外枠有利の新潟直線1000mで最内枠から内ラチ沿いを通って勝利するなど、その大胆な騎乗に注目度が
日増しにアップしている永島まなみ騎手が、騎乗論から日常まで余すことなく語りつくします!
期待の2歳馬たちと挑む今週末!吉村誠之助騎手との幼馴染みトークもスタート!
2024/9/6(金)
先週は台風が襲来する中惜しくも未勝利だったまなみ騎手。今週は木曜の園田で見事勝利を手にし、勢いに乗って秋競馬に挑みます。そしてコラムスタート1周年を記念し、今回から吉村誠之助騎手との対談もスタート!まなみ騎手も知らないエピソードが飛び出すなど、今週も盛りだくさんでお届けします!
台風との戦いだった先週末、任されたまさかの大役
——先週のお話から伺おうと思いますが、先週末は台風接近の中でのレース、お疲れさまでした…
すごい雨でした…(笑)
——だいぶ雨が降っていましたが、"ケンちゃん"ことケングロリアと挑んだ土曜中京6R・2歳新馬の直前には、あまりの大雨に天候調査が入るほどでしたね。
大雨だった先週土曜の中京6R
そうなんです、返し馬の時点で結構降っていたんですが、ポケットに入ったら更に降ってきて…。川田(将雅)さんと和田(竜二)さんが発走委員の方と相談して、「今は本当に危ない」という話になり調査になりました。
——待っている間は「中止になるかもしれない」とジョッキーの皆さんの間で話になっていたのでしょうか。
そうですね、ずっとポケットで待っていたのですが、6Rをやったとしても次の7Rはどうかな?という話になっていました。この6Rはダート1400mだったので向正面の端っこにいたんですが、そもそも3コーナーが見えなかったんです…
——ジョッキーの皆さんの間でも雨が凄いという話になっていたのでしょうか。
土曜は6Rの後に雨が止んでそこから降らなかったんですが、日曜は降ったり止んだりでカッパを着て乗るかどうか結構話になりましたね。
——これだけの雨になると馬も嫌がるものなのでしょうか?
すごく嫌がって頭を振る子もいますし、逆に気にしない子もいます。その子によって分かれますね。
——そんな先週末ですが、最高着順となった土曜の10R・鳥羽特別のリンクスルーファスは逃げた馬がそのまま逃げ切る中、大外から鋭い末脚を見せて3着でした。
レース前に手塚先生から「トモが嵌まるまで待ったほうがいい」と教えていただいていたんです。馬場を考えると後ろ過ぎるのは嫌だなとは思っていたのですが、スタートをポンと出てくれたものの、そこからなかなかトモが嵌まらずに後ろからになりました。
トモが嵌まるまで焦らず待とうと思いジッとしていたのですが、直線左にモタれながらもすごくいい脚で伸びてくれました。
次は減量が効く最終週の平場のレース(9月29日、中京12R)でまた乗せていただくことになりそうです。なかなかトモが嵌まってこなくてスムーズではなかったのですが、勝てる力がある子だと思います!
——左にモタれながらよく伸びていましたね。
めちゃくちゃ伸びてくれました。次が楽しみです。
——11着だった良馬場の前走から一変しましたが、乾いた良馬場より湿った馬場のほうが良さそうなタイプなのでしょうか。
馬場はそこまで問わないと思います。馬場というより、左回りがすごく合うタイプなんだと思います!
