'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月18日時点1558勝
ローシャムパークと大阪杯へ!
2024/3/29(金)
今週は土曜が中山、日曜が阪神での騎乗となる戸崎騎手。中でも日曜の大阪杯は以前に手綱をとったことのあるローシャムパークとの再コンビだ。昨年、重賞を連勝したこともあり、年明け初戦ながらも上位人気が予想されるが、結果を残すことができるだろうか。
土曜が中山、日曜が阪神で騎乗
——今週もよろしくお願いします。まず、注目は大阪杯のローシャムパークですね。1週前追い切りに騎乗されていました。
久々に乗せていただきましたが、状態の良さ自体は感じました。以前は重心がもう少し起きてくるといいなと思っていましたが、そのあたりも良化してきたように感じましたね。ハミの取り方自体もいい意味で変わってきたと感じました。
——ここ最近の阪神芝2000mの印象では位置がとれる形が理想のように感じます。
コース自体は問題ないと思いますが、ゲートには気を付けたいですね。それにゲートだけではなく、ゆったりとした走りの馬なので、なかなか二の脚が速くないのでね。そこはカギになりそうです。
——(木曜時点)現時点での理想の条件は考えられますか。
枠順は極端なところじゃなければいいんじゃないですかね。土日は雨が降ることはなさそうな予報ですが、力の要る馬場でも問題ないのかと思います。
——久々に乗る上でのコース適性はどうでしょうか。
同じようなコース形態でもこなしていますからね。フットワークのタイプからもペースは流れてくれた方がいいでしょうが、以前、東京でもいい勝ち方をしていましたから、一概に小回りだけの馬でもないように感じました。
——馬としてはG3、G2と勝って、あとはG1となりますね。
それくらいのレベルの馬だとは感じています。強いて言えば、追い切りの感触と実戦に行って変わることもありますからね。いい気配通りに実戦でも走ってほしいです。
——土曜の中山の話題ではダイクロアイトやキャネルといった未勝利馬は続けて騎乗されます。
ダイクロアイトは比較的、乗りやすいタイプです。どんな競馬にも対応してくれると思います。あとはメンバー次第ですね。キャネルは前走も手強い相手に頑張ってくれました。前走も馬場は渋っていましたが、今週も当日に雨は降らないようであれば、それくらいの馬場ならこなしてくれそうですね。
——シャンパンマークは追い切りに乗られたようですね。
新馬はいい勝ち方ができたように持っているモノはいいと思います。あのパフォーマンスができれば楽しみです。調教の感触では以前より精神的に余裕をもって走れているのかなとは思います。
——ダービー卿CTはパラレルヴィジョンに騎乗されます。
追い切りでは乗りやすくて、いい動きをしていたと思います。前走は客観的に観ている限り、いい走りでしたからね。楽しみです。
戸崎騎手を背に追い切られるパラレルヴィジョン(左)
——精神的な面などクセなどは感じられましたか。
いい意味で特に問題なかったと思います。あとは以前であればもっと長い距離を走っていて、ダートだったり、マイルにシフトしてきた馬ですよね。実戦でどんなタイプなのか、感じて、そこをレースでも活かせられたらと思います。
——中山芝のコンディションに関してはどうでしょうか。
3、4コーナーの状態は相変わらず悪いですよ。コース替わりになるとは思いますが、金曜までの雨の影響は残りそうですから、あまり悪くならなければいいのですが。パラレルヴィジョンに関して言えば、極端に悪くならない方がいいと感じました。
——日曜のグットディールは中山で騎乗されました。
どちらかと言えば後方になると思います。あとは展開が向いて欲しいですね。
先々を期待できるウェイワードアクト
——先週の回顧ではティニアは初騎乗でした。
走り自体は上手だったと思います。あとは一度使えば上向いてきそうですね。
——マーチS(G3)のウェルカムニュースはどうでしたか。
イメージ通りに進めたと思いましたが、この馬にとってはペースが速かったのが良くなかったように思います。手綱を抱えるようなところがなかった分、早く競馬に飽きてしまったような走りでしたね。
——ウェイワードアクトはこれくらいの人気にもなるかと思いました。勝てて何よりでしたが、今回、意識されたことはありましたか?
逆に特になかったですね。本当に強かったですし、上を目指せる馬だと感じました。内枠になったことで、ある程度、位置をとる分、競馬を教えられなかったですからね。ただ、まずは一つ早く勝ち上がらせたかったです。
——メアヴィアは初騎乗で未勝利戦を勝ち上がりましたね。
まだ若さが残っている現状。その過程で勝てたのは良かったと思います。
——タッカーバレットはもう一つ、このコースに対応し切れないのでしょうか。
追い切りでは良かったのですが、レースでは変わらずにひと息な面を感じました。もう少し流れにもついていって欲しかったですね。
——メテオールライトは3着でした。
前走が少し捌き損ねていたと聞いていましたし、そこは意識していました。いい感じで外に出せたのですが、そこからがジリっぽかったですね。あとはもう少し力をつけてくれればいいですね。
——日経賞(G2)のクロミナンスは外枠、コーナーの増えるコースと課題はあったと思います。
久々に乗せていただいたところ、馬には力がついて具合の良さも感じました。内に潜り込ませたいと思っていたのですが、それができなかったのは痛かったですね。少なからずロスのある走りでした。3、4コーナーでは手応えが怪しくてそこから脱落するかと思いましたが、挽回してくれました。あそこまでいったら勝ちたかったですが、器用さという面では分が悪かったのかもしれません。
——ダノンセシボンは2着でした。
素軽い動きでいい走りをしてくれました。モマれるとダメな馬のようですが、上手く走ってくれましたよ。
——アルヴィエンヌは初ダートでしたが、離された3着でした。
コーナーが多いコースが合うとは思いませんが、もう少しスピードに乗れた走りであれば適性を感じられたのかなとは思います。
——エリカカリーナはいい内容でしたね。
距離を短くしたことで良さは出たと思います。内枠を活かせましたし、いい走りでした。
——最近は内枠での成績がいいですね。年明けから芝で1枠の白帽子では10戦5連対です。
そうなんですね。全く自覚はないです。
——ダートでは変わらず外枠が好成績ですが、芝の内枠で成績が出ていた点は何かを変えたとかではないと。
いや~全くないですね(笑)。
——ちなみに今年は継続騎乗の成績も良いようですが(勝率29.8%)、今週は乗り替わりの馬も多いので頑張っていただきたいです。そして、春は土日通して遠征という日もあるようですが、中山開催も残り僅か。次週もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。