各条件戦に“POG”“馬券”それぞれの観点で迫る!
2017/4/2(日)
ダービーを占う一戦と見ていたアザレア賞は、アドミラブルの大楽勝。上がり時計も上々で、ダービーへ向けて更に上昇を感じさせる内容だった。牝馬の侵攻を食い止めるのは、この馬しかあるまい。
さて今週は桜花賞一色だが、そちらの情報は他のコーナーに任せ、こちらは普段採り上げられない500万や未勝利戦にターゲットを合わせ、POG的な要素はもちろん、馬券的な観点も入れてお伝えしたい。
まず阪神から見ていこう。土曜日の未勝利・芝2000m戦は、なかなかの好メンバーになりそうだ。
中心は、評判馬グレンマクナス。
「前走は勝った馬が強かったが、あと少しの内容。今の未勝利なら能力は上なので、そろそろ何とかしたいところ」と藤岡健師。高い評判でデビューしたが、さすがに既走馬相手に2400m戦は厳しく3着。一叩きされた2戦目の未勝利戦はチャンスと思われたが、良血アドマイヤアゼリに惜しくも敗れている。能力的に未勝利クラスにとどまる馬ではなく、今度こそ勝利を引き寄せたい。
グレンマクナスが2着の未勝利戦で、これに続く3着だったのがマスターコード。再度対戦となる。
「馬は徐々にしっかりしてきた。距離を延ばしつつレースぶりも良くなっているし、このまま順調にいけばチャンスがありそう」と吉村師。3走前の未勝利戦では、マイスタイル(弥生賞2着)の2着。前走あったグレンマクナスとの3馬身半差を逆転するのは難しいが、馬場が渋ればチャンスも。
アロマドゥルセは12月4日の未勝利戦以来の復帰戦。期待のディープ産駒だけに、休養中にどれだけ成長しているか楽しみである。
牝馬限定未勝利・ダート1400m戦は、マジックタイムの半妹になるラモントルドールが出走。前走は大敗したが、2走前の3着から能力負けではあるまい。POGでも穴人気になった一頭。何とかPOG期間内に1勝はしてもらいたいところだ。
日曜日の未勝利・芝1600m戦は、阪神JF勝ち馬ローブティサージュの半弟ステイオンザトップが初勝利を目指す。
「稽古の動きも時計も良好。前向きさが出てきたし、距離をマイルにしてみる、と陣営は話していたよ」と、栗東の記者。中距離戦を2戦し3、5着と成績を落としているが、姉のローブティサージュもマイル以下で活躍しており、距離短縮の今回は狙い目だ。
10月の新馬戦でデビューし1番人気も6着に敗れたフィップルは、久々のレース。母はアネモネSなどオープン特別を2勝したペニーホイッスルで、この馬も休養中の成長を見込む。
続いては中山。
土曜日の500万下・ダート1200mは、先週ここで紹介したものの除外になったアメイズミーがスライド。500万に上がっての2戦がともに4着で、そろそろ馬券圏内に入ってきそうだ。
シーエーパイロットはアネモネSで大敗し、ダート戦に戻って来た。未勝利戦は5馬身差楽勝。格上げ初戦の2戦前は敗れたが、このクラスでも力は足りる。
未勝利・芝2000m戦は、アルーリングデイズが復調なるか。芝でデビューし3着も、続くレースで敗れるとダート戦へ。しかし2戦ともに敗れて、再度芝へ戻してきた。母系はアルーリングアクト、アルーリングボイスなど早くから活躍した馬が目立つ一族。この馬も早くに初勝利を挙げたい。
未勝利・ダート1800m戦は、シグネットリングを挙げたい。3月29日の新馬戦は3着も、前残りのレースで唯一後方から差してきた脚は目立った。レースぶりから更なる上昇もある。
オールデンは地味ながら、ここ3戦は芝で走り勝ち馬からそれほど差のないところまで来ている。上の3頭がダートで勝ち上がっており、ダート変わりの今回は馬券的においしいところだ。
日曜日は、500万・ダート1800m戦のプリエンプト。
叩きながら良くなり、前走の未勝利戦では6馬身差の楽勝を決めた。これで中山ダート1800mは2、2、1着。ちなみに半兄のスウィフトレイドも中山ダート1800戦は4戦3勝3着1回。同コースの鬼の可能性もある。
最後に福島土曜日の牝馬限定未勝利・ダート1700m戦。ここ2戦連続2着のフィアマロッサは、関西から福島への遠征で今度こそ勝ちに来た一戦。前に行けるので、福島コースは有利だ。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。