先週末は2勝を挙げる大活躍を見せたまなみ騎手。多くの感動を呼んだスリールミニョンとの勝利やカウンティフェアとの勝利、そして今週末の展望から、相棒"スヌゴロウ"の命名理由、そして新潟の直線1000mの難しさまで、今週も盛りだくさんでお届けします!

先週末は2勝!スリールミニョンのレースを完全プレイバック

——なんといっても今週はこの話題からでしょう。先週末は2勝の大活躍、おめでとうございます!

ありがとうございます!

★

——先週末の競馬について順々に伺っていきます。まずは土曜の中京6R・中京スポニチ賞では、名付け親となったお馴染みのコンビである自厩舎のスリールミニョンに騎乗され、互角のスタートから先行すると、直線力強く抜け出して見事勝利を収めました。

今までよりも直線早めに抜け出した分、最後は少しフワフワしていたのですが、今までとはまた違ったレースをしてくれて、レース内容としてはかなり良かったのではないかなと思います。

——"フワフワしていた"ということは、まだまだ余裕がある裏返しなのでしょうか。

そうですね、脚が上がったというわけではなかったです。いつもと違う形だった分ですね。

★

——前走の耶馬渓特別から-10kgの442kgという馬体重でした。状態面はいかがでしたか?

一度使って良くなっているとはレース前から伺っていましたし、返し馬がすごく良かったんです。これなら折り合いも大丈夫だろうなと思いました。自信を持って競馬に臨むことができました。

——PN.ソトワクノカズオさんからのご質問です。「まなみ騎手こんにちは!スリールミニョンでの勝利が本当に嬉しくてテレビの前で叫んでしまいました!いつもは後ろからの競馬ですが、先行策も出来るのかと驚きました!まなみ騎手も考えがあっての先行策だったのでしょうか?」というメッセージをいただいております。

元々そこまでスタートが遅いわけではないのですが、折り合いに課題があった分テンから出していくより折り合い重視で運んでいたんです。

前走からハミを変えて折り合いも問題ありませんでしたし、メンバーを見たらペースは流れなさそうでした。いつもの後ろのポジションだとたぶん届かないだろうなと考えて、前に行こうと思っていました。

★

——少し頭を上げたように見えたことから、折り合いがつかなかったのではないかと思った方も多いようです。

元から跳びも大きく、力強い走り方をする子で、その分抑えるとちょっと頭を上げることになるところがあるんです。ペースは遅かったのですが、その中で上手に我慢して走ってくれましたね。

——前半600mは35.8とかなり遅い流れでした。外から吉村誠之助騎手騎乗のダノンキラウェアに付かれる形になりましたが、この時の心境を伺いたいです。

横に誠之助が来たのは分かっていました。吏麒(4着ジッピーレーサー高杉吏麒騎手)がスローで逃げていて、本来ならもう少しペースを流したかったところなのですが、次に繋がる競馬がしたかったんです。

本来ならもう少し逃げ馬をつっついてもいいのですが、次に繋げるために誠之助にまくられない程度に、2番手で抑えながら運んでいました。

★

——PN.なりくんさんから「スリールミニョンの勝利おめでとうございます。中京競馬場で応援していました。直線で早めに先頭に立って、後ろから来るな!と力が入りました。まなみさんは思い入れのある騎乗馬で先頭に立ってから、何を思っていたのでしょうか?」というメッセージをいただいています。

最後までしのいでくれという思いでしたね。ペースが遅かった分早めに踏んでいったのですが、最後までしっかりと、抜かれず頑張ってくれました。

ミニョンも完全に脚が上がっていたわけではなかったので、"あとはもうお願い!"という気分でした。直線が長く感じましたね。

★

PN.水無月さんご提供

——ステッキも結構入る形になっていましたが、この時もまなみ騎手からすると冷静に対処できていたのでしょうか。

最後の直線を見るとステッキを6、7回叩いているように見えるのですが、3、4回目で"ヤバいな"と思って、打つ素振りを見せているんです(笑)

