第2章:レックス・スタッドの三本柱
2017/2/2(木)
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-:ところで、岡田スタッドとは別の話になりますが、牧雄さんはレックス・スタッドの代表でもありますよね。このところレックスで繋養している種牡馬の活躍が目立ってきました。中でもスクリーンヒーローは出色。失礼ながら、ここまで走るとは思っていなかったのですが、この馬の成功の理由はどこにあるのでしょう?
岡:あの馬はグラスワンダーの直仔なのですが、グラスワンダー産駒には何か野暮ったいところがあるんです。でも、スクリーンヒーローの場合、父よりもむしろ、母の父サンデーサイレンスが色濃く出ているというか、影響力が強い。いうなれば、スクリーンヒーローはグラスワンダーじゃなくてサンデー。さらに言えば、母系は名牝ダイナアクトレスの一族ですからね。そのあたりが成功の秘訣でしょう。
-:なるほど。「グラスワンダーじゃなくてサンデー」ですか。以前、牧雄さんはアドマイヤムーンについて、「あの馬はエンドスウィープじゃなくてサンデー」と表現していましたけど、それと同じようなニュアンスなのですか?
岡:そういうことです。とにかく、サンデーサイレンスは偉大。日本競馬史上最高の種牡馬といっていいでしょう。で、ウチで繋養しているそのサンデーのリアル直仔には、ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、ヤマニンセラフィム、マツリダゴッホがいるのですが、やはり私の生産馬であるゴッホへの思い入れが大きいですね。この馬からG1ホースが出ることを切望していいます。
-:現役では、G1・2着(NHKマイルC)のロードクエストがいますね。この馬なら、マイル路線でなんとかなるかもしれません。
岡:そうあってほしいところです。
-:レックスでは新たにエイシンヒカリを繋養することになったわけですが、この馬にはどんなイメージをお持ちですか?
岡:いい馬ですよ。なんといってもレイティング世界一ですからね。エイシンヒカリはディープインパクトの仔なんですが、ディープ産駒で活躍するタイプには2つの条件が必要です。まず1つ目は筋肉が柔らかくて繊維が繊細であること。2つ目は皮膚がビロードのように薄いこと。エイシンヒカリは言うまでもなくそのふたつを満たしていますから、それがストレートに遺伝すればかなり面白い。なんといっても相当なスピードの持ち主でしたから、今の高速馬場への適性も高いと思います。
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▲モーリス、ゴールドアクターらの活躍も記憶に新しいスクリーンヒーロー
▲岡田牧雄氏の思い入れもひときわ高いマツリダゴッホ