POGでお馴染みの東京RH勢の良血馬が入厩!
2020/5/3(日)
5月9日
◆リステッド・プリンシパルS(東京芝2000m)
スマートクラージュ(牡、ディープインパクト×レジェトウショウ、栗東・池江厩舎)
2月の新馬戦は直線で何度も内へ外へフラフラし、その間にハナ差交わされ2着。普通に走っていれば楽勝のレースだった。2戦目はフラフラすることなく、持ったままの大楽勝。これを見てしまうと、デビュー戦が本当に勿体なかった。NHKマイルCにも登録しているが、1勝馬なので出走できるか微妙。出走が叶わなければ、恐らくプリンシパルSに回ることになろう。距離、気性と不安はあるもののポテンシャルでカバーできる馬。2週前はトゥザクラウン、1週前はアイスバブルと併せ馬では古馬オープン馬に先着し、状態も良好だ。
アリストテレス(牡、エピファネイア×ブルーダイヤモンド、栗東・音無厩舎)
母の兄にリンカーン(G1で2着3回)、母の弟にヴィクトリー(皐月賞馬)がいる。惜敗続きだが、これまでデビューから5戦して連対を外したことがない。すみれS、若駒Sはいずれも2着とオープンでも互角の走りを見せている。大事に使っており、素質開花はこれからで秋が楽しみな1頭だが、その前にダービー出走切符を掴みたい。
◆1勝クラス・はやぶさ賞(新潟芝1000m)
グッドマックス(牝、ジャスタウェイ×グッドルッキング、美浦・堀井厩舎)
母は3勝で、ドリームジャーニー、オルフェーヴルとはきょうだい。3戦目に勝ち上がり、格上げして8、4、2着と成績を上げている。特に前走は、それまで差す競馬だったのが一変、先行して2着に粘っている。先行力をつけた今なら、1000mにも対応できそうだ。
◆未勝利(東京ダート1600m)
ライフレッスンズ(牡、ロードカナロア×レジネッタ、美浦・国枝厩舎)
母は桜花賞馬。半兄レジーナドーロ(現3勝)。セレクトセールで金子真人HDが1億1880万円(税込)で落札している。昨秋に入厩も、デビューをせずに放牧。その後はなかなかトレセンに戻らずPOGファンをヤキモキさせたが、4月になってようやく入厩し、5月にデビューを迎える。2週前には、内目を回ったとはいえウッド66秒台前半、上り12秒を切る時計と上々。POG期間も残り少ないので、いきなりの勝利を望みたい。
◆未勝利(東京ダート1400m)
ゴールデンエポック(牡、ダイワメジャー×ゴールデンイエラ、美浦・栗田厩舎)
デビューから6戦は勝ち星こそ無いものの、全て4着以内。前走で初めてダートを使ったが、6着と初めて崩れてしまった。ただ陣営の話では、ダートが悪かったわけではなく、先行できずに気を悪さを見せたためとの判断。そこで再度ダート戦を選択し、距離を1F延長。1400mなら好位を取れそうだ。崩れた前走に引き続きレーン騎手を予定していることから、期待の大きさも窺える。
5月10日
◆リステッド・橘S(京都芝1400m)
ヴェスターヴァルト(牡、ノヴェリスト×サンブルエミューズ、美浦・加藤征厩舎)
デビュー2戦目にビアンフェ(次走、函館2歳S1着)のハナ差2着。アスター賞でサクセッション(NHKマイルC有力馬)の2着と、強い馬を相手に好走。初めて使った1400m戦(1勝クラス)を勝つと、同距離のファルコンSでも3着に入っている。続けての1400m戦で、近2戦同様好勝負を期待できる。
ヤマカツマーメイド(牝、ロードカナロア×ヤマカツマリリン、栗東・池添兼厩舎)
ハイレベルの阪神JFで5着、フィリーズレビューでは2着と安定して走っていたが、桜花賞は18着とシンガリ。重馬場に苦しみ、早々と脱落してしまった。反動が気になるも、馬が早々と諦めてしまったことが逆に良かった可能性もある。相手関係も楽になり、状態さえ悪くなければ勝ち負けできるはずだ。
◆1勝クラス(東京芝1400m)
モーベット(牝、オルフェーヴル×アイムユアーズ、美浦・藤沢和厩舎)
母は重賞4勝。2歳戦開幕週の新馬戦(東京芝1400m)は、加速ラップのレースで差し切りを決める強い内容。血統背景から大きな期待もかかったが、あの新馬戦から1年近く経ち、未だ2勝目を挙げらないとは思わなかった。東京に合わせて調整され、前走と同じ東京の1400mへ。ここまで人気ほど走れていないが、依然として評価は高い1頭。前走あたりから攻め強化されており、ここで2勝目を挙げたい。鞍上はルメール騎手。
