'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
週末は東京&GWは交流重賞に騎乗!
2023/4/28(金)
今週は元より東京のみでの騎乗だったが、土日で17鞍の騎乗になる。青葉賞は騎乗予定馬が回避の不運があったものの、次週は交流重賞にも騎乗。実りのある結果を期待したい。
待望の2戦目に挑むダノンゴーイチ
——青葉賞(G2)のサトノトルネードは残念ながら急遽回避となってしまいましたが、まずは土曜の話題から伺っていきたいと思います。キャルドーンは追い切りに乗られていて、キングダラスは過去2度乗られていましたね。
キャルドーンの雰囲気は良かったですし、素質はありそうですね。ただ、体が伸びきって走っていて、上手に使えていない感覚を受けました。追い切りではそれなりに動けていますが、実戦ですとそこがどう出るか、課題になりそうです。キングダラスは早い内に勝てそうな印象がありましたが、ゲートや精神面のモロさが影響していますね。力を出し切ってくれれば勝ち上がれると思いますが。
▲今週はヴィクトリアマイルを予定しているソングラインの追い切りにも騎乗
——ホウオウバーナードは惜しい結果が続きます。
ゲートを出なかったり、流れに乗れなかったりという結果続きですが、上手に流れに乗れさえすれば勝ち上がっていい馬だと思います。ただ、どちらかといえば中山の方が合うかもしれませんね。
——そして、ダノンゴーイチは自己条件に臨みます。
(2度の除外で)ようやくレースに挑めますね。予定が延びた分、影響しなければという懸念はありますし、新馬後の2戦目は悪い方に出る場合もあるので、そこだけといったことでしょうか。能力やコース替わり自体はこなしてほしいという思いです。
——サクラファシナンテはどうでしょうか。
色々条件なり噛み合って欲しいところですね。正直にいえば東京になるのもプラスではないと思いますが、今の1勝クラスは混戦模様ですからね。
——シゲルバクハツやオヤノナナヒカリとダートの2100m戦組はいかがでしょうか。
シゲルバクハツは脚質的に後方からになると思います。馬を慌てさせることなく運びたいので流れが向いてくれればと思います。オヤノナナヒカリは東京でレースはしやすくなると思います。前も言ったように、スタートとテンのスピードがその時の状態を示すと思いますよ。
——ジャスリーは惜しい結果が続きます。
本当は1400mでも良さそうですが、追い切りに乗せていただいたところ状態は良かったですよ。1600mでもやれていますからね。
ゴールデンウイークはかきつばた記念とかしわ記念に騎乗
——先週ではフローラS(G2)のソーダズリングは2着でした。
考えていた通り、今やれることはやりきれたと思いますね。勝った馬の流れになった分、届きませんでしたが、折り合い面は問題なかったです。姉のマジックキャッスルよりフットワークは小さいですが、似たような雰囲気も感じましたよ。
——ウナギノボリはスムーズに伸びきって最後は止まったように感じました。
しっかりした末脚は武器になりそうですね。距離は1200mの方が合うと思います。
——フェスティヴラジャは惜敗続きから脱出です。
距離がどうかと思いましたが、こなしてくれましたね。
——ショウナンアレスは惜しい結果が続きますね。
前走より活気を感じました。そこは前走が連闘だった分の差かと思いますが、勝ち切れないところはこの馬らしいのかもしれません。
——ベッラノーヴァは不利もあったように見えました。
スタートが悪かったことでリズムを重視しようと切り替えました。直線で狭くはなりましたが、大きな減速をするほどではなかったですからね。追ってから沈まない走りでもあり、もう少し体質がしっかりしてくれればと思います。
——マルディランダは相手が悪かったですね。
勝ち馬を見ていいレース運び。あとは捕まえるだけでしたが、手強かったです。
——クインズカムイは折り合いや気性が課題なのかと思いましたが、差し切りました。
先生とも話してポジションよりも折り合いを重視しました。3~4コーナーで他馬が来て噛んだところはありましたが、最後はしっかり伸びてくれましたよ。
——先週は差しが利く競馬も見受けられましたね。
土曜は特にそうでしたね。乾いた日曜の方が前は残る感覚はありました。
——かきつばた記念(Jpn3)ではドライスタウトに騎乗されます。
ハンデ戦ですからね。昨今、以前ではなかったような重い斤量を背負うケースは見受けられるようになりましたが、重い馬との比較が気になるところです。
——かしわ記念(Jpn1)ではヴァレーデラルナと初コンビです。
これまで強い競馬をみせていますし、男馬相手でも期待したいですね。
——オークスやダービーの予定も決まりつつあるようですが、次週から東京でG1シリーズも始まります。今週もありがとうございました。
ありがとうございました!
※次回は5月5日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。