'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
3日間開催は連日中山で騎乗!
2023/9/15(金)
中山、阪神と転戦した先週は上位の着順こそあったが、残念ながら未勝利。今週も騎乗予定馬が他のレースにスライドするなど重賞での騎乗こそないが、勝ち鞍を重ねる可能性もありそうだ。
3日間開催は20鞍の騎乗!
——今週は火曜が川崎、木曜が園田での騎乗となり、週末は3日間開催。お忙しいところ恐縮です。手短になりますが、よろしくお願いいたします。まずは土曜から新馬のサクラサルーテは追い切りに乗られていますね。
まずまずのポテンシャルは持っている印象です。ただ、操縦性だったり走ることに自由過ぎる面がありました。そこが実戦に行ってどう出るか、という課題があると思います。
——サクラファシナンテやルーチェロッサと1勝クラスの馬はいかがでしょうか。
サクラファシナンテは好走歴こそありますが、気分良く走らせられないと力を出し切れない面がありますね。窮屈な形は避けたいところです。ルーチェロッサは前半でついて行けず、終いは伸びてきていました。距離が延びるのも良さそうです。札幌は特殊な馬場に対応していましたが、今の中山の馬場になっても大丈夫じゃないでしょうか。
——御宿特別のレーヴドゥラプレリ、初風Sのサザンエルフも騎乗経験があります。
レーヴドゥラプレリはこのところ馬に落ち着きが出た分、弾け方がひと息になった面があります。以前の弾け方があればいいのですが。サザンエルフは乗せていただいたイメージでいえばいい走りをしてくれますし、条件も合いそうですね。
——日曜のオメガウインクは今週、追い切りに乗られていましたね。
上のきょうだいにも乗せてもらっていますが、本当に似ている印象です。強いて言えば追ってから頭が高いところが課題でしょうか。それでも馬自体はいい印象です。
——ヴァナルガンドは久々に乗られます。4走前は本当に接戦でした。
レースも上手な印象ですし、力を出し切れれば何よりです。距離は1600mの方が合う感覚もありますし、モマれ弱いところもあるのですが、このクラスは通用できる馬ですからね。
——アスコルティアーモは追い切りに乗られましたね。
能力は感じましたし、レースが楽しみです。重心が低いのですが、もう少し体を起こして走れるようになれば、もっと良くなりそうですが、走ると思います。
——浦安特別のダルダヌスとレインボーSのデコラシオンはどうでしょうか。
ダルダヌスは展開に左右される面はありますが、上手く導きたいですね。デコラシオンは状態がいいのか、このところ充実してきている印象です。中山になるのも良さそうですね。
——月曜のキャネルは新馬で乗られています。
当時は新馬戦ながらいい内容で走ってくれました。東京が合う印象もあったので中山がどうかですが、上手く組み立てられたらと思います。
——アイベラも追い切りに乗って、久々乗られた訳ですね。
状態は良さそうでした。上のクラス相手になりますが、以前より力を付けているように感じましたよ。
——鋸山特別のフランスゴデイナ、ゴッドファーザーも実戦で乗られたことのある馬です。
フランスゴデイナは自分の形で走れることが重要なように感じます。ゴッドファーザーは2勝クラスでは上位の馬だと思います。ただ、追い切りでは緩さを感じたので、その分の影響がありそうですね。
次週のオーバルスプリントではドライスタウトに騎乗
——先週の競馬では、セントウルS(G2)のピクシーナイトはどうだったでしょうか。
スタートで躓いて、思っていたようなレースができなかったですね。最後は伸びてきているのでもったいなかったです。
——レッドラマンシュは1番人気に応えられなかったですね。
久しぶりの右回りでモタれると言われていましたが、問題なかったです。それよりは一度使ったことで良くなりそうです。
——マイネルフォーコンは3着でしたね。
レースは上手で乗り易い印象です。ただ、勝ち切れないタイプかな、というところはありますが、頑張ってくれました。
——キングダラスはどうでしたか。
状態の良さも感じましたし、いい位置で競馬ができました。頑張ってくれていますね。ただ、1300~1400mの東京がやっぱり合いそうです。
——タリアも接戦の3着、惜しかったですね。
この馬の乗り易さがあっていいスピードをみせてくれましたね。
——次週の交流、オーバルスプリントではドライスタウトに騎乗されますね。
もう再び重賞を勝つところまで来ていますからね。今度は浦和コースに替わりますが、何とかしたいですね。
——次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
※次回は9月22日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。