——この日の最終レース・3歳上1勝クラスでは川田将雅騎手が勝利し今年のJRA年間100勝を達成されていました。ペンネーム・leyさんからのご質問です。「川田騎手が年間100勝を達成された際に、ターフィーくん人形のプレゼンターをされていてびっくりしました。どのような経緯でまなみ騎手が大役を務めたのかお聞きしたいです!」とメッセージをいただいています。
私もビックリしました(笑)。川田さんが100勝達成されたのは知っていてセレモニーに向かったんですが、その時にはもう(団野)大成さんがプラカードを持たれていたんです。
それでジョッキー誰かターフィー人形のプレゼンターをやってねという話になってたんですけれど、そこにいたのが私と(橋木)太希で、スタッフの職員さんに「永島騎手渡してください」と言われ。「私でいいんですか!?」と思わず2回くらい確認しました(笑)。貴重な経験をさせていただきました。
こういうセレモニーにはよく参加させてもらっているのですが、結構そのジョッキーの方と仲が良い方がプレゼンターを務めることが多いんです。川田さんに私が渡していいのかなと思い、ターフィー人形を渡す前に川田さんに「私でスイマセン…!」と言っておきました!
——それに対して川田騎手は…
「私でスイマセン…!おめでとうございます!」と言ったら、すごく大きな声で「ありがとうございます!」と言ってくださって(笑)
その後川田さんのインタビューがあったんですが、終わった後に(酒井)学さんが「じゃあ胴上げしようか!」とおっしゃっていたんですけれど、川田さんが「いやまだ引退せん、引退せん、もうちょっと頑張らせて!」とおっしゃってました(笑)
——微笑ましいエピソードをありがとうございます。まなみ騎手が年間100勝した時のプレゼンターが川田騎手になったりは…
まずは頑張らないとですね!
——その日を楽しみにしております。先週日曜の中京に話を移すと、先週のコラムで「雨はそこまで降らないでほしいです。良馬場のほうがよりいいタイプかもしれません」とおっしゃっていた3R・2歳未勝利のマナミンは、重馬場の中しぶとく伸びたものの5着でしたね。
そうですね、1コーナーで外に降られたりするところもありましたが、馬場が悪いところだと進みが悪かったです。終い馬場のいいところに出したらよく伸びてくれていました。まだ非力なところがありますが、使っていって良くなってくれていますし、更に力をつけていってくれたらなと思います。
——初の2000mでしたが、距離の感触はいかがでしたか?
問題なかったです。当面2000m前後でいいかもしれません。
——ちなみに次はどのあたりになりそうでしょうか。
一度休ませてから、秋の新潟開催で乗せていただく予定です!
——メインの小倉2歳Sではケイアイマハナと初コンビを結成し、ロスなく立ち回るも12着という結果でした。ダートのほうがより良さそうとおっしゃっていましたが、現状はダート向きというところでしょうか。
ダート向きだなと思います。調教に乗った感じと同じでテンに全然進んで行かないところがありました。ただ終いはいい脚で伸びてくれましたし、もう少し集中して運べればよりやれると思います。
——ダートに変わった次走が楽しみですね。
そうですね、馬っぷりはいい子です。距離は1400mくらいがいいかもしれません。
——レース前からテンションが高そうだった12R・3歳上1勝クラスのヨシノヤッタルデーは、勝負どころで若干置かれながらもしぶとく伸びて4着でしたね。
昇級戦でゲート入る前までにかなりイレ込んでいたんです。ゲートの中でもソワソワしていましたが、うまくゲートを出てくれました。
ちょっと怖がりなところがありコーナーで砂を被ったところで置かれるところはあったものの、それでも終いはいい脚を使ってくれましたね。昇級戦でメドの立つ競馬をしてくれたと思います。
——+14kgという馬体重でしたが、2カ月ぶりで体重が戻ったと見てよろしいのでしょうか。
全然太目感はなかったです!次が楽しみです。
——先週は惜しくも未勝利という結果でしたが、今週木曜、園田で行われた交流戦・甲山特別をクアトロジャックで逃げ切り優勝、おめでとうございます!
ありがとうございます!最近勝ててなかったので良かったです。
——一旦4コーナーで交わされかけながら、しぶとかったですね。
スタートしてから結構物見するところがあり、外に張ったりするところがあったんです。道中もフワフワしていました。ただ吏麒(高杉吏麒騎手、2着クイーンカナロア)が後ろから来てくれたところでもう一度ハミを取ってくれました。
——園田では今年2つ目の勝ち星となりました。やはり地元・園田での勝利は格別でしょうか。
そうですね、嬉しいです!
