ノーザンファーム屈指の評判馬が登場!オルフェ全妹も外厩へ
2015/7/6(月)
入厩後の調教も素晴らしいもので、3週前にはCWで上がり1F11秒半ばの好時計を軽々マーク。その後、熱発で1週間速い時計を出さなかったが、1週前に6Fから83秒台、上がり1F11秒7を楽にマークしており、休んだ影響は無さそうだ。全兄のオリハルコンはかなりの期待をかけられながら、POG期間内は1勝。そのため全弟のシルバーステートにも疑問符をつけていたが、調教の動きは兄のデビュー前を完全に超えており、こちらは期待通り走ってくれそうな雰囲気だ。
ただ調教ならオーバーカム(牡、栗東・松永幹、父ネオユニヴァース、母プラジェラート)も負けていない。こちらはCWで82秒7-67秒3-11秒6をマークし、古馬のカレングラスジョーを3馬身突き放した。全兄のイタリアンネオはPOG期間内に2勝したが、こちらは兄以上の活躍も期待できる。
- シルバーステート
- 牡、栗東・藤原英、ディープインパクト×シルヴァースカヤ
福島では、7月12日芝1800m戦のスピアザゴールド(牡、美浦・久保田、父ネオユニヴァース、母キューティーゴールド)が血統的に魅力のある馬。半姉に秋華賞馬ショウナンパンドラがいる他、近親にはフェイムゲーム、ベルーフがおり活力のある一族だ。調教はウッドで5Fから馬ナリで70秒台と軽いが、ここまでしっかり負荷はかけられているので大丈夫。初戦から期待したい。
函館では、初めての中距離戦になる芝1800m戦が12日に行われる。一番の注目はアドルナメンテ(牝、栗東・須貝尚、父ワークフォース、母インディゴワルツ)。6月24日の栗東坂路で51秒6の好時計を出し評価を上げた。須貝厩舎の函館芝1800mデビューと言えば、ゴールドシップ、ローブティサージュと後のGⅠウイナーがいる。この馬も偉大な先輩に続きたい。
同レース予定のグローリーミスト(牡、栗東・中竹、父ワークフォース、母ミスティフォレスト)は調教の動きはイマイチだが、半姉シンラバンショウは新馬勝ち。更に母はグランプリボスの半姉で、同馬自身も新馬勝ちと初戦向きの一族。直前の調教で動けば、勝機も見えてくる。
- スピアザゴールド
- 牡、美浦・久保田、ネオユニヴァース×キューティゴールド
- アドルナメンテ
- 牝、栗東・須貝尚、ワークフォース×インディゴワルツ
新規入厩に目を向けると、友道厩舎が、「新馬はもちろん先々まで楽しめる」と話すココファンタジア(牝、栗東・友道、父ステイゴールド、母ココシュニック)が目立つ。半兄のステファノスはPOG期間内に3勝し、後に重賞勝ち。こちらも重賞勝ちを見込める馬だ。
その他では、ここ3代の兄がグランプリブラッド、フラムドグロワール、ネオルミエールとオープン馬が続いているプリンシパルスター(牡、栗東・矢作、父ダイワメジャー、母シルクプリマドンナ)、NHKマイルC勝ち馬ミッキーアイルの半弟ダノンスパーク(牡、栗東・音無、父ヴィクトワールピサ、母スターアイル)、スプリンターズ勝馬アストンマーチャンの半妹ラパンノワール(牝、美浦・斎藤誠、父ステイゴールド、母ラスリングカプス)あたりは血統的に楽しみなところ。
- ココファンタジア
- 牝、栗東・友道、ステイゴールド×ココシュニック
またトレセン入厩はしていないが、アルバートドックの全弟で今年のPOGで上位人気のリライアブルエース(牡、栗東・矢作、父ディープインパクト、母ゴールデンドックエー)がしがらきトレセンへ、ダイワマッジョーレ、ハイアーゲームの半弟ファンタサイズ(牡、栗東・矢作、父ハーツクライ、母ファンジカ)がグリーンウッドファームヘ、オルフェーヴル、ドリームジャーニーの全妹エストソルシエール(牝、栗東・池江寿、父ステイゴールド、母オリエンタルアート)が吉澤ステーブルWESTへと、それぞれ栗東近くの牧場に入っており、入厩間近。
特にエストソルシエールは、POG本の取材の頃は遅いと聞いていただけに、予想以上の進行。このきょうだいには珍しく体もあり、どんな馬に成長したか、トレセンでのお披露目が楽しみだ。
- ゴールデンドックエーの2013
- 牡、ディープインパクト×ゴールデンドックエー
- エストソルシエール
- 牝、栗東・池江寿、ステイゴールド×オリエンタルアート
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。