芝の新馬戦が終了し、ダートの新馬戦よりも、芝の未勝利戦をデビューに選択する馬が更に増えてきている。日曜日の阪神芝2000m未勝利戦でデビューするアストロブレーム(牡3、栗東・藤原英厩舎)もその一頭だ。成長が遅く、秋に入厩後に放牧。その後も調子が上がってこない時期があり、デビューが更に遅れてしまった。だが再入厩後は順調で、1週前はCWで68秒5-11秒8(以降、調教は1週前のもの)。これで2週連続上がり11秒台をマークしており、脚力もなかなかのものだ。経験馬相手なのでメンバー次第だが、初戦から走れる状態にある。

芝1400mの未勝利戦には、ウルド(牝3、栗東・中内田厩舎)が出走予定。母のヴェルザンディは、兄にディープインパクトブラックタイドがいる良血で、POGファンなら覚えている人もいるだろう。調教ではアストロブレームに遅れてしまったが、こちらも時計は出ているので、それほど心配はあるまい。

ウルド

▲母系には多数の活躍馬がいるウルド


後になってしまったが関西の新馬戦は、阪神のダート1800m戦。先週除外になってしまった白毛馬シロインジャー(牝3、栗東・吉田厩舎)が改めて出陣だ。「夏には北海道に入厩したが、喉の影響があって再調整の形。牝馬だが大型でパワフルな走りをする」と村井助手。母は交流受賞を3勝したユキチャン。おばのブチコが話題になっているが、この馬も大きな話題を呼べるか。

先週除外組では、グレートウォール(牡3、栗東・藤原英厩舎)も有力の一頭だ。「やや奥手の血筋なので成長を促しながら、じっくり調整してきた。いいモノはあると思うのでパンとしてくれば」と藤原英師。母はアメリカのGⅠホースということもあり兄のメテオライトコメットシーカーも期待は高かったが、目立った活躍とまでは行っていない。そろそろオープン馬が出てもいい頃だが。

他には、東京大賞典勝ち馬ローマンレジェンドを兄に持つプリマレジェンド(牝3、栗東・佐々晶厩舎)、新潟2歳S勝ち馬ゴールドアグリを兄に持つレッドヴァローレ(牝3、栗東・笹田厩舎)も予定している。

関東では、中山の新馬戦もダート1800m戦。こちらは朝日杯FS勝ち馬アジアエクスプレスの半弟アジアハイウェイ(牡3、美浦・手塚厩舎)が評判だ。 「動きはいいし、精神的にもしっかりしている。兄ほど距離が保つかどうかだが、能力は秘めていると思う」と手塚師。調教では同厩の2勝馬ワンダフルラッシュに先着し、動きは良好。デビュー戦から期待大である。

先週の新馬戦を除外となったバーニングマン(牡3、美浦・二ノ宮厩舎)は、ここへスライド。ウッドで65秒と好タイムを出し、この馬も初戦から有力。

同じく先週除外のタイタンアルム(牝3、美浦・黒岩厩舎)も、このレースを予定している。血統的には、マイネルフュッセン(牡3、美浦・武市厩舎)も注目。半兄はダートで5勝しているサクラエール。ダート戦では十分の良血馬である。

新規入厩は、キングカメハメハ産駒の良血馬が2頭。モラーレ(牡3、美浦・堀厩舎)は、母が函館SS勝ち馬のビーナスラインで、堀厩舎ゆかりの血統だ。ニシノリンド(牝3、栗東・河内厩舎)は、母がマイラーズC2着など重賞で活躍したニシノマナムスメ、祖母が桜花賞、スプリンターズSを勝ったニシノフラワーと筋が通っている。古馬になっても活躍している一族なので、先々が楽しみである。