パトロールビデオで前から見ると分かると思います。横から見てると当たったように見えるのですが…。

——これは面白いです。言い方はあれですが、空振りに近い形で…。

そうなんです、空振りに近い形だったので、途中当たってないんです。

★

PN.水無月さんご提供

——めちゃくちゃ冷静ですね。PN.なりくんさんからは「おめでとうございます。感動しました。ありがとうございました」というメッセージもいただいております。多くのまな民の皆さんが感動されたようです。

あ、本当ですか!ありがとうございます。勝てて本当に良かったです。

——まなみ騎手のガッツポーズは珍しく感じました。

★

そうですね、私がガッツポーズしたのはアリスヴェリテマーメイドSと、あとはペイシャフラワー納屋橋Sと、今回の3回だけなんです。

——検量室前でも大きなガッツポーズを見せられていましたが、いつも以上に喜ぶ姿が印象的でした。

もうずっとミニョンに乗せていただいていましたし、どの厩舎の馬で勝たせていただけるのもすごく嬉しいのですが、自厩舎の馬で勝たせていただけたのがとても嬉しかったです。

★

——高橋康之先生や福盛訓之オーナーからは何か声を掛けられたのでしょうか?

先生もこのレースのために北海道から来てくださっていたんです。福盛オーナーからも「やったな!」と声を掛けていただき、すごく嬉しかったです!

——レース後のミニョンの様子はいかがでしょう。

一生懸命走ってくれた分、いつもより疲れてましたね、結構お疲れムードでした(笑)

★

★

★

★

レース後お疲れモードのミニョン
まなみ騎手ご提供

——レース後「伸びしろは十分」と話されていました。次も楽しみですね。

次も楽しみです!次は10月4日の東京芝1400m、白秋Sを予定しています。乗せていただけるので頑張ります!

"まなみジャンケン"は指先に要注目!?

——土曜の他のレースに目を移すと、9R・3歳上1勝クラスではブラックドレスに騎乗され、ハナを切れずに控える形になりながらしぶとく伸びて3着を確保していましたね。

★

PN.水無月さんご提供

砂を被らないほうが理想的だなとは思いましたが、最後それでもジリジリ伸びてくれました。理想はやはり砂を被らない形ですね。

——理想はハナとはいえ、差す形でここまでやれるあたり馬も成長しているのでしょうか。

そうですね、最初乗せていただいた時よりだいぶ良くなってくれています。

——続く10R・3歳上1勝クラスではゴメンネジローと初めてコンビを組まれ、早め先頭から粘って2着と見せ場十分の内容でした。

★

PN.づかさんご提供

最後誠之助(1着メイショウハチロー吉村誠之助騎手)に抜かれてしまったのですが、久々の分もあったかと思いますし、すごく乗りやすくゴーサイン出した時の反応も良かったです。次もっと良くなってくれると思います!

——まなみ騎手としてはもう少し追い出しを待ちたかったのでしょうか。

結果的にあそこで追い出しを待てれば良かったなと思います…!ちょっと動く形になってしまいました。

——3カ月半ぶりで+18kgの474kgと大幅に体重が増えていましたが、それでも昨年11月の初勝利時とは2kgしか違わないものでした。感触からすると太目だったのでしょうか?

★

PN.水無月さんご提供

初めて乗せていただいたのですが、返し馬の感じは少し重たかったかもしれません。レースが終わった後も次良くなってくる感触がありました。

——調教もかなり動いていましたが、能力の高い馬ですね。

能力の高い子だなと思います!次は中1週か中2週でまた中京のダート1400mで乗せていただけるので頑張ります!

——先週日曜に話を移しまして、11R・3歳未勝利ではカウンティフェアに騎乗し、見ているこちらが声が出るくらい素晴らしいスタートを切ると、見事逃げ切り勝ちを決められました。

★

レース前に高野先生からも、高野厩舎の助手の方からも「すごく馬が良くなっている」というお話を伺っていたんです。返し馬から本当に良くなっているのを感じて、すごくいい状態でした。

——2番手がバリアシオンの武豊騎手でしたが、前半600mは36.7とかなり遅いペースで入ることができましたね。

豊さんが2番手にいてくださったことでまくる馬もいませんでしたし、最後集中力が伴ってくれればもっとやれると思います!

