の成績がひと息なようですが、いい印象を持って臨みたいです。
福島開幕週は4勝でスタート
——レース回顧もお願いします。サカエショウは除外があり、福島になった経緯がありました。
動き切れなくて窮屈な面になった面はありますが、流れが忙しかったです。以前はこれくらいの距離でも先行できたようですけどね。
——ラジオNIKKEI賞(G3)のベジャールは超がつく大型で小回りコース、しかもトップハンデでした。
状態は凄く良かったと思います。それでいて、あの結果は条件が合わないからだったと感じます。今回のイメージを踏まえれば広いコースの方がいいです。馬の成長がまだ追いついていないからなのですが、コーナーで急かされるような競馬は現状、合っていないようです。
——ファイアダンサーは流れが向いた面もあったと思いますが、差し切りました。
展開が向いたのは確かにあります。ただし、ゲートも出られず、リズム重視ではありましたが、いい脚でしたね。
——セイルオンセイラーは見立て通りの完勝でしたね。
この馬の競馬ができたと思いますし、福島もイメージ通り合っていました。もう少し成長できるところはありますし、今後どう変わってくるか楽しみです。
パルフュメは追い切りの時点から乗りやすさを感じていた通りでした。優等生で、レースでもしっかり走ってくれました。マイレーヌは凄く乗り易いです。いい走りでしたね。
——フラッシュアークはあれだけ外に張り通しでよく勝ち切りましたね。
いや~本当にそうですね。かなりモタれていましたし、力がある証拠です。相手も弱くなっていましたが、勝ち切るのはなかなかですね。
——ワンスカイは夏場の疲れでしょうか。
どうなんですかね。行きっぷりは前回の方が良くて、あの走りができるならもっと楽に追走できていたはずです。それが疲れなのか、1400mを挟んだことによるペース慣れしてしまったのかはわからないところです。
——ヴィブラツィオーネは追い切りの評価は悪くなかったと思います。
これは距離が合わなかったと思います。道中は気分よく走れていたと思いますけど。
——フォーグッドは勝ち馬とはレースぶりに差がありました。
どうしてもあのコースで開幕週だと前々で運べる方が有利でしょうからね。流れは向いたのですが、不器用なぶん、詰め切れませんでした。
——バグラダスは新馬勝ちでした。
追い切りよりもしっかりした走りだと感じました。ただ、手応えの割にもう一つな面は芝を試してもいいのかもしれません。
——スパーキングレディカップ(Jpn3)のレディバグは勝ち馬とは斤量差がありますが、前回の地方競馬よりパフォーマンスを上げましたね。
もう少しというところでしたね。ただ、相手も強い中でよく走ってくれたと思います。状態もそれだけ良かったのかと思いますね。
——船橋の時は乗られていませんが、船橋の際は地方の馬場がこたえたと思っていました。
欲を言えばもっと軽い馬場の方が合うタイプだと思います。でも、昨年、乗せてもらった時のイメージではあそこまで負けるイメージではなかったですからね。船橋の時は状態も良くなかったのかなと察するところです。今回は賞金を加算できたのも何よりです。
戸崎「総代表」から重要なお知らせ
——先日、読者方からの質問も募りましたのでお答えください。まず「土曜競馬と日曜競馬で心構えの違いはありますか?」とのことです。
う~ん、本音を言えばないですね。
——土曜夜、調整ルームでの過ごし方は決まっていますか。
テレビをみたり、マッサージを受けたりですね。テレビもバラエティーはあまり観ないかなと。あとはグリーンチャンネルもついていますからね。
——続いて「毎年新人が何人も入ってきますが、関わり方で意識していることはありますか?どんな風に接しているのですか?」
あんまり特に意識はしていないかな。なにせそんなに喋らないですからね。
——そんな答えも期待していました(笑)。
でも、最近は永野猛蔵や原(優介)あたりが話しかけてくれるので、喋ることが増えてきたのですが、彼ら曰く「話しかけ辛い雰囲気があった」とは言っていましたね。あとは若手なら(岩田)望来や(坂井)瑠星なんかはお父さんが地方競馬のジョッキーだった縁もあってか、よく話はしますね。
——「南関東でもJRAでもトップジョッキーに長くおられますが、(割愛)トップにいるため、一番重要視されていることは何ですか?」という質問です。
トップにいるかはどうか、なんですけどね。常に成長はしたいという思いは持っています。良いと思ったことは取り入れていきたいとは今でも思います。あとは年齢を重ねたこともあると思いますし、体を維持するために必要なことかと感じています。
——そういえばジャパンダートダービー(Jpn1)の選出馬も発表されましたが、ドライスタウトは休養ということになりましたね。今週はこんなところになりますが……
自分からお伝えしたいことがあるのでいいですか?
——もちろん大丈夫です。珍しいですね。
剣道の道場を立ち上げまして、代表になったんです。川崎真道館道場といいます。
——息子さんが剣道をやられている話は伺った記憶はありますが、道場の立ち上げですか???
といっても場所は学校の施設を借りていて、剣道グループの代表という立場で僕が教える訳ではありません。そんな大層なものではないのですが、子供たちがスポーツに親しめる場所があればと思い、立ち上げることになりました。剣道を通して、いろいろなことを学んでいってほしいですし、自分の経験も活かして何か貢献や還元できることはないかと思いました。
——おお、それは本格的ですね!どんな活動スケジュールですか。
月曜と金曜の夜に川崎でやっています。子供だけじゃなく、大人の方もいますよ。
——以前、ご自身もやられていると言っていたことはありましたが、戸崎さん本人がいることもあるわけですか。
あります。HPにも自分の名前と顔を載せているくらいです。自分が更新するわけじゃありませんが、ホームページもSNSも立ち上げています。
——ジョッキーによる競馬以外の活動はそれぞれありますが、これは意外な方向ですね。今度からは「戸崎道場長」とお呼びすればいいのでしょうか(笑)。
ここでは「総代表」という肩書になっているんですよ(笑)。
——総代表ですか。かしこまりました(笑)。あくまで本当に剣道を習いたい方向けですので、ジョッキーに会いにいく訳ではなく、剣道に興味のある方は是非、見学や入会などご検討いただければと思います。
近々、道場の手ぬぐいもできるので読者プレゼントもできればと考えています。
——ありがとうございます。意外なお知らせもありましたが、次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
戸崎圭太騎手が「総代表」の剣道道場・川崎真道館道場
公式HP(外部リンク) https://kawasakishindokan.amebaownd.com/
Twitter&Instagramもあり
※次回は7月15日(金)に更新予定です!当コーナーは電話で取材を行っております。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。