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'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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2月3日時点1583勝
巻き返しへ!東京新聞杯はジュンブロッサムに騎乗!
2025/2/7(金)
東京、京都で騎乗した開幕週は未勝利。期待をもって臨んだシルクロードSも結果を残せなかった。今週からは東京での騎乗が続く。海外のレースがない限り栗東の騎手も集う日々が続くが、好結果を残して欲しい。
ゲートがカギになる東京新聞杯
——今週は日曜に第21回東京新聞杯(G3)が行われます。ジュンブロッサムの斤量は重いですし、秋シーズンとはコースも異なりますが、富士ステークスを制していることからも期待したいですね。
この馬にとって一番合っている条件だと感じています。トビが大きくゆったりした走り。それでいて器用さに欠ける面もあります。勝った時のように走らせられればベストですね。
——マイルCSはスタートが遅れたことでその後の進め方も噛み合わなかったですね。
そうならないようにしたいですね。とにかくゲート次第ですね。強いていえば偶数の方がいいかなと。斤量は背負いますが、強い相手とも戦ってきているので上手く運べることを願います。
——その他の騎乗馬ではニヴルヘイムは東京になりますね。
もう一つ成長はしてほしいけど、東京の方が条件はいいと思っています。距離が延びるのは大丈夫じゃないかと感じます。
——ボンヌソワレは昇級2戦目ですね。
走る際のフットワークが伸びてしまって、もっと起きてきてほしいのは理想です。それでも結果としては走れていますからね。ひと息入れたことでの成長があればより良さそうです。
——メリオーレムはプリンシパルS以来の騎乗です。
自己条件ならチャンス十分じゃないでしょうか。楽しみです。
——マケズギライは前走時の敗因が気になりますが。
前走は精神状態からもゲートが決まらなかったですからね。落ち着けているといいのですが。
——アラスカフレイバーやダカラフェスティヴはどうですか。
アラスカフレイバーは中山では忙しかったです。東京になってどこまで挽回できるか。ダカラフェスティヴは本質的に変わってきてほしいですが、距離自体は特に問題なさそうですね。
サクラアドリアは先々良くなりそうな雰囲気がありました。東京になっても対応できるんじゃないでしょうか。ユキワリザクラは休み明けでも走ってくれましたね。今回は昇級するので、どれだけやれるか、でしょうか。
——アドマイヤマツリは3連勝と想像を上回る走りじゃないでしょうか。将来が楽しみですね。
そうですね、こちらの思っている以上に走ってくれていますよね。昇級ですけど、楽しみです。
——距離は異なる際もありましたが、東京に続けて使われていますね。
東京コースは合っているのでしょうね。凄く乗りやすいので競馬はどこからでもいける馬。このクラスになることで、ペースや時計の変化への対応は課題でしょうが、それでも楽しみです。
カピリナは現時点の力量差が露呈
——シルクロードSのカピリナは4着。枠は外になってしまったものの、ハンデ的にもチャンスかと思いましたが。
馬の状態も良く、返し馬の雰囲気は良かったです。これなら力は出せる状態だと感じました。レースはスタートも上手く出られて、ある程度、位置はとりたいと考えていましたね。
——馬場の差があるとはいえ、前走は速い時計に対応できたものの、今回は同じようにはいかなかったですね。
流れも速かったですし、結果論では今までとは違ってついていけなかったです。それでもリズムを保って、伸びてきているのですが、もう少し流れに慣れて欲しいこと、成長があればいいですね。結果的には前に行ったのが残っていますからね。また、内枠ならもう少し違ったのでしょうが。
——ここから成長できそうですか。
できるかは未知数ですが、もう少し力がついてくれればとは戦う前から感じていました。それでもG1で戦うとなると、もう一つ成長しないといけないですね。
——レッドリベルタは1番人気でしたね。
内枠だったので上手く運べなかったですね。モマれ弱かったり砂かぶると勝負所でモタつく面などもあるので色々な噛み合えば、という馬でしょうが、その領域に持って行けなかったです。
——ノンスタンダルドは本来、中山野新馬で乗る予定でしたね。
さすがに経験馬相手では楽ではなかったです。砂だったり、ペースだったりと課題がある中でよく詰めてくれましたよ。
——フォルラニーニは初騎乗ではありますが、またしても惜敗でした。
勝つことはできなかったけど、道中の走りは問題なかったです。追ってから高く浮いて走るのが甘くなってしまうのかもしれません。
——トゥデイイズザデイも初騎乗でしたね。
この年齢ながらすごく緩さがある馬だなと感じました。モマれると良くないと聞いていて、内に行けず、外々になってしまいましたね…。
——プリティディーヴァは追い切りに乗られて臨んだものの3着でした。
走る気持ちはあるけれど、一つ一つの反応が遅いですね。結果、内が空いたので内突っ込めば良かったです。だからといって距離は延びたら気持ちが先走りしそうですね。心身ともにもう少し成長できれば変わりそうですが。
——ゴールドアローンは人気こそしなかったものの、ハンデが軽い割には結果を残せませんでした。
これは距離について僕が進言したので申し訳ない結果でした。2100mの方が走りやすかったでしょうね。このクラスでやるには、もう少し力はつけてほしいですけれどね。
——スペードギニーはどうでしたか。
けっこう緩いなと感じました。ペースは遅かったけど、リズム良くはいけているのですが、もう少し芯がしっかりしてきてほしいですね。
——クラリネットソナタは昇級初戦でした。
思ったよりもついていけて、競馬は上手になったのかなと感じましたね。
——2戦目のエンジェルラダーは1番人気でした。
上手くスタートも出て、無理せずハナにいけたけど、一生懸命に走り過ぎていましたね。
——1週前にはJRA賞に出席されましたね。
ああいう場に立てることは嬉しく思います。年に一度、タキシードを着る機会ですから。
——イベント事に出席されることは多いと思います。それでもタキシードを着るのはJRA賞かNARグランプリですか?
それ以外はないですね。だからずっと同じものを着ていますよ。
——レモンポップ陣営の記念撮影にも参加されていたようですね。
あれは「ネタ」で去年も声を掛けていただいて撮らせていただきましたね。
——桜花賞はエリカエクスプレスに騎乗されることも発表されましたね。今週はここまでとなります。次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。