★

——現状集中力に課題があるところなのですね。

ブリンカーを着けて逃げていたんですが、前に馬がいないからか、ソワソワというわけではなくフワフワしていたんです。追い出してからもまっすぐ走ってくれたものの、もっと集中してくれたらより脚を使えそうな雰囲気でした。

——これが初めての逃げでした。レース前のプランとしてハナはまなみ騎手の頭にあったのでしょうか?

そうですね、メンバー的にも行けたら行こうと思っていました!

★

——先週のコラムでは馬場状態もポイントに挙げられていましたが、思ったほど雨が降らず良馬場発表のままだったのも大きかったのでしょうか。

そうですね、思ったほど雨が降らなかったのが一番大きかったかなと思います。

——こちらもレース後ガッツポーズが見られました。PN.かなさんから「まなみんの戻ってきた時のガッツポーズが大好きです!毎回楽しみにしています!」というメッセージをいただいております。左手を大きく挙げるポーズが定番になってきましたね。

全然気にしていなかったのですが、「小倉で勝った時は手がパーだったのに中京はグーやったな」と今週誰かに言われました…。

★

★

中京勝利時(上)と小倉勝利時(下)

——コラム担当の私ですらまったく気にしていないところでした。

私もまったく気にしていなかったです(笑)

——これは次京都あたりで勝ったら…。

チョキになるかもしれません(笑)

——"まなみジャンケン"、これからは戻ってきた時のガッツポーズの指先にも注目です。

未勝利突破へ!決めたい週末

——今週末も中京競馬場で騎乗されますが、除外などもあり土曜4鞍、日曜2鞍の計6鞍の騎乗となります。いつも通り実戦、追い切りで騎乗経験のある馬を中心に伺いますが、まずは土曜、中京4R・3歳未勝利で自厩舎のバイマイセルフと2戦連続3度目のコンビ結成となります。

バイマイくんは前走の前からゲートで縛ってくれたおかげで、前走のゲートは大丈夫でした。終いも少し脚を使ってくれていましたし、広いコースに変わるのはプラスだと思います。再度ゲートだけ気をつけたいです。

★

PN.水無月さんご提供

——一週前追い切りではまなみ騎手が騎乗され、ハードに追われていました。

そうですね、ちょっと長めから追わせてもらいました。特にマイナスなこともなく、前走からここまで順調にきてくれていますね。

——同様に前走小倉からの参戦になる5R・3歳未勝利のストラーダレアーレは3戦連続の騎乗となります。この中間もまなみ騎手が何度も追い切りに騎乗されていますね。

ストラーダは追い切りでも動けるようになってくれていますし、芝スタートで行き脚がつかないところがあるので、うまくスピードに乗せていければなと思います。

★

PN.水無月さんご提供

——すると鍵は距離短縮より芝スタートになってくるでしょうか。

そうなってくると思います。外枠のほうがよりいいかもしれません。

——メンバーを見る限りそこまで先行馬がいない構成でもありますね。

そうなんです、なのである程度行ければなと思っています。

★

PN.水無月さんご提供

——連続騎乗といえば11R・3歳未勝利のベルサも同様です。今回が6度目の騎乗となります。前走は今回と同じ中京芝1400mで惜しい2着でした。

前走もすごくいい競馬をしてくれていますし、着実に力をつけてくれています。いいスピードも持っているのでそのスピードを生かした競馬をしたいです。

——開催が進んだ中京の芝ですが、先週まなみ騎手は逃げ切り勝ちを決めていました。馬場状態はいかがでしょうか。

まだ大丈夫そうです!少し芝が付くようにはなってきていますが、まだ綺麗ですね。

——未勝利戦も少なくなっているだけに、土曜はどの馬も力が入るところですね。

そうですね、何度も乗ってきている子たちですし頑張りたいです!