秋競馬スタート!期待の2歳馬と挑む中京競馬
——今週は土日共に中京で騎乗されます。2場開催ということもあり土曜1鞍、日曜4鞍の計5鞍と騎乗回数は少なめですが、5頭全て追い切りと実戦に騎乗されています。まずは土曜の8R・3歳上1勝クラスのピースフルナイトは3戦連続の騎乗となりますね。
初めて乗せていただいた時に終い脚を使う競馬をしたことを覚えてくれていたのか、前走は最後すごくいい脚を使ってくれました。この形のほうが良さそうですし、もう一度いい走りをしてくれればなと思います。
——先週の台風で馬場は更に掘れていそうですが、問題なさそうでしょうか。
馬場が悪くなるのはこの馬にとってプラスでしょうし、問題ないと思います!
——今週の最終追い切りに騎乗した日曜の4R・2歳新馬のアーサーズウェインの感触はいかがでしょうか。
この馬、すごく楽しみにしてるんです。小柄な牝馬ではありますが体を小さく見せないですし、前向きさもあって新馬向きのタイプだと思います。
今週の坂路での追い切りでは1勝クラスの古馬相手に併せ馬をして、こちらは最後持ったままラスト1F12.1で上がってこれました。ちょっと力むところがあるので今後の競馬に繋がるよう折り合い面に気を付けて乗りたいです。デビュー戦がめちゃくちゃ楽しみです!
——続く5R・2歳新馬の自厩舎グランツリッターはここ2週追い切りに騎乗されていますね。
先週Cコースで追い切りに乗せていただいた時に、結構ハミに乗っかるような、2歳馬らしい走り方をしていたんです。それでもラストは思った以上に動いてくれました。追ってキレるタイプという感じではなく、前前で運びたいですね。
先週の追い切りが終わってから自厩舎の攻め専の西岡さんが馬具を意識的に変えてくださったおかげで、今週の追い切りでは走りのバランスが良くなっていました。動きも良く、少しずつ良くなってくれている感じがあります。
今週グランツリッターの追い切りに騎乗したまなみ騎手
——こちらはオーナーがYGGホースクラブということで会員さんも楽しみにされていると思われます。どんな子なのか紹介していただけますか。
まだ2歳の男の子という感じで、ところどころイレ込んでみたり我を出したりするところはあるのですが、走り出せば一生懸命走ってくれる子です。馬房の中ではかわいらしい子ですね。
——最近恒例となりつつありますが、デビュー戦ということでまなみ騎手の名付けたニックネームも伺っておきたいです。
グランツリッターなのでシンプルに"グラン"と呼んでいます!
——会員さんの喜びそうな話もありがとうございます。8R・3歳上1勝クラスは"親友"のジャマンと4走ぶりにコンビを組まれますが、今回は芝2000mと、前走の1400mからだいぶ距離を延ばしてきましたね。
"親友"のジャマンと ※まなみ騎手ご提供
直線に向くまではいい手応えなんですが、どうしても最後直線を向いたところでバッタリと競馬をやめるところがあるんです。今回は距離を延ばして、アリスヴェリテではないんですけれど淡々と逃げる形にして、いつもとは違う条件で挑んでみようという話になっています。
——前走は休み明けで+8kg、過去最大体重でしたが、体重面はもう少し絞れていたほうがいいのでしょうか。
いや、元々大きい子でむしろ今までが細すぎたくらいなんです。プラスになる分には問題ないと思います。
大好きなジャマン ※まなみ騎手ご提供
——以前"親友"としてジャマンの名前を挙げていただきましたが、相変わらずの仲良しぶりなのでしょうか?
