ついに真打ち登場!グレートウォリアーが中京芝2000mでデビュー!
2018/1/8(月)
今週は、あのPOG大人気馬がようやくデビュー。それは日曜日のところで紹介するとして、まずは土曜日の新馬戦から見ていく。
中山では芝1600m戦。イルーシヴゴールド(牝3、美浦・大竹厩舎)は、母がイタリアのGⅢ勝ち馬。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、美浦ウッドで5F68秒台、1F13秒を馬ナリでマークと動きは良好だ。なお翌日の中京芝2000mにまわる可能性もある。
スパーダ(牡3、美浦・武井厩舎)は外国産馬。近親に先の兵庫ジュニアグランプリでハヤブサマカオーのクビ差2着したスターソードがいる。ウッドで5F70秒、1F13秒半ばと一見平凡な時計だが、今の美浦ウッドは馬場が重く、外をまわったことからも、中身は悪くない。パストゥレイユ(牝3、美浦・田中剛厩舎)は、近親にコスモメドウ(ダイヤモンドS)。2週前にウッド5F71秒台、上がり1F14秒。カイバ食いが細いことから、1週前調教はやらないようだ。このあたりが改善してこないと強い調教もなかなかできない。初戦は厳しいか。
京都ではダート1400m戦。ミリラニ(牝3、栗東・中内田厩舎)は、半兄にイギリスのGⅡ勝ち馬がいる。CW5F69秒台、上がり12秒半ばと、終いは水準レベルだ。鞍上は福永騎手。タッチアコードは、半兄にアジアンテースト(現3勝)。坂路55秒0-12秒7(一杯)で、古馬500万に併入。初戦から上位を目指せる。
日曜日は、中京芝2000m戦から。多くのPOGで1位で指名されたと思われる大評判馬グレートウォリアー(牡3、栗東・藤原英厩舎)が待望のデビュー戦を迎える。母プラウドスペルは、ケンタッキーオークスなど北米でGⅠを2勝している。「攻めは格上馬とも互角に動いているし、素質は高そう。芝の中距離以上で活躍を期待したい」と田代助手。鞍上は北村友騎手を予定。
昨夏の新潟デビューの予定もあったが、軽い不安が出て放牧。秋に栗東に戻り年末デビューという話もあったのだが、藤原英厩舎らしく入念に乗り込まれ、ここまで待った。調教は1週前こそCW5F70秒台と軽めだが、2週前には5F67秒、上がり11秒後半の速い時計をマークし脚力をアピール。初戦から高いレベルのレースを期待していい。
こちらはPOGの中位あたりで指名されていたサトノディード(牡3、美浦・国枝厩舎)。母のゴジップガールは北米GⅠ勝ち馬である。「納得できる動きになってきたし、これなら力を出せそう。距離も2000m以上あっていい」と国枝師。美浦ウッドで5F69秒、上がり13秒前半は、内目を通っているので目立ったものではないが、一追い毎に良くなっているイメージはある。
好調教はディエルベ(牝3、栗東・高橋亮厩舎)。CW5F66秒前半の時計を余裕をもってマークしている。母の兄にアサクサデンエン(安田記念)、スウィフトカレント(天皇賞・秋2着)、母の弟にヴィクトワールピサ(ドバイワールドCなどGⅠ3勝)と、一族には大物も多い。
京都の芝1600m戦は、1週前の同コース新馬戦で22頭もの除外が出たので、かなり混雑しそうな雰囲気。もし22頭がそのままスライドしてくると、2週連続で除外という不運な馬も出てくる。その先週除外組から見ていきたい。
まずはサラキア(牝3、栗東・池添学厩舎)。全姉にサロニカ(エルフィンS)がいる。「ディープインパクト産駒らしく普段から走りが軽く、瞬発力もありそう。芝向きのフットワーク」と池添学師。1週前はCW70秒台と軽めだが、2週前には5F65秒台、上がり11秒後半の好時計をマークし能力をアピール。初戦から期待大だ。
オールフォーラヴ(牝3、栗東・中内田厩舎)は、母がレディアルバローザ(中山牝馬S2回)。1週前は除外を覚悟していたようでCW4F56秒台と軽め。2週前には芝コースで、5F64秒台、1F11秒半ばの時計。特に終いの脚がしっかりしていた。厩舎でも「これは走る」と自信を深めており、楽しみな1頭だ。
シーズオールザット(牝3、栗東・角居厩舎)は、母がオールザットジャズ(福島牝馬S2回)。CW68秒台、1F13秒台を馬ナリでマーク。上がり重点の角居厩舎にしては終いが目立たないが、このあたりは最終調教でチェックしたい。カランドリエ(牝3、栗東・松下厩舎)は、全姉がマジックタイム(ダービー卿CT)。ポリトラック中心で全体時計は悪くないが、終いをもっと詰めてほしいところ。ルナステラ(牝3、栗東・石坂厩舎)は、半兄がスワーヴリチャード(ダービー2着)。血統的に注目の1頭だが、優先権を持っていないため、今回は除外の可能性もある。
中山ではダート1800m戦。ヒラボクプレミアム(牡3、美浦・国枝厩舎)は、ウッドで5F68秒台を楽にマーク。同厩の良血馬サトノディードとの併せ馬では、2度ともに動きは上回っており、期待は高まっている。
デビュー前の再入厩馬の注目はダブルフラット(牡3、栗東・角居厩舎)。半兄にオープンクラスのマイネルオフィール、プロレタリアトがおり、セレクトセールでは1億円近い高額のついた馬である。昨年6月に入厩していたが、その後は時間がかかり年が明けてしまった。上2頭はスタミナ&パワー型だが、父がマンハッタンカフェに変わり、末脚の切れが加われば兄を超える存在にもなるだろう。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。