セレクトで億超えのディープ産駒が出陣!

今週の目玉は、日曜日の阪神芝1800m戦組。POGでも上位人気になったザウォルドルフ(牡2、栗東・友道厩舎)がデビューを迎える。「自分からハミを取って走る前向きさが出てきた。長めの距離があって良さそうなタイプ」と友道師。鞍上はルメール騎手を予定している。

父はディープインパクトで、母はアメリカでG1を2勝し、ブリーダーズCジュベナイルフィリーズでも3着に入ったウィーミスフランキー。セレクトセールでは1億5120万円(税込)の高値がついたとなれば、POGで人気になるのも当然だ。調教はポリトラックなので時計の価値が判断しづらいが、6F77秒台、上がり1F11秒7(以降、調教は主に1週前のもの)なら上々だろう。

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ミリオンホースのザウォルドルフ 母は米国でG1を2勝

トレセン入厩後、やたらに評判を耳にするのがスティッフェリオ(牡2、栗東・音無厩舎)。こちらも母はイギリス、アメリカでG1勝ちをしており、半姉のサプルマインドは新馬を快勝し、一時はクラシック候補にも挙がった。坂路で51秒5を出したようにスピードはありそうだが、最後は13秒7と失速気味。かかり癖が心配され、レースにどのような影響を与えるか微妙なところだ。

調教で目立つのはアグネスウイン(牡、栗東・長浜厩舎)。2週前は馬なりでCW6F82秒台、5F65秒台、1週前は一杯に追って6F80秒台と、目立った時計を連発している。3代母は無敗で桜花賞を制したアグネスフローラで、4代母はオークス馬アグネスレディー、祖母の弟にはダービー馬アグネスフライト、無敗の皐月賞馬アグネスタキオンがおり、まさにクラシックタイプ。最近一族の活躍が少ないが、この馬で再興したい。

前日の阪神芝1400m戦は、POGでも注目が集まりだした池添学厩舎からディープウィンダム(牡2、栗東・池添学厩舎)

「乗り味が良くスピードがあり、それを持続して勝負するタイプ。短い距離が活躍の場だろう」と池添学師。鞍上はMデムーロ騎手を予定している。CWの全体時計は平凡だが、上がり12秒5でまとめており、併せた相手に先着していれば悪くない。

紫苑Sの圧勝でG1も見えてきたビッシュだが、このレースには半弟になるキャラバン(牡、栗東・石坂厩舎)が出走。馬場オーナー×石坂厩舎×ノーザンFという格高ラインの一頭で、初戦だけでなく先々まで楽しみである。

同日のダート1800m戦は、半兄にシャイニングレイ(ホープフルS)がいるダノンクライム(牡、栗東・矢作厩舎)、半兄にダローネガがいるフリーダムベル(牡、栗東・池添学厩舎)、調教でPOG人気馬ジュンテオドーラをちぎったタピゾー(牡、栗東・友道厩舎)などが揃い、こちらも見逃せない。

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CWで80秒台の好調教を見せているアグネスウイン

関東馬も負けちゃいない!Mエンブレム級の評判馬が登場!

中山は日曜日の牝馬限定芝1600m戦が、なかなか面白いメンバー。昨年メジャーエンブレムで牝馬戦線の主役を張った田村厩舎からマイティーキュート(牝2、美浦・田村厩舎)が登場。

「牧場ではメジャーエンブレムに続ける馬と、高く評価されている1頭。能力は高く、将来性がある」と田村師。鞍上は戸崎圭騎手を予定している。調教の動きも豪快で、ウッドでは66秒6-12秒8の時計をマークし、古馬のトゥルッリに先着。重い印を背負ってのデビューとなりそうだ。

同厩のレイクキャリー(牝2、美浦・田村厩舎)もウッドで66秒台を出しているが、こちらは上がりが13秒後半とかかっており、調教の比較ではマイティーキュートに劣る。なお、デビューが1週延びる可能性もあるようだ。

牝馬ながらセレクトセールで4860万円(税込)の値が付いたヒストリア(牝、美浦・栗田徹厩舎)も、坂路52秒3-12秒1の好時計を出し、上位を望む。

ベストティアーズ(牝2、美浦・小島太厩舎)は、半兄がモズ(札幌2歳S)、クインズハリジャン(京王杯2歳S2着)、フォワードカフェ(現3勝)と活躍馬が多数。牝馬限定戦でも、ここはハイレベルな一戦となりそうだ。

土曜日の芝1800m戦は、ここへ来て変わり身が目立つサーブルノワール(牡2、美浦・小島太厩舎)。2週前までは動きも鈍かったが、1週前になって坂路で55秒4-12秒5と終いがしっかりしてきた。母は2400m以上のレースで2勝。この馬も距離が延びていいタイプと陣営は見ているようで、長い目で見たい。

マジカルナンバー(牝2、美浦・池上和厩舎)は、近親にメジャーエンブレムがいる。ポリトラックの時計は少々物足りないので、最終調教でいい答えを出したい。

同日の芝1200m戦は、ルールオブグレイス(牝2、美浦・武井厩舎)。半兄のリーガルプレゼンスは、新馬戦で9馬身差圧勝、2戦目は豪快な追い込みで2連勝を決め将来を嘱望されたが、アクシデントにより引退を余儀なくされた。その兄のぶんまで頑張ってほしいものである。

新規入厩で目が行くのは、ディープ産駒の2頭。トルネードアレイ(牡2、栗東・藤原英厩舎)は、母が4勝したブルーミングアレー、母の弟にトーセンラー(マイルCS)、スピルバーグ(天皇賞・秋)とG1ウイナーが2頭いる。全姉のフロレットアレーは1勝だが、今度は牡馬変わり+藤原英厩舎所属で活躍を見込む。

サトノポラリス(牡2、栗東・池江寿厩舎)は、全兄が障害重賞を勝ったタイセイドリーム。平地の脚もあるので、弟も期待をかけたい。

再入厩組では、POG1位級の人気だったサトノアーサー(牡、栗東・池江寿厩舎)、ブエナビスタの初仔コロナシオン(牝2、栗東・池添学厩舎)。ただコロナシオンは、夏に札幌競馬場に入厩したもののゲート試験に合格していない。再度のチャレンジということになるので、すぐにデビューという流れにはならないだろう。

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POG上位人気のサトノアーサー デビューの日も近い