'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月4日時点1555勝
さあ東京開催!縁のある血統でフローラSへ
2023/4/21(金)
開催最終週の1週前はアーリントンCで除外、JRAに移籍してから怪我以外で初めてという、乗り鞍のない一日になってしまった。その分も今週からの東京開催でうっぷんを晴らしてほしいところだ。テン乗りばかりながらも土日で20鞍の乗り鞍になる開幕週、スタートダッシュに期待したい。
兄姉はなじみのあるソーダズリングと初コンビ!
——先週は土曜のアーリントンC(G3)でダノンゴーイチが除外になり、騎乗馬がなくなってしまいましたが、少々フラストレーションも感じたのかなと思います。
今となっては仕方なおないことですが、あまり経験のないことだけにそれはありましたね。土曜は普通に自宅で競馬をみていました。除外になったダノンゴーイチは近々走ると思います。除外続きであることは心配ですが、いい走りをみせてほしいです。
——土曜のマルディランダは連続連対中です。
高いレベルで走りを続けてくれていますし、癖のある馬ではありませんからね。馬場的にも開幕週になるのは良さそうです。
——晩春Sではショウナンアレスに騎乗されます。
前走が格上挑戦ながら頑張ってくれましたね。この馬本来の走りとは違ったと思いますが、幅が広がったともとれると思います。どちらにせよ勝ち味に遅いタイプではあると思います。
——日曜のフローラS(G2)ではソーダズリングに騎乗されますね。
レースを観た限りですが、ポテンシャルはありそうで楽しみですね。この兄弟には運よく沢山乗せていただいてきましたが、走りはマジックキャッスルで馬格や気性なんかはソーヴァリアントといった雰囲気でしょうか。未勝利もいい勝ち方でしたし、権利が取れるよう頑張りたいです。
ひと叩きして臨みたかったマイネルラウレア
——先週の競馬ではホウオウエクレールは難しい競馬になりましたね。
以前に乗せていただいた時よりも状態は良かっただけに勝たせられなかったことが悔やまれます。結果的には後ろの馬も気にし過ぎましたね。勝った馬は人気薄ではありましたが、よくよく考えれば強い馬と戦っていましたからね。
——皐月賞(G1)のマイネルラウレアはどうだったでしょうか。
順調に前哨戦を使えなかった影響は感じましたね。乗り味自体は良かっただけに、マトモであればこんな着順の馬ではないと思いました。これまで経験した流れとはあまりに違い過ぎましたが、こうして流れに乗れない競馬が続いている辺りは、この種牡馬らしいところはありましたし、馬場も合っていたと思うだけに、前哨戦を使っていれば良かったと感じました。
——それにしても、あのペースですし、ミッキーカプチーノが出ていたらどうなっていたのか、と感じてしまいましたね。
やってみないとわからない面はありますが、高いパフォーマンスを見せていた可能性はありますよね。
——ペイシャジュンは惜敗続きを脱出しました。
上手く噛み合ってくれました。レース内容は安定していない面はありますが、勝ち切れたのは大きかったです。
——タナサンブラックは初出走ながら勝ち切りました。
追い切りからいい動きをしていて、期待通りに走ってくれました。前が楽をしていて、早めに動きたかった分、過怠金を取られるような競馬になってしまいましたが、長い距離で活躍できそうです。
——当面、乗る機会はないようですが、先日は京都競馬場の竣工式にも出席されたそうですね。
騎手クラブの役員ということもあって伺いました。当たり前ですが、綺麗で本当にいい競馬場になったと思います。早く乗ってみたい気持ちはあります。
——そして、2週後から東京競馬場を舞台にしたG1戦線も始まりますが、NHKマイルCのエエヤンやヴィクトリアマイルのソングラインなどG1や重賞の騎乗馬も明らかになっていますね。
先週までの中山開催は結果だけみれば勝ち星は少ないですし、2着も多かったです。どうにかできたレース、できなかったレースもありますが、いい馬も託されているので最善を尽くしたいです。
——次週の青葉賞(G2)はサトノトルネード、2週後のかきつばた記念(Jpn3)ではドライスタウトに騎乗とのことでこちらも楽しみです。今週もありがとうございました!
ありがとうございます。
※次回は4月28日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。