もう大好きで、毎日のようになでまわしてます(笑)
——相変わらずの親友ぶりですね。
この前角馬場だけ乗る機会があって馬房の中で跨ったんですけれど、その時にジャマンの担当さんが写真を撮ってくれたんです。そうしたらジャマンの目がもう悟りを開いているような感じになっていて、厩舎のみんなに「嫌われ過ぎやろ(笑)」と言われました…(笑)
ついに悟りを開いたジャマン ※まなみ騎手ご提供
——10R・浜松Sのクロデメニルは4戦連続の騎乗となります。200mの距離延長となりますね。
そうですね、結構いいスピードを持っている子ですし、前走はハミを噛みながら早く前に並びかけながらも最後までよく粘ってくれました。揉まれなければこの子は頑張ってくれますし、揉まれない形で運びたいです。
——前走は8枠12番からの3着でした。やはり今回も外枠希望というところでしょうか。
行き切れれば内枠でもいいんですが、3勝クラスのこの距離になると前半から行く馬もかなり出てくるので、外のほうが揉まれない分いいと思います。
——来週はローズSでレディーヴァリューとコンビを組まれると伺っています。こちらも楽しみですね。
未勝利を勝ったばかりですが、フルゲート割れのようなので出られるようです。楽しみにしています!
今週レディーヴァリューの追い切りに騎乗したまなみ騎手
コラムスタート1周年企画・幼少期から知る吉村誠之助騎手との対談が実現!
永島まなみ騎手(以下まなみ):"まなみの学び"1周年ということで、今回はゲストの方に来てもらいました!今年デビューした"誠ちゃん"こと吉村誠之助ジョッキーです!
吉村誠之助騎手(以下誠之助):…
まなみ:…しゃべれよぉ~(笑)
誠之助:よろしくお願いします!(笑)
——誠之助騎手はまなみ騎手の幼い日を知る貴重な人物ですが、まずはお二人の頭にある"最古の記憶"を伺ってみたいです。
まなみ:小学校の低学年くらいですね。幼稚園は違ったので。
誠之助:遊んでいるグループも違ったんですよね。
まなみ:そもそも私は社宅の子と遊んだ記憶がないんです…
——ペンネーム・まなぽんさんからのご質問です。「以前、幼少期のまなみ騎手が岩田望来騎手のお菓子を奪って食べていたという微笑ましいエピソードがコラムで話題になっていました。幼少期、お互いの印象に残る思い出はありますか?」というメッセージです。
まなみ:(岩田)康誠さんがまだ園田所属だった頃は社宅の3階に住まれていて、うちの隣の隣だったんです。それで岩田さんご一家にはお世話になりましたね。ただ吉村(智洋)さんの部屋は1つ上の階で、吉村さんとウチの父(永島太郎元騎手、現調教師)は10歳くらい歳も離れていた分、吉村家と永島家の交流はあまりなかったんです。でも小さい頃からみんなが「誠ちゃん、誠ちゃん」と呼んでいる可愛い子がいることは知ってました(笑)
——お互いの小さい頃の呼び名などは覚えていますか?
まなみ:私はもうずっと"誠ちゃん"です!みんな"誠ちゃん"です。
誠之助:僕は社宅の時にまなみさんの名前を呼んだ記憶がなくて…
——本当に同じ社宅に住んでました?
