
デビュー6年目に24年宝塚記念を制するなど、関東のみならず若手ジョッキー最注目株の菅原明良騎手が海外武者修行と成長の日々を本音で綴ります!
遠征開始2か月!現地の生活に慣れた中で得た収穫と課題
2026/8/23(日)
オーストラリア遠征スタートから2か月。収穫と課題、それぞれ得ながら日々研鑽を積む菅原明良騎手。秋のスケジュールも少しずつ発表されてきた今、明良騎手の思いは…
続く武者修行!日本と豪州、調教の違い
——早くもオーストラリア遠征2カ月が経ちました。だいぶ現地の暮らしに慣れましたか?
そうですね、慣れてきました!
——遠征2カ月、得た収穫の中で一番大きいと思うもの、そして現在のところ競馬の面で一番課題としている部分を伺いたいです。
収穫でいえばメンタル面でしょうか。慣れない、よく分からない環境でやっていくことで、メンタル面は成長しているかもしれません。
競馬の面で課題としているのは積極性ですね。位置取りであったり…。今競馬に乗っていないので、今後乗れるように頑張ります。
——前回の取材時には平日はフレミントン競馬場で7~8頭の調教をこなし、"トライアル(能力試験のようなもの)"にも騎乗されているとおっしゃっていました。平日の調教面での過ごし方は大きく変わりはないのでしょうか。
変わりはないですね。多くて7頭に乗っています。
——今回伺いたかったのはこの調教の面です。日本ではトレセンで、坂路やウッドコースはタイムが自動計測されるなど時計の概念が強いところがあります。オーストラリアでは普段の調教はタイムが重視されるのでしょうか。
タイムはトレーナーが測っているかもしれませんね。「何秒で」という指示はありますし、遅かったら「遅い」と、速かったら「速い」と、その点について言われます。
——そもそも日本のトレセンのような整った調教コースはあるのでしょうか。
普段は競馬場で調教することになるんです。競馬場のトラックコースも使いますが、普段はトラックの中にあるコースで調教しています。
——厩舎によりますが、日本では一週前強めにやって当週は整えるというパターンが多い感じはあります。もちろん厩舎により違うとは思いますが、オーストラリアの場合どのようなパターンなのでしょう。
厩舎によるとは思いますね。日本と同様、指示通り乗ることが基本になってきます。
——調教の強度に違いはあるのでしょうか。
調教についてはこちらはそこまで強くないかもしれません。その分こちらでは"ジャンプアウト"という能力試験のようなものがあるんです。そこで結構しっかりやったりするので、調教自体はそこまでやらないイメージです。
——細かい言葉のニュアンスなど、指示の中にはなかなか難しいところもあるのでしょうか。
難しいですね。聞き取れないところもありますが、馬の説明が僕自身あまりできていないこともあり、ちゃんと説明できるよう頑張りたいと思っています。
——明良騎手は長年日本式の追い切りに騎乗してきている分、言葉以外でオーストラリアでの調教で苦労される点もありましたか?
そこは特段ないですね。馬に乗るということに関しては日本もオーストラリアも変わりはないので。
ただ調教は坂路ではなく競馬場の周回コースでの調教となるので、坂路よりもコントロールしなければいけない部分はあります。坂路はスタートとゴールを馬が分かっていますし、乗り手の技量も問われるなと思います。
——そういえば日本ではスワンSのオフトレイルに明良騎手が騎乗されることが発表されました。10月のスワンSの週だけの帰国となるのでしょうか。
そうですね、今オーストラリアで乗り鞍を集めるなどはなかなか難しいところにいますが、その中で日本で大きいレースに乗れるのは嬉しいです。しっかり結果を出せるよう頑張ります!
プロフィール

菅原 明良 - Akira Sugawara
2001年3月12日、千葉県出身。実家は中山競馬場のすぐそばで、障害の名手として知られた三浦堅治元騎手の甥という家庭で育つ。2016年に35期生として競馬学校に入学。すでにG1を勝っている岩田望来騎手や団野大成騎手など有望株揃いの"花の35期生"として腕を磨くと、19年3月に美浦・高木登厩舎からジョッキーデビュー。
デビュー翌月の4月20日福島6Rをタイキダイヤモンドで制して初勝利を挙げると順調に勝ち星を伸ばし、21年東京新聞杯をカラテで制して重賞初勝利。デビュー6年目の宝塚記念をブローザホーンで制して21世紀生まれのジョッキーとして初のG1制覇を果たす。デビュー8年目の26年6月から長期の海外武者修行を発表するなど、常に前に進み続ける今後の日本競馬を背負うことが期待される若手エースの一人。




