'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月4日時点1555勝
新潟最終週は土日で16鞍の騎乗!
2023/9/1(金)
連日、札幌で騎乗した先週は未勝利。昨夏以来、1年1カ月ほど続けてきた毎週の勝ち星も残念ながら途絶えてしまった。心機一転臨んでほしい今週は夏競馬最終週になる。比較的、騎乗経験のある馬が多いが、いい形でオーラスを締めくくりたい。
——先週は騎乗馬のラインナップを見た段階でも苦戦するかなとは感じていましたが、未勝利に終わってしまいました。去年の夏から毎週(毎節)、勝ち星を挙げてきていただけに何とか続いて欲しかったですが……。
そうですね。(ルスツ特別の)キュンストラーのところは「これで続けられるかな?」とレース中に自分でも思ったほど。馬はよく走ってくれました。血統的にもああいう馬場も合ったのでしょうし、展開的にも上手くハマってくれましたね。
——今週は土日で新潟の騎乗ですね。土曜の新馬ビクトリーフォースには追い切りに乗られたそうですね。
正直に言えば、走りに重たさを感じました。芝がどうか、ですね。
——エーリチェは初出走の際に騎乗されています。
芝に替わって頑張っていましたし、3歳未勝利も最終週。中間の状態はわかりかねますが、何とか頑張ってほしいです。
——瓢湖特別のサトノトルネードは実戦では初コンビながら以前、追い切りで騎乗された馬ですね。
前走の福島は本来の予定をスライドして挑んだレースでしたからね。今回は短い間隔で使えるのはいいんじゃないかと思います。あくまで以前のイメージで言えば、スタミナを要求されるような展開になるといいですね。
——古町Sのオンザラインは2走前に乗られています。
不器用な面がある分、惜敗が多いのかと感じます。流れに乗って上の着順を目指したいです。
——最終レースのアサクサヴィーナスは引き続き騎乗となります。
追い切りでは非力に感じたところ、レースではいい内容で走ってくれました。折り合い面の心配がありますが、地力自体は昇級でも通用していいのでは、と感じます。
——日曜のデビッドテソーロは前走でもいい脚をみせました。
ゲートには気を付けたいですね。それに勝ちに急ぐと甘くなりそうな気配も感じたので、位置取りなりは上手くバランスを取りたいです。ゆくゆくはダートかもしれませんが、今の差しが利く馬場は合いそうですね。
——テリオスルルも追い切りに乗られたそうですね。
センスはある走りをしていました。あとは相手次第、といったところでしょうか。
——両津湾特別のジャスリーは距離延長になります。
追い切りではいい動きでしたね。以前もお伝えしたかもしれませんが、距離は短い方がいいと思います。ただ、能力はありますし、体の緩さがあって固まっていない分、こなしてもおかしくはないですね。
——新潟記念(G3)のイクスプロージョンはテン乗りです。
コメントされている通り、左回りの走りがいい印象です。持ち味を活かした競馬をしたいですね。
——サンタアナテソーロは久々のコンビですね。
デビュー当当初はセンスがあるけど、非力なところがありました。今、どう成長しているか、楽しみです。
——今回のワールドオールスタージョッキーズシリーズは久々の出場。何か違った面はありましたか?
ジョッキールームではフランス語が飛び交っていましたね。リスポリがフランス語も喋れるようで、明るいキャラクターじゃないですか?それにヴェロンですか、フランスのジョッキーもいたので。クリストフ(・ルメール)も母国語で会話が出来て嬉しかったのかなと思います。
——天気は不安定でしたね。
しかも、もの凄く暑かったです。金曜の時点で暑くて湿度も高かったですからね。東京より気温が高い日もあったようですし、日曜も開催が中断しそうになっていましたが、雷雨になることも珍しいと聞きました。北海道でさえも気候が変わってきてしまっているのかと感じさせられました。
——次週は日曜のセントウルS(G2)でピクシーナイトに騎乗ということですね。今週もありがとうございました。
ありがとうございました!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。