まなみ:違う社宅だったかもしれません、私、(兵庫競馬の)西脇トレセンの社宅に住んでたのかも(笑)
誠之助:一緒の社宅です(笑)。でも僕、(岩田)望来さんが社宅にいた時の記憶がないんですよね。
まなみ:私もほとんどない…。私が小学校に上がる前に康誠さんが移籍されて、ご家族みんなで栗東のほうに引っ越されたので。
——ファンの方からの質問を紹介させていただきます。ペンネーム・ゆいまさんより「まなみ騎手と一緒に遊んだ記憶はありますか?」というメッセージをいただきました。
誠之助:…
まなみ:…昔のことあまり覚えてないの?(笑)
誠之助:いや、覚えてるんですけど(笑)、まなみさんとはそんなに遊んだ記憶がなくて…。一回まなみさんのご自宅にあがらせてもらったことは覚えてるんです。シルバニアファミリーの人形があったのは覚えてます。
まなみ:シルバニア、集めてた!でもなんで誠ちゃんがウチに遊びにきたんだろう。
誠之助:それも分かんなくて…。まなみさんは三姉妹なんですけど、どの方に家にあげてもらったのかは覚えてないんです。シルバニアがあった家だったことは覚えてます。
まなみ:シルバニアがあったってことは私の家だ(笑)
——誠之助騎手はまなみ騎手の妹のななみさんの1つ下ですが、どちらかというと妹さんのほうがより面識があったのでしょうか。
誠之助:そうですね。園田で吉見(真幸)調教師という方が開業されているんですが、吉見先生の娘さんが僕と同級生で、その子の1つ上のお兄さんとも仲良くさせてもらってたんです。その縁でお兄さんと同級生のななみさんには何度か遊んでもらった記憶があります。
——ではまなみ騎手と誠之助騎手は同じ乗馬センターに通うあたりまでそう関わりはなかったのですね。
まなみ:誠ちゃんが私と同じ阪神競馬場の乗馬センターに行く頃には、もう私が引っ越した後だったのもありますね。
誠之助:乗馬センター時代のことはよく覚えてます!まなみさんは優しい先輩で、怒ったところも見たことなかったです。僕が乗馬センターに入った頃にはもうまなみさんは競馬学校に行く直前だったので、期間はあまり被ってないんですけど。
まなみ:私が競馬学校に入学する直前に、誠ちゃんが乗馬センターに入ってきたんですよね。
——お二人は阪神の乗馬センターに通いながら競馬学校を受けたわけですが、ご両親の反対などはなかったのでしょうか?
まなみ:競馬学校に入りたいって言った時も特に反対はなかったです。「やりたいならやってみれば?」みたいな感じで。でも後から聞いたら、母はちょっと反対していたらしいです。一番近くでジョッキーだった父の姿を見ていたので。
誠之助:僕は気づいたら騎手を目指してたというか、今振り返れば騎手になる道を自然と歩かされていましたね。幼稚園くらいの小さい頃からトレーニングさせられましたし、変な簡易木馬みたいなものに乗せられてました(笑)。気づいた時にはもう、夢は何?って聞かれたら騎手って答えるようになっていましたね。自然に騎手を目指してました。
まなみ:凄い…。私の家にはそんな木馬まったくなかった(笑)。
——お二人はお父さんのように兵庫競馬のジョッキーになる、という可能性はなかったのでしょうか。
まなみ:私はずっと阪神競馬場の乗馬センターに通っていたので、その流れのままJRAでしたね。
誠之助:僕は父から騎手になるなら中央に行けとずっと言われてたんです。
——中央の競馬学校に受かった時は喜びもひとしおでしたでしょうね。発表当日の思い出はありますか?
