'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
1月27日時点1583勝
シンザン記念など年明けは中山と京都で騎乗!
2024/1/5(金)
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は当コラムをご愛読いただきありがとうございました。本年も戸崎圭太騎手の声を届けていきたいと考えております。
お知らせの通り、年明け1週目は中山と京都での騎乗になる。特にメインレースはいずれもチャンスがありそうなラインナップになったのではないだろうか。幸先いい3日間開催を期待したい。
期待を持って京都遠征へ!
——あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
あけましておめでとうございます。読んでいただいている方々も今年もよろしくお願いします。
また、新年と言いますと、石川県の地震には驚かされました。また、被災者の方々にはお見舞いを申し上げます。被災地の安全と、一日も早い復興をお祈りいたします。
——昨年末も伺いましたが、改めて2023年を振り返っていただくと、良かったこと、改善できそうなことはいかがでしたか。
100勝という目標を達成できたことは良かったと思います。そして、ソングラインと出会えたことで貴重な経験をさせていただきました。反省点で言えば、馬の選択でしょうか。もう一つ、二つ、踏み込んで考えていかないといけないとも感じさせられました。
——今週末の結果にも関するところで、その選択を迫られそうな可能性も感じるところですが、まずは初日の中山から伺っていきたいです。サンディブロンド、カピリナとどうでしょうか。
サンディブロンドは新馬前の追い切りと今回、乗せていただきました。気性面の激しさを懸念していましたが、そこは問題なかったです。ただ、いざ反応させようとすると反応が鈍くて……。なかなかオンとオフが難しいですね。持っているモノはいいモノがあると思うのですが。カピリナは初戦からいい走りをしてくれましたし、未勝利でも上位です。ただ、熱発もあった分がどうか、でしょうか。
——ウォータースケイプは最終追い切りに騎乗されましたね。
新馬の結果通り能力は感じますね。勝てるチャンスのある馬だと思います。
——スピリットガイドは1勝クラスでも上位の実績はあります。
堅実に走ってくれる安定感が持ち味ですね。本音を言えば東京の方がいいかもしれませんが、ここも頑張ってくれるのではないでしょうか。
——中山金杯(G3)のククナはテン乗りです。
イメージとしてはロスなく上手く立ち回れればという印象。七夕賞のようなレースになればとは想定しているので、あとは枠順も重要かと思います。
——日曜はドグマが以前にも騎乗されています。
いい時はリズム良く走れていたのですが、その後に力むが強くなりました。落ち着いて走れると良いのですが。
——すばるSのデシエルトは休み明け2戦目です。
期待しています。前走も長期間の休み明けでしたし、上積みはあるでしょうからね。
——月曜のシンザン記念(G3)、ショーマンフリートは追い切りに乗られていましたね。
いいモノを持っていますね。新馬も強い内容でしたし、重賞に入っても期待しています。
——もう少し具体的に語っていただくと、セールスポイントはどんなところでしょうか。
背中もいいですし、フットワークも素晴らしいですね。筋肉の質なんかもいいです。精神面も今のところは特に課題を感じませんでした。
——キャリアの浅い場合、新馬後の2戦目はモロさが出たりしますが、現状はその心配もなさそうですね。
そう思います。現在の3歳世代で乗せていただいた中でも上位の存在だと思います。
条件次第で違った展開も可能だったホープフルS
——昨年28日の開催では、ホープフルS(G1)はヴェロキラプトルに騎乗されました。
1枠と2枠でレースの進め方も違ったと思います。ある程度、位置はとって進めたいと思いましたし、展開的にゴチャつきそうな馬もいたので、行く馬を行かせる形でも良かったのですが……。最後は展開的にも踏ん張り切れなかったですね。ただ、馬自体は乗り易くてセンスはいいと思います。
——ボルザコフスキーで勝利されましたね。一年の最後のレースは連覇でした。
一昨年も勝っていたのは忘れていました。速い流れでもあり、この馬には良かったと思います。気分を害さないよう運べればと気を付けましたが、気持ちよく走れていたと思います。
——ユキワリザクラは勝ち馬に別格感があったものの、人気薄を覆しました。
トビも軽くてフットワークもいいですね。ただ、非力な面もあるのでもう少し力強さがほしいです。
——今回の年末年始の過ごされ方はいかがでしたか?
家庭としてはほぼ昨年と同じでしたね。今年もお酒はそれなりには飲みました。
——年始なんかはよく飲まれるそうですが、一般的な社会人で言えば、正月の休暇は貴重に感じたりするものですが、ジョッキー的にはどうでしょうか。
他の人たちはわからないですけど、今は28日の開催もありますし、ちょっと休みが長くなるだけでそんなに変わらないような気もします。お正月も人と会ったりしますし、そこまでダラダラしている訳でもないですからね。
——ただ、成績はゼロからのスタートになりますね。
早く1勝、2勝としたいですね。そこは意識しています。
——京成杯はグローリーアテイン、2週後の東海Sはオメガギネスなどの騎乗も控えておりますが、次週もよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。