'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月4日時点1555勝
レパードSは予定馬が除外に “総代表”から読者プレゼントも!
2022/8/5(金)
先週、今週と続く2場開催。特に美浦所属ジョッキーにおいてはどちらかといえば騎乗機会が少なく映るが、戸崎騎手の場合は3歳ダート重賞のレパードSで予定していた騎乗馬が残念ながら除外となってしまった。他にも除外馬なども多数おり、今週は9鞍と乗り鞍は少な目も健闘を期待したい。また、ご本人からのお知らせもお見逃しなく!
新潟開幕週は未勝利 挽回なるか!?
——レパードS(G3)のメンアットワークは過去に乗っていた田辺裕信騎手にもクセなどは効いておられた、とのことですが、残念ながら除外では仕方ないですね。話題にできる部分は限られますが、まずは土曜のグッドカウンセルからいかがでしょうか。追い切りに乗られたようですね。
追い切りではスピードも感じましたね。初出走でこの時季の経験馬相手にはなりますが、潜在能力的には通用していい素質は持っていそうです。あとは経験の差が大きい面がどうか、ですね。
——新潟日報賞のワンスカイは1400m、1200mときて1400mに戻ります。
2走前が元気いっぱいといった様子で力む面もあったほど。1200mになるのはイイと思ったのですが、前走は福島の分、忙しく感じました。前走の雰囲気であれば、1400mになるのは良さそうですが。
——続いて先週のレース回顧ではチャロアイトは距離を短縮して臨んだ今回でした。
ムキになるような面があるので、距離短縮は良かったと思いますし、リズム良くいけました。その分、勝ち馬とは差も感じたのは事実です。
——ロールオブサンダーは長期休養明けでした。
結果は伴いませんでしたが、ワンペースそうなものの、馬自体はいいものを感じました。馬場が硬いことと長期休養明けということで無理はさせられませんでしたが、またここから上がっていけばいいですね。
——2歳新馬のシーズンリッチはどうだったでしょうか。
緩さが目立つ中では芝にいって内容は良かったです。上位馬は切れ味があって、こちらは幾らか長く脚を使うタイプという差はあったものの、攻め馬より良さをみせてくれました。
——キングストンボーイは惜敗でした。
レース映像を見た印象と乗った感触を照らし合わせると、ゲートも速くないし、後ろからの形も想定していました。道中はリズム良くいけましたし、あまり急かすと良くないのかなと思っていたのですが、直線はしっかり反応してくれましたね。ただ、まだ体の緩さもありますし、伸びてはいるものの、モタついた感は受けました。
ゴッドインパルスは返し馬の気配は悪くなかったのですが、気性的に他馬も気にしていますし、砂も気にしていました。既にセン馬になっていることもあってか、レースに集中し切れていない面が目立ちましたね。
モリーダーリンは期待していたのですが、思ったほど走れなかったですね。アレっという印象です。リズムよく行けていましたが、追い出してからの反応がひと息。もしかすると、もう少し短い距離の方が合うのかもしれません。
——オフレッシュはどうでしょう。
これは不利に尽きます。いい流れできていたのであれがなければ勝負になったと思います。
総代表から読者プレゼント!
——読者からの質問も今週で一旦最後となりますが、引き続きお願いします。「大井競馬時代のかなり昔のカタログ(?)の画像を見かけたのですが、当時の座右の銘の『パッカリコンだ!!』は、どんな意味だったのでしょうか?」というマニアックな質問はどうでしょう。
「パッカリコン」、あったな~。でも何だっけって発言です。確かゴルフをやっていた時にノリで言っていたような。
——ゴルフを本当にやっていた頃となると、相当昔ですね。
そうそう、だいぶ昔のはずです。意味は覚えていませんし、座右の銘という訳ではないはずです。
——「現在の座右の銘は何でしょうか?」とこちらはどうでしょうか。
これは「自分に勝つ」ですね。以前から変わっていないです。
——続いて「騎乗中、他の騎手より後ろを見たり、横を見たり周囲にとても気をつけているように見受けられます。ことのほかフェアプレイに気をつけられているのでしょうか?」という質問はどうですか。
よく言われますね。日頃から気を付けていますし、他の馬があってのことですから防ごうとしてもしきれないことはあるもの。その上で人の見方によっては、どうすることもできない時もありますから。
——その上で「他馬を弾き飛ばして無理やり進路をこじ開けるような騎乗をどう思いますか?」という追加の質問もあります。
僕は絶対しないです。それでも狭いところでも割って出てこいと思うファンや関係者の方もいるのかもしれませんが、僕はやりませんね。人それぞれなのかもしれませんけど。
——他には「南関東のジョッキーたちと連絡は取り合っていますか?」という質問もありました。
取っています!といっても、僕の人生なりの水準で「取っている」なので人と比べるとどうかな(笑)。
——今年、今までより好調なジョッキーもいますね。
和田(譲治)は僕がいた頃よりも攻め馬の量も増やしているようで黙々とやっているようですね。もともと乗る方は上手かったですし、コツコツやってきたことが評価されているのかな。町田(直希)も昔から身体能力の高さがあって、ただ、欲がないようなところがあったけど、そういったところが変わってきたのかな。御神本(訓史)も重賞を勝ちまくっていましたね。(真島)大輔もご存知の方も多いように調教師を目指している中で大変だろうけど、頑張っているようですよ。
——残すは「焼き肉好きな戸崎騎手は“サガリ”はどうですか?北海道名物“ジンギスカン”はたべたことありますか?」という内容もありました。
焼き肉の部位まではあまり詳しくないんですよね~。脂身が多いのは好きじゃないですけど。ジンギスカンは食べたことありますよ。美味しいですね。
——他のジョッキーという意味では、JRAは関東のジョッキーのケガもありましたね。先日、話題にあった永野猛蔵騎手も落馬でケガがありました。
そうですね。ちょっと前に猛蔵と(菅原)明良と原(優介)で「食事しようか」なんて言っていたんです。ただ、コロナの感染もぶり返してきたようで今は止めておこうとなったのですが。
——菅原騎手については、だいぶ前に当欄でも話題にさせていただきましたが、戸崎さんとしては珍しいエピソードですね。
猛蔵は凄くマジメでしっかりしていて自分から声を掛けたりしていました。原は以前からよく聞きにきていたので、その縁もありました。
——今まで若手との交流や教えるという印象はあまりなかったですね。
やっぱり自分が経験したものをアウトプットしていかないといけないと思いました。言うからには適当なことは言えませんし、それが自分にもいい効果はあると思うので。
——通っているジムなどでもそういうすすめがあったのですか。
以前からそう言われていましたが、ようやくですね。それも道場(総代表を務める剣道道場の川崎真道館道場)のおかげかもしれません。子供たちと触れ合う事でアウトプットすることの重要さを感じました。
——そんな総代表から川崎真道館道場の手ぬぐいをプレゼントいただけるとのこと。詳しい応募方法は後日発表いたします。今回もありがとうございました!
ありがとうございました!
※次回は8月12日(金)に更新予定です!当コーナーは電話で取材を行っております。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。