★

PN.づかさんご提供

——日曜に話を移しまして、9R・3歳未勝利のシャオシンユンは距離短縮での一戦となります。

前走も乗せていただきましたが、この馬にとっては距離短縮はプラスに働いてくれるんじゃないかと思います。再度積極的に競馬をしたいです。

——前走は2カ月半ぶりの実戦で+10kgでしたが、叩いて良くなる気配はありましたか?

小柄な子なのですが、使ったほうが良くなりそうな子でしたね!

★

——続く10R・3歳上1勝クラスのパルメリータは前走に続いての騎乗となりますね。

砂を被るのが苦手な子なのですが、前走は1400mの内枠で砂を被ってしまっていて、ずっとイヤイヤしていました。ただイヤイヤしている分息が入って良かったのか最後は少し脚を使ってくれました。理想は砂を被らずに行ける形なので、頑張りたいです。

——外枠を期待しております。日曜は最初の騎乗レースが16時45分発走と、いつもとは違うスケジュールになりますね。

そうですね、自厩舎のエスティヴァリスが午前の中京3Rで走るので、応援しにいこうと思います!

日本一返し馬が難しい!?直線1000mの知られざるポイント

——PN.leyさんからのメッセージです。「まなみんお疲れさまです!お家のスヌーピーコレクションとてもかわいいです!先週日曜8月10日はスヌーピーの誕生日でしたが、スヌゴロウ達には何かお祝いしましたでしょうか」というご質問をいただきました。スヌーピーの誕生日、これは知りませんでした。

知らなかったですねこれは(笑)。スヌーピーに誕生日ってあるんですね…。

——先週号のコラムを読まれていない方はなんのこっちゃかもしれませんが、まなみ騎手のご自宅に住まわれているスヌーピーのぬいぐるみの名前が"スヌゴロウ"であることが明かされ、「何とも可愛らしい」という反響がありました。

ありがとうございます!スヌゴロウ、可愛いんです。

★

——先週しっかり聞かなかったのですが、こちらなぜ"スヌゴロウ"と命名されたのでしょうか。

なんでなんですかね…?

——と聞かれましても…。

分かんないですよね(笑)。どうしてスヌゴロウになったのか全然覚えてないんです(笑)。なぜかスヌゴロウになりました。なんでだろう。

——まなみ騎手の命名センスにはいつも驚かされるばかりです。何かあったんでしょうね。

たぶん何かあったんだと思います(笑)

★

——PN.みぃちゃんさんから、「スヌゴロウ、かわいい名前でファンになりました!他にも名付けられたぬいぐるみはいますか?」というご質問をいただきました。

あとはもうなんも名付けたことがないんです!子どもの頃にぬいぐるみに名前をつけたこともなく、なぜかスヌゴロウだけ名前がついてます。

——まなみ騎手といえば実家で"永島コロンくん"を飼われています。もし今、ご自宅で犬を飼われるとしたらどんな名前になるのか少し気になります。

★

実家の愛犬・トイプードルの永島コロンくん

確かに。何がいいんですかね…?全然考えたことがなかったです。

——もし犬を飼われることになったら、名前はコラムで募集しますか。

そうですね!皆さんのご意見を聞いてみたいです!

——どうしましょう、皆様からとんでもない名前ばかり来たら…。

あ…その場合は要相談ということでお願いします(笑)

★

PN.水無月さんご提供

——命名と言えば、今年の2歳馬の名付け親になった話もいずれ伺います。さて、今週末は今のシーズンらしい質問を紹介させていただこうと思います。まなみ騎手の名前を大きく知らしめた、新潟の直線1000mについて取り上げようと思います。あのセルレアの、内ラチ沿いを使った伝説的騎乗からまもなく3年です。

