今週は重賞なしも、東西条件戦に良血馬が出走!
2016/5/9(月)
日曜日の東京、500万下・芝1400m戦は、スターオブペルシャ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)が出走 予定。500万戦は2、2、3着と3戦全てが勝ち馬から少差と悔しいレースが続いている。同厩でPOGでも人気になったティソーナ、チェッキーノはともにGⅠに出走。ロサギガンティアの全弟として期待されたスターオブペルシャには悔しい現状だが、何とかPOG期間内に2勝をマークしておきたい。
同レース予定のナイトインブラック(牡3、美浦・田中剛厩舎)も、ロゴタイプの全弟で人気になった一頭。この馬も初勝利後は苦しんでいるが、最後に意地を見せたい。
土曜日の東京、500万下・ダート1400m戦には、シーブリーズラブ(牝3、美浦・池上和厩舎)が 、初めてダート戦に出走。「パンとしてくるのは先かもしれないが、秘めている素質は確か。父系の血筋からダート適性はありそう」と池上和師。
半兄にフルーキーがいる血統で、フェアリーSでは2番人気に推された馬。ダート替わりで変身がみられるか。
京都では、日曜日の京都500万下・ダート1400m戦でデアリングエッジ(牝3、栗東・河内厩舎) がチャンス。芝で頭打ち状態だったが、初めて使った前走のダート戦では、一時は勝利も見えた惜しい2着だった。母のデアリングハート は芝の重賞を3勝したが、ダートの交流重賞でも上位入線をしていた。どうやら仔は、ダート適性のほうが出たようだ。2勝目は近い。
同レースはGⅠ馬テスタマッタの半弟セカンドエフォート (牡3、栗東・村山厩舎)も、出走予定。「短期放牧を挟んでの調整。距離は1400mからマイルあたりがいいのかも」と村山師。なお、東京ダート1600m戦の可能性もあるという。
続いては未勝利戦。POGで指名した方からは、「遅いよ」という声が聞こえてきそうだが、ようやくアドヴェントス(牝3、美浦・堀厩舎)がデビュー。全姉にトールポピー、アヴェ ンチュラのGⅠウイナーのほか、重賞3連勝のフサイチホウオーも全兄に持つPOGお馴染みの超良血。しかも堀厩舎所属で 、昨年夏には入厩と、文句なしの条件が揃っていた。しかし、その後は大きな故障もないのに、アチコチに不安が出て、結局ここまで伸びてしまった。1週前の調教では、ウッドで5Fは69 秒台、終い12秒6で、ヴィクトリアマイルに出走するカフェブリリアントに先着しているのだから動きは上々。ここはいきなり勝って欲しいところだ。レースは、土曜日東京の牝馬限定未勝 利戦・芝1600mを予定している。
母がクイーンC2着のライムキャンディ、祖母が府中牝馬S勝ちのマルカキャン ディという背景持つサムライロック(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は、デビュー2戦目になる。「 前走はダッシュがつかなかったが、終いはしっかり伸びていた。距離はあって良さそうだし、一度使っての上積みは大きい」と藤岡健師。レースは新潟土曜日、3歳未勝利の芝2400mを予定。一 叩きした変わり身を期待したい。
悔しいレースが続くスターオブペルシャ。500万条件の突破は時間の問題か
前回に引き続き、今回も池江寿厩舎から2頭。サトノクロノス(牡2、栗東・池江寿厩舎)は、セレクトセールで6600万円の馬。兄 姉には目立った活躍馬がいないが、父がディープインパクトに変わり、池江厩舎&里見氏のラインで、期待度はかなり増したと言える。
ビートフォーセール(牝2、栗東・池江寿厩舎)は、シルクRの所属馬。母のライ フフォーセールは、アルゼンチンでGⅠを2勝。サトノダイヤモンド、マカヒキと南米牝系が活躍しているが、この馬も勢いに乗れるか。
ゆっくりイメージが強い友道厩舎も、早い馬が2頭。トリコロールブルー(牡2、栗東・友道厩舎)は、半兄に青葉賞2着ワールドインパクトのほか、ダノンジェラート、ロジプリンセスなど素質が高い反面、なかなか順調に進まない兄姉が多く、体質に疑問のある一族。それだけに、こんなに早く入厩できた のは少々驚き。ついに大当たりが出るかも。
ルタンデュボヌール(牝2、栗東・友道厩舎)は、エアグルーヴ一族。半兄にアンタレス勝ち馬ウォータクティクス、5勝のキタサンアミーゴ、4勝のハ ッピーモーメントら活躍馬がいる。二つ上のラヴィタフェリースで大ハズレを出し、昔ほどの勢いが無くなってきたが、早期入厩で反発もありそうだ
。
池江、友道以外の栗東組は、アンバーミニー(牝2、栗東・松永幹厩舎)。母ラブームの初仔は、セレクトセールで1億円以上の値 がついたサトノダイレンサ、2番仔はサウジアラビアロイヤルCで少差の4着に入り、フェアリーSでは1番人気に推されたリセエンヌ。走れる背景は持っている。
美浦組も見ていこう。アズールムーン(牡2、美浦・斎藤誠厩舎)は、半姉に関東オークスを勝ち、韓国の重賞も勝ったエスメラルディーナがいる。POG本でも結構な頻度で採り上げられており、早めにポイントを稼ぎたい人にはお奨めの一頭だ。
ディアマイラブ(牝2、美浦・田村厩舎)は、ステイゴールド×メジロマックイーンの黄金配合。一つ上のアレイオブサンもこの配合からPOG人気も高かったが、現在は苦戦している。今度の2歳馬は、母のディアジーナ(重賞2勝)を育てた田村厩舎所属で変身なるか。
レッドエレノア(牝2、美浦・木村厩舎)は、全兄に日経新春杯勝ち馬カポー ティスターがいる。以降3頭が未勝利なので、母に久々の勝利を送りたい。
前走初ダートで適性を見せたデアリングエッジ。2戦目の今回は主役候補だ
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。