'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
中山牝馬Sのシャーレイポピーなどに騎乗!
2023/3/10(金)
先週は桜花賞トライアルのチューリップ賞に騎乗するため遠征を試みるも、不利もあって不完全燃焼の結果。ここのところ、他にも不運が続き、自身でさえも「流れが悪い」と認めるところだが、風向きを変えることができるか。今週は中山での騎乗予定。巻き返しを期したい。
中山で15鞍に騎乗!
——今週は土日ともに中山での騎乗になりますね。時系列順に伺っていければと思いますが、まず土曜のテイエムスイスイは馬券圏外・圏外を一走おきに繰り返している状態です。
条件的には中山に替わる方がいいと思いますからね。改めて頑張ってほしいところです。馬場的には少し軽くなってくれた方が向いていると思います。
メイテソーロはどちらかといえば、ダートの方が合っていることは事実だと思いますが、前走は芝でも好走していましたからね。サクラファシナンテはどうしても器用さに欠ける分、惰性で走らせるような流れの方が合いそうですが、大崩れはしなさそうですね。
——中山牝馬S(G3)のシャーレイポピーは初コンビとなります。
未知な面はありますが、斤量の軽さを武器に頑張りたいですね。
——日曜のマイショウチャンやホウオウバーナードはどうでしょうか。
マイショウチャンは安定して走れる強みを活かせればいいですね。ホウオウバーナードはスタートが遅くてどうしても大味な競馬になってしまいますね。勝てる力があるので、もう少しスタートを出られたら、というところです。
——東風ステークスのココロノトウダイは再び騎乗されます。
この距離にして安定していますね。リズム良く行けると脚は使いますし、いいイメージを持って臨みたいです。
——アネモネSのオックスリップは新馬勝ちしましたね。
新馬はいい内容でした。距離はマイルになりますが、むしろ切れ味が出そうで合いそうな感覚です。
1番人気ドゥーラはまさかの大敗
——先週の競馬では弥生賞(G2)のフォトンブルーは5着でした。
まだ体の緩さが目立っていました。段々と良くなりそうです。
——ジャスティンエースは一気に手応えがなくなったように見えました。
平坦コースの方が良さそうですね。他馬に寄られるようなところもあったのですが、その影響と坂でタイミングが重なって後退してしまいました。
——メタルスピードはモタれ癖もあったようですが、段々と良くなりましたね。
馬が良くなってきていますね。変わってきているのはいい傾向です。
——アグニレディアンスは前走より着順を落としてしまいましたが、どうだったでしょうか。
ひと息で走ってしまう課題はありましたが、囲まれる形の中で頑張ってくれました。いい経験になりましたし、近い内にチャンスはありそうですよ。
——チューリップ賞(G2)のドゥーラは厳しい競馬になりました。
スムーズな形にならず厳しい競馬。ぶつけられて馬も力を出し切れませんでしたね。
——距離はもう少しあっていい感触は持たれていたと思いますし、メンバー的にも流れは合わないかなと感じました。
ある程度、後方になるのは頭にはありましたが、思っていた以上にいけなかったですね。巻き返しの余地はあると思いますし、組み立て方次第ですね。
——ブラックシールドは久々のコンビで勝たれましたね。
未勝利もいい内容でしたが、どんな競馬でもできそうな印象ですね。今回も良かったです。
——次週、ダイオライト記念(Jpn2)ではペイシャエスに騎乗されます。
どうも元からモタれるところがあるようなのですが、今回はかなり左にモタれる感触がありました。実戦でどう出るのか、そこはやってみないとわからない面はありますね。
——今後の遠征予定はありますか。
発表されていた通り、高松宮記念(G1)はピクシーナイトに騎乗させていただくことになりました。それと桜花賞(G1)のドゥーラですね。
——昨年末はいい形で締めくくり、1月は良かったと思いますが、ここのところは有力馬の回避等、なかなかアクシデントが続きます。
はっきり流れは良くないですね。でも、長くやっていたら、こういうこともあります。やる事をやるしかありませんし、言ったところでどうしようもないですからね。こんな時に崩れずにやっていきたいです!
——心なしか、普段より語気も弱いように感じますが……。
そうですか?それはたぶん普段と違うところで喋っているからです(笑)。
——次週はフラワーC(G3)のドナウパールやスプリングS(G2)のセブンマジシャンに騎乗とのことですね。次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
※次回は3月17日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。