'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月4日時点1555勝
今週から福島へ!開催リーディングなるか!?
2024/6/28(金)
長らく続いた東京開催も先週で終了。今週から福島、小倉に舞台が変わることになる。例年通りとも言えるが、今年も福島を拠点に騎乗を続けるが、個人としては4年連続となる夏の福島リーディングに期待したくなるところ。まずは開幕週から勝利となるだろうか。
開幕週は13鞍の騎乗!
——今週から福島開催。もう恒例行事とも言えるでしょうが、先週時点も競馬番組上は夏競馬。それでも東京開催でもあり、福島に替わるタイミングでより夏競馬を意識されるところはあるかと思います。意識の変化はありますか?
今週もよろしくお願いします。まあ、改めて開催の初めからとなるので一つ一つ積み重ねていければと思います。単純な話ですが、移動距離が長くなるので、そこの違いだけですかね。
あとは季節ですか。先週の段階でも乗る方はかなり暑さを感じました。特に夏だから、これといった特別な食事などをするわけではないですし、いつも通り体調を整えて臨むのみですが、今週も暑くなるようですし、無事にレースを終えられるといいなと思います。
——木曜時点で天気予報をみると、土曜は雨もありそうですが、湿度は気になりますか。
やっぱり暑い方が厳しいと思いますよ。
——コロナ期になる前は福島でよくいく飲食店もあったそうですね。
焼き鳥屋さんね。でも、福島だからと言って個性的な焼き鳥屋さんというわけではないですけれどね。今年も行くと思います。
——まずは土曜の話題から伺っていきますと、土曜のデンティベスは前回騎乗されて、ダートになります。
芝ではスピード面での対応がもう一つだったのでダートでうまく補えればいいですね。
——新馬のヴァリアントマーチは追い切りに騎乗されたようですね。
走る気持ち、意欲はある馬だと感じました。現状では追ってから体が浮いてしまうところが実戦にいってどうか、といったところです。
——中山で1番人気4着だったサトノルチルは良馬場向きでしょうか。
前走の感触で言えば、道悪で極端に割り引くような走り方に感じませんでした。でも、着順を落としたことを思えば、道悪の影響なのかもしれませんね。
——ミツカネジェミニは昇級して2戦目です。
前走の感触で言えばクラス慣れして欲しいですね。
——こちらも新馬のニヴルヘイムも追い切りに乗られたようですね。
繊細な面があるようで、精神的に配慮した仕上げだったようです。動き自体は良かったですが、まだ体に頼りなさもありますし、口向きも難しいところがあるので気を付けて臨みたいです。
——スピリットガイドは久々のコンビです。
いい勝負ができる存在だと思います。ある程度、どんな流れにも対応するのではないでしょうか。
——ラジオNIKKEI賞のセットアップも追い切りに乗られましたね。
軽い走りをしていて、能力はあるのではないでしょうか。操縦性には課題があって、引っ掛かるところはありますね。どんな条件がいいのか、実戦に行ってみないとわかりませんが、あとは斤量が課題でしょうか。
——宝塚記念(G1)のローシャムパークは5着でした。
前回と比較しても枠は良いなと思いました。ただ、テンのスピードが遅かったり、初動が鈍かったりという面は相変わらずで後ろからとなりましたね。リズム良くいければ良かったのですが、掛かる面もあり、道中で位置を上げていきましたが……。もう少し道中で楽に走れると良かったですね。そのあたりはアプローチの面もあるのかと思います。馬場自体は思っていた以上には対応してくれましたね。
——マイネルティグレは勝ち馬が強かったものの、2着と健闘しましたね。
勝ち馬は強かったですね。ただ、こういう馬場も大丈夫でしたし、すごく乗りやすかったです。レースもしやすくて、このクラスを勝てる馬だと思います。
——新馬のシークは3着でした。
全体的に緩さは残っているように感じました。スタートを出て、二の脚もついて立ち回りは良かったですね。この血統ながら、ゆったりと競馬ができたのは良かったと思いますよ。
——テウメッサは追い比べを制しましたね。
競馬自体は上手に走ってくれました。状態面は比較がないのでそこまで感じませんでしたが、聞くところ以前よりも、もう一つだったようですね。それでもよく走ってくれました。
——1番人気に支持されたアルセナールはいかがでしたか。
枠が枠だけになるべくポジションには気を付けました。出負けしたものの、すぐにリカバリーできましたし、その後もリズムよく行けました。それだけに最後の伸びが無かったことは予想外でしたね……。
——アイアムユウシュンはもう少しやれると思いましたが。
上手に走れたんですけれどね。最後は踏ん張れませんでしたね。
——新馬のワンモアスマイルは2着でした。
どちらかと言えばワンペースな面はありますね。背中も良くて走りの軽さ、いいスピードもあると思います。欲を言えば、もう少しメリハリがつくといいですね。
——休み明けだったエリカヴァリエンテは見せ場のある2着でしたね。
気持ちも入ってかなり気負っていましたね。馬自体は成長していたと感じましたし、条件次第で楽しみです。
——ミスファントムは伺ったお話以上にいい結果だったのではないでしょうか。
そう思います。要因としては、馬自体が以前より良くなっていましたよ。だからああいう勝ち方ができたと思います。昇級では1200mで走ってくれそうです。
——ロードインフェルノは混戦メンバーの1番人気といった印象でしたが、それにしても、苦戦しましたね。
問題なく運べたのですが、気難しいところのある馬。馬場も嫌気を差したのかなと感じましたね。
——カレンダー的には今週までが上半期でしたが、今年前半はいかがだったでしょうか。
今年はG1の中でも注目度の高いG1で1番人気に乗せていただいたり、いい経験をさせていただいたと思います。結果が残せなかったのは悔しさもありますが、いつも通りのことながら、一つ一つのレースを大事にこれからも乗っていきたいですね。
——次週は七夕賞(G3)などありますが、引き続きよろしくお願いいたします!
今週もありがとうございました!
ここで競馬ラボからのお知らせです。久しぶりに読者の方々から戸崎圭太騎手への質問を募集いたします。質問の内容は自由、質問の数に制限はありません。ご応募はメールで
keita_tosaki@keibalab.jp
までお送りください。ご応募の際は「お名前(ペンネーム)・競馬ラボにご登録のID(メールアドレス)・戸崎騎手ファン歴・競馬ラボへのご意見、ご感想(あれば)」をお書き添えの上、ご応募ください!今回の締め切りは7月7日(日)までとさせていただきます。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。