そうですね、この前の聖奈ちゃんが内から勝ったレースのニュースを見てまた思い出しました。

——PN.新潟のまな民さんからご質問です。「こんにちは、この前今村騎手が直線1000mで内のほうから伸びて勝ったのを見て、まなみんを思い出しました。今でも思い出しますか?」と、3年前の秋にセルレアで勝ったレースに関するメッセージをいただきました。

覚えてますね、セルレアはよく思い出します。あのレースは私の中でも大きな起点になったレースかなと自分でも思っています。

★

——新潟の直線1000mといえば、外を走るのがセオリーとされています。内の馬場が良くても内目に行くのは勇気のいることなのでしょうか。

そうですね、あのセルレアで内から勝った時は、管理する深山先生から「乗り方はお任せします」と言われていたんです。

ただセオリーとは逆の乗り方をして負けた場合、オーナーさんからも「なんであんな乗り方したんや」と言われる可能性もあります。勇気はいります。

——調教師の皆様からも「外ラチのほうに向かって追ってくれ」という指示はあるのか気になります。

ありますあります。「絶対外に行ってくれ」という指示もあります。内枠を引いてしまい外に行けなさそうな時でも、馬の特性もあると思いますが、「行く馬たちを見ながら外ラチのほうに行ってくれ」という指示を受けたこともあります。

★

PN.水無月さんご提供

——そもそも新潟の芝1000mは日本で唯一のコーナーゼロの条件です。コーナーのあるコースとは乗り方、レースの作り方も当然まったく違うのでしょうか。

違いますね。仕掛けどころも全然違いますし、諸々違います。流れに乗っていく感じも、周りの馬の出方も違ってきます。

——レースに乗っていて、"直線1000mらしい"特徴は何かありますか?

みんなバケモノみたいなスピードを持っているんですよね(笑)。みんな外ラチを取りたいので、ブワァーっと外に来るんです。なんやかんやで一番シビアな条件だと思います。

でも1000mの直線は乗っていてすごく楽しいんですよね。返し馬は大変なんですが…。

★

——なぜ返し馬は大変なのでしょうか。

1000mの直線を使うような馬はガーンと引っかかっていくような馬が多く、スピードを持っていたり、気性的にカーっとなる馬が多く使ってくる条件なんです。

しかも1000mの直線コースの場合、返し馬の終わりであるスタート地点が遠いんですよね。普通の1200mなどのレースになると、返し馬は多くても2F、3Fくらいやったら止めて待機場所のポケットに行くんですよ。

ただ1000mコースの場合、スタート地点のある奥のほうまで行かないといけませんし、パドックから馬場に出てくるところも1コーナーあたりの、ゴール板を過ぎたところなんです。めちゃくちゃ長い返し馬の中で、引っかかっていく馬が多いんです。大変です。

★

PN.水無月さんご提供

——聞いているだけで大変そうです。

一番返し馬が大変なコースだと思います…。デビュー1年目の時に1000mコースで乗せていただいた時、私が先出しだったんです。

ただ返し馬の距離が長過ぎる分後ろから抜かされてしまって、その影響で馬が止まらなくなってしまい、ゲートの横のコンクリートの部分を走ってしまったことがあります。

——それは大丈夫だったのでしょうか…?

そこで止まったからまだ良かったです。以前一緒に乗っていた(河原田)菜々ちゃんの馬が止まらなくなってしまってゲートにぶつかりそうになり、ゲート手前で馬が曲がってなんとか止まったりしたこともあります。1000mの返し馬は本当に難しいです。

★

PN.水無月さんご提供

——一番コントロールの利かなさそうな馬たちで、一番返し馬が長いというのは難易度が高いですね…。

そうなんです、なのでジョッキー同士みんなで「もう少し手前、スタートに近いところから出てこれないかな」と話になったことがあります。

——PN.双月さんからのご質問です。「直千コースはダート馬がいきなり走ることがあるイメージです。芝なのにダートを走っていた馬が走る理由を、ジョッキーの皆さんはどう考えていらっしゃるのでしょうか」というメッセージをいただいております。