◆未勝利(東京芝1800m)
モーソンピーク(牡、ディープインパクト×モシーン、美浦・木村厩舎)
全姉にプリモシーン(重賞2勝)がいる良血馬。新馬戦こそ4着に敗れたが、当時はまだ仕上がっておらず、力負けではない。その後は2月東京を目標も、鼻出血などアクシデントもあり、ここまで復帰戦が延びてしまった。姉に比べると成長過程はゆっくりで、おそらく古馬になってからが本番だが、今の未勝利クラスなら潜在能力で何とかなる。鞍上はルメール騎手。
◆未勝利(東京芝2300m)
リアム(牡、ディープインパクト×スターダムバウンド、美浦・萩原厩舎)
芝2000mの新馬戦は4着も、芝2400mの前走は2着入線と、距離延長で前進を示した。3か月ぶりの一戦だが、もともと間隔を開けて春の東京戦を狙っており、仕上がりの過程に問題は無い。まだトモが弱く、左に寄れる面があるようだが、そんな状態でも前走で2着に来ているように、未勝利クラスなら力は上だ。
◆未勝利・牝馬限定(東京ダート1400m)
ディアコニア(牝、キングカメハメハ×デグラーティア、美浦・古賀慎厩舎)
母は小倉2歳S勝ち馬。半兄ドミナートゥス(現9戦4勝)。芝のデビュー戦は4着も、ダートに変えた2走目は、勝ち馬に離されたものの2着に入線している。前走好走した東京ダート1400m戦に照準を合わせてきたが、中間に軽い不安もあった模様。直前の調教内容は、よくチェックをしておきたい。
◆未勝利・京都芝2000m/p>
タンジェリンムーン(牡、ゴールドシップ×ムーンフェイズ、栗東・松永昌厩舎)
半兄オウケンムーン(共同通信杯勝ち馬)。ここまで5戦は全て馬券圏内。特にデビューから2~4戦目の3走は、勝ち馬と時計差無しの接戦をしており、初勝利まであと一歩のところにいる。これまでは中堅・若手騎手が手綱を取ってきたが、今回は川田騎手が騎乗予定。初勝利に向け、大きく前進だ。
◆未勝利(新潟芝1800m)
クロトノーナ(牝、牝、ルーラーシップ×クロノロジスト、美浦・大和田厩舎)
半姉にノームコア(ヴィクトリアマイル勝ち馬)、クロノジェネシス(秋華賞勝ち馬)とG1勝ち馬が2頭いる。デビュー戦は9着も、叩いた次走は勝ち馬から0・3秒差の4着と大きく前進した。3か月ぶりの一戦だが、小柄な馬で仕上がりは早そうなイメージ。血統から、未勝利クラス突破に時間をかけるわけにはいかない。
◆2歳馬新規入厩
レッドベルオーブ(牡、ディープインパクト×レッドファンタジア、栗東・藤原英厩舎)
全兄レッドベルジュール(デイリー杯2歳S勝ち馬)、全姉レッドベルローズ(フェアリーS3着)
レッドフランカー(牡、リアルインパクト×スタイルリスティック、栗東・音無厩舎)
半兄レッドアンシェル(CBC賞勝ち馬)
マジカルステージ(牝、モーリス×オツウ、栗東・須貝厩舎)
母は5勝、重賞3着2回
アレッサ(牝、キンシャサノキセキ×カメリアローズ、栗東・宮本厩舎)
半兄ダローネガ(デイリー杯2歳S2着)、ディキシーナイト(クロッカスS1着)
ファジェス(牝、モーリス×ジュモー、栗東・安田隆厩舎)
半兄クラージュゲリエ(京都2歳S1着)、プロフェット(京成杯1着)
ヴェルナー(牡、キングカメハメハ×アディクティド、栗東・高野厩舎)
全兄クルーガー(重賞2勝)、サクセッション(ジュニアC1着、スプリングS3着)
ミステリーウェイ(牡、ジャスタウェイ×ジプシーハイウェイ、栗東・安田隆厩舎)
半姉アマルフィコースト(中京2歳S1着、阪神牝馬S2着)
ジェニーアムレット(牝、ディープインパクト×ソーメニーウェイズ、美浦・加藤征厩舎)
母は北米G1勝ち馬。半兄ダノングロワール(現1勝)。セレクトセール1億152万円(税込)
トラストミー(牡、ハービンジャー×ケアレスウィスパー、栗東・杉山厩舎)
全兄トーセンバジル(5勝、G1香港ヴァーズ3着)
ハイエストポイント(牡、シンボリクリスエス×シャルエメール、栗東・鈴木孝厩舎)
全兄コルテジア(きさらぎ賞勝ち馬)
アオイシチフク(牡、ドゥラメンテ×マダムチェロキー、美浦・中舘厩舎)
半兄ホッコータルマエ(交流含むG1を10勝)
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。