
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

4月14日時点1605勝
クイーンC、共同通信杯と3歳重賞に騎乗!
2025/2/14(金)
今週は土曜が牝馬のクイーンC、日曜が牡馬で共同通信杯と3歳重賞に騎乗する。土曜は新馬以来のコンビ、日曜はテン乗りとなるが、クラシックへ向けて好結果となるだろうか。次週、大井の交流重賞も含め、3歳戦がさらに盛り上がりを見せる最中。桜花賞に関しては騎乗予定が決まっている戸崎騎手だが、好騎乗に期待だ。
新馬では好感触だったロンドボス
——今週は土曜が8鞍、日曜が6鞍の予定ですね。土曜から伺っていきます。ミズイロホルトゥスは間隔こそ開いていますが、前走では上位に入りました。
レースセンスを感じさせてくれた前走でした。間隔が開いた分で仕上がりなどはわかりませんが、あとはメンバー次第という段階ですかね。
——コルチェスターは新馬勝ちをして、それ以来の2戦目です。
新馬はいいセンスで走ってくれました。そこから成長をどんな過程を踏んでいるのか。新馬は右に流れる面もあったのは体質もあると思いますから、そこが体的に変化しているか、でしょう。
——アオイミモザのレースは手強そうな相手もいますが、昇級初戦です。
この条件は合っている印象です。クラスが上がってペースがどう対応できるか、ポイントになりそうですね。
——アバンデルは前走でアクシデントもありましたね。それでも近走は安定して走っています。
長い距離が合っていますね。前走は前の馬に引っ掛かって躓いてしまったので気を付けたいところですが、基本的には後ろからというタイプ。このコースだけに展開に左右される面はありそうです。
——スタンリーテソーロは昇級して2戦目です。
いいセンスを持っています。今までスピードに任せて、前々という形でしたが、昇級したことで位置取りが後ろになっていってもおかしくはありません。今までとは違う形になっても対応してほしいですね。
——クイーンC(G3)のロンドボスは追い切りに乗られたようですね。

ロンドボスの追い切りに騎乗する戸崎騎手(奥)
追い切りは乗ってきましたが、いいフットワークといいますか、素軽さを感じました。直線で体沈まなかったり、メリハリが欲しい面はありましたね。
——乗られてはいなかったですが、赤松賞は中間に頓挫もあり、人気を下回る着順でしたね。
新馬とは全く違うレースぶりだったので、そこがどう出るのか、気にはなっています。やっぱり新馬と2戦目は全く別馬になることはありますからね。実戦に行ってもいいように変化しているといいのですが。
——この血統といえば馴染の深い牝系ですよね。
新馬はそんな面を感じました。今回の追い切りではお母さんに似てきているのかなとも感じましたね。
——ジョイナーテソーロは中山で好走しています。
しぶといタイプですね。東京でも頑張ってくれれば。
——オメガウインクは昇級して2戦目で連対しました。
前走はぶつけられて勿体なかったですね。あれがなければ勝っていたんじゃないかと思います。1600mになりますが、レースは上手ですからね。
——ウェイワードアクトはオープンで連続連対です。
惜しい競馬が続いていますからね。何とか勝ちたいところです。左回りの1400mはベストかなと思っています。
——共同通信杯(G3)のカラマティアノスはどうでしょうか。
追い切りでは直線ですごくモタれました。今までもそういうことはあったようですが、1週前はそんなことなかったようですからね…。気性なのか、体調面なのか…。気持ちよく走れていなかっただけに気がかりです。
アドマイヤマツリは健闘も連勝ストップ
——ジュンブロッサムは課題のスタート自体はそれなりに映りました。
今回は返し馬の雰囲気は良かったですね。スタートも上手に出て、流れに乗っていけました。ただ、追ってからの反応が早めになくなってしまいましたね……。59キロという斤量もありますし、追い込んでいる馬もいますが、ペースがもう少し流れてくれればもう少しやれたのかと思います。
——アドマイヤマツリは連勝ストップとなってしまいました。立ち回りは上手くいったように感じました。
昇級でしたが、引けをとらずに走れました。今までと違うこのペースでも全く問題なかったですね。ここがもう少し対応できれば、という注文をつける点もあまりなく走れたように感じます。
——レーゼドラマはテン乗りでしたが、前走は圧勝していた馬でした。
レースはすごく上手な馬かと思います。ただ、速い脚がなくてワンペースといった雰囲気。線も細く感じました。もう少し力つけてくれればいいですね。
——ユキワリザクラは向こう正面、直線を向く辺りと不利といいますか、不完全燃焼ではなかったですか。
まあレースですからそういうことはありますよね。ただ、4コーナーで被されたのは痛かったですね。フローラSで不利を受けた記憶が残ってるか、馬がひるんでいるんですね。昇級でもよく頑張っています。
——サクラアドリアは中山で好走して東京になりました。
馬は前走よりも良くなっていますね。ただ、左回りが上手じゃないですね。直線は内にもたれていました。まだ、成長途上ですし、いいモノはあるのでゆくゆくはチャンスがあるはずです。
——ミッキーズベストは1番人気に推されました。
返し馬では悪い印象はなかったんですけど、レース行って上手に前目で走れた割に……でしたね。まだ体力がもう一つかもしれません。
——ダカラフェスティヴはこのコースが合っていたのではないでしょうか。
条件は合いましたね。道中も普通についていけて、いいリズムだったかなと思います。普段、道中でしっかり走り切っていない分、連戦続きでも安定しています。
——アラスカフレイバーは外を回ったものの、砂を被らないメリットもあったようですね。
モマれずにいけましたね。こちらも東京のペースが良かったです。
——マケズギライはゲートを対応しましたね。

そこだけは気を付けて、返し馬でも落ち着かせるよう努めました。ゲート内はうるさいけど、タイミングよく出てくれました。
——メリオーレムは枠や斤量などでチャンスかと思ったのですが、よく見ると相当、外に張っていましたね。
流れて張っているような感じでした。本質的なものなので、馬具などで矯正できるかは何ともですが…右回りの方がいいかもしれませんね。
——マテンロウボンドはいい勝ち方をしてきていた馬でした。
もう少しポジションとれるといいのですが、そうすると掛かりそうなんですよね。後ろからになっても、上手に走ってくれましたが。
——次週、大井の雲取賞ではグランジョルノに騎乗されます。
今週、乗りましたが、以前よりも体を使えてきていますね。現状でどこまで前進できるか。
——今週末はフジテレビのうまレボ!さんに出演されるようですね。まだ発表されていない案件で言えば、テレビとはまた違った露出もその内、ありそうですね。次週はダイヤモンドS、フェブラリーSに騎乗。引き続きよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。