まなみ:受かった日のことは今でもよく覚えてます。競馬学校の合格発表の日って、みんな大体学校を休んで合格発表を見るんですよ。でも私は母に学校に行かされました(笑)。午前中の授業にまったく集中できなくて、お昼ご飯の前に公衆電話から家に電話をして受かったことを知らされたんです。後々聞いたら同期のみんなは発表の日に学校を休んでいて、私だけ学校に行ってました(笑)
誠之助:僕は合格発表の日は学校を休みましたね(笑)。父も喜んではくれたんですけど、「良かったな、でもここからやぞ」と言われたのをよく覚えています。
——ジョッキーの先輩にあたるお父さん、厳しいですね…
まなみ:でも園田の交流に乗りに行った時に誠ちゃんが勝ったりすると、吉村さんがめっちゃ喜んでるんです(笑)。「吉村さんおめでとうございます!」と言うと、すごく嬉しそうな顔をして…。内心デレデレしているのが伝わってきて、いいご家族だなといつも思います(笑)
厳しくも暖かい吉村智洋騎手
——そういえば吉村騎手は誠之助騎手がデビューして以来、初勝利を挙げるまで毎週末競馬場に応援に来られていましたね。
誠之助:毎週末競馬場まで来てくれていたんですけれど、「勝つまで行くから」と言われていて、正直早く勝たないとこれはめんどくさいなと思ってました(笑)
まなみ:小倉にもいらしてたもんね。ウチは私が小倉でデビューした時、父も母も来なかったのでスゴいなと思った。
——ご両親が来ると緊張するものなのでしょうか。
まなみ:しないですねえ…。いつ来るかも聞かされていない時もあって、レース前にゲートの裏で輪乗りしている際にふと観客席を見たら母がいたことがありました(笑)。ただ「あ、いるな」くらいしか思わないです。緊張はないですね。母は現地でなくてもどのレースも絶対見てくれているんです。競馬終わりには必ず「お疲れ様」と連絡が来ます。
誠之助:僕も緊張はまったくないです。
——お父さんからは騎乗に対する指摘などはあるのでしょうか。
誠之助:ありますね。週末の競馬が終わったら必ず連絡が来ます。週末のレースについて色々話になります。競馬終わりなんで少し流して(笑)、水曜日あたりにもう一度レースを振り返ります。
まなみ:私はまったくないですね。父の管理する馬に乗せていただくことにレース後「どうやった?」という話にはなりますけど、普段レースの話はまったくないです。
——誠之助騎手は6月20日に園田で1日5勝と大活躍されましたが、その時も指摘はあったのでしょうか?
誠之助:あれは親父が僕のために馬を回してくれたところもあるので…。
まなみ:あの日スゴかったですよね。私は大体園田の結果は確認するようにしているんですけど、どのレースも誠ちゃんが勝ってて「めっちゃ勝つやん」って。
誠之助:あの5勝した時も「勝つ馬に乗ってるんやから、このくらい勝って当たり前」と言われました。
——話を伺っていて思うのですが、吉村家は褒められることがあるのでしょうか。
誠之助:あまりないんじゃないですかね…
まなみ:顔(笑)。眉間にシワ寄ってる(笑)
※1億円もらえたら競馬学校に戻る!?仲良し幼馴染トーク第2弾は来週13日金曜日公開予定です!
いつも永島まなみ騎手コラム"まなみの学び"をご覧いただきありがとうございます!コラム開始1周年、ここまでまなみ騎手に色々な質問に答えていただきました。
"ファンの皆様と共に歩む"コラムとして、これからもファンの皆様の質問を幅広く頂戴し、ご本人に聞いていこうと思っております。
競馬に関すること、そして日常生活について、永島まなみ騎手にこれだけは聞いてみたい!ということをぜひご応募ください。頂いたご質問、メッセージは上記のようにご本人に届けさせていただきます。
すべてのご応募はメールにて受け付けております。メールの件名に「まなみ騎手へ」、本文にお名前(ペンネーム)を記載の上、以下のアドレスまでご質問をお願いいたします。皆様ぜひご投稿よろしくお願いします!
manami_nagashima@keibalab.jp
プロフィール
永島 まなみ - Manami Nagashima
2002年10月27日生まれ、兵庫県出身。
父は兵庫競馬で数多くの重賞を制した永島太郎元騎手(現調教師)。父の背中を見てジョッキーを志し、幼少期から乗馬を始め、2018年に競馬学校騎手課程37期生として入学。2021年にジョッキーデビュー。
同年3月14日中京2Rでアクイールに騎乗し初勝利を挙げると、1年目はJRA7勝を挙げる。そして2年目の22年に3倍となるJRA21勝を挙げ躍進。外枠有利が定説の新潟直線1000mで、セルレアを内ラチ沿いから勝利に導くなど大胆な騎乗も多く、ファンを魅了する騎乗に注目が集まっている。趣味は映画、ドラマ鑑賞、料理。好きな言葉は「一生懸命」。常に上を目指す期待のアスリート。