1000mの直線はダート馬も走るとよく聞くのですが、適性と言いますか、いかにスピードを持っているかが大事になってくると思います。どうしても先行有利になる分、序盤に行ける馬たちがいいコースです。

★

PN.水無月さんご提供

——2年前の秋にまなみ騎手を背に飛翼特別を勝ったアジアノジュンシンは、それまでの2勝がダートというアジアエクスプレス産駒でしたよね。

アジアノジュンシンも最後直線外から伸びてくれましたが、あの子は歩様に硬さがあるタイプでした。道中"嵌まる"まで待たないといけないタイプでしたが、嵌まってからの瞬発力は良かったですね。

——直線1000mに向いているな、と思う馬は調教からなんとなく分かるのでしょうか?

そうですね、過去のレースを見たり、調教で乗ってある程度は分かります。

——これは私個人が気になっていたのですが、直線コースの場合みんな外に寄ってきて、外ラチ沿いは馬群が渋滞する時が多いように思います。外枠に入っても揉まれ強くないといけないのでしょうか。

揉まれ弱い馬は厳しいですね。精神的に強い、揉まれても大丈夫な子たちがより合っているんじゃないかと思います。

★

PN.水無月さんご提供

——先程紹介させていただいたPN.新潟のまな民さんからはもう1つ質問をいただいております。「やっぱり直線1000mのレースは、枠順を見て内枠だと落ち込みますか?」という、私も気になるメッセージです。

めちゃくちゃ落ち込みますね…。枠順が発表されて内だったら、「うわぁぁぁ内やぁぁぁ」と姉に言います(笑)

大体私内枠なんですよね(笑)。外はあまり当たったことがないんです。いつも「また内や…」って言ってます…。

※まなみ騎手が直線1000mで引いた馬番
1番~4番 12回
5番~8番 9回
9番~12番 8回
12番~16番 7回

——ジョッキーの側から見ても"もう一度枠順抽選してくれないかな"という気分になるのでしょうか?

そうですね、1000m直線コースは枠順が関係すると言われているレースですけれど、大げさですが有馬記念のように調教師の先生方がガラガラをクルクル回して決めてほしいです(笑)

★

PN.水無月さんご提供

——ちなみにまなみ騎手、初めて直線1000mに乗った際、誰とコンビを組まれたか覚えていらっしゃいますか?

誰だろ…?ちょっと分かんないですね…。

——初めての直線1000mはデビューした2021年の5月2日、1勝クラスで和田雄二厩舎のコウジンシックスとコンビを組まれた時でした。

へぇ~…覚えてなかったです(笑)

★

PN.水無月さんご提供

——外枠15番からしぶとく伸びて、勝ったタピオカから10馬身ほど離されながらも4着でした。

あら!頑張ってますね!結構離されたんですね、全然覚えていなかったです…。デビュー年の新潟の1000mはコンクリートの上を走った覚えしかなくて…。

——落馬がなくて良かったです。他にも直線1000mの質問をいただいておりますが、こちらは来週に回させていただきます。異質な条件ということもあり、気になる方も結構いらっしゃるようです。今週もありがとうございます、来週もまたよろしくお願いいたします。

よろしくお願いします!

★

いつも永島まなみ騎手コラム"まなみの学び"をご覧いただきありがとうございます!コラム開始2カ月、ここまでまなみ騎手に色々な質問に答えていただきました。

"ファンの皆様と共に歩む"コラムとして、これからもファンの皆様の質問を幅広く頂戴し、ご本人に聞いていこうと思っております。

競馬に関すること、そして日常生活について、永島まなみ騎手にこれだけは聞いてみたい!ということをぜひご応募ください。頂いたご質問、メッセージは上記のようにご本人に届けさせていただきます。

すべてのご応募はメールにて受け付けております。メールの件名に「まなみ騎手へ」、本文にお名前(ペンネーム)を記載の上、以下のアドレスまでご質問をお願いいたします。皆様ぜひご投稿よろしくお願いします!
manami_nagashima@keibalab.jp