例年活躍馬が誕生する菊花賞ウィーク!今年もPOG人気ナンバー1が登場!

菊花賞当日に行われる中距離の新馬戦(芝2000m)は大物がデビューするケースが多く、後に「伝説新馬」と呼ばれるレースもつくってきた。代表的なのが2008年で、1着アンライバルド、2着リーチザクラウン、3着ブエナビスタ、4着スリーロールスと、後にG1で活躍する馬が上位に並んだ。すると翌年には1着ローズキングダム、2着ヴィクトワールピサとまたまた後のG1ウイナーがワンツー。これ以来、菊花賞デーの中距離の新馬戦=伝説新馬のイメージがついてしまった。

さすがにこの2年のように、後のG1連対馬が上位を独占ということはなくなったが、それでも勝ち馬からはエピファネイア、ダノンバラード、トーセンスターダム、ドレッドノータスら後の重賞活躍馬が出ており、出世レースであることに変わりない。今年も、ここから活躍馬が出てくるのか。

注目を集めるのはトゥザクラウン(牡2、栗東・池江寿厩舎)だ。母はG1ウイナーのトゥザヴィクトリー、全兄に重賞ウイナーのトゥザワールドトゥザグローリーがいる他、一族には活躍馬が並ぶ超良血。牧場での評判でもよく、今年のPOGでは一番人気になったところも多かったようだ。

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新馬は勝って当然?大きな期待がかかるトゥザクラウン

本来なら新馬戦を勝つのは当然で、勝ち方が問題となる存在なのだが、どうも1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)を見ると不安がある。CWで68秒7-12秒3(一杯)の時計は悪くないのだが、併せた2頭(相手は既走馬だが)に遅れてしまったのは不満なところ。

「血統的にもどうしても求めるものは大きい。息遣いなど良化余地は残すが、段々と良くなって動ける態勢」(池江師)とのコメントからも、大型馬らしくまだまだ余裕がありそうだ。レースまでどれだけ変わり身を見せるか。最終調教を期待したい。なお、鞍上はルメール騎手を予定している。

同じレースには、メイショウテンシャ(牡2、栗東・池添兼厩舎)も予定。こちらは母が京都大賞典、日経新春杯を勝ったメイショウベルーガである。「母親と同じで、切れるというよりも長く脚を使えるタイプ。距離もあって良さそう」と池添兼師。1週前の坂路は軽かったが、2週前のCWでは5F68秒台、上がりを12秒半ばで締めており、動きは良好だ。鞍上は池添騎手。

同日の牝馬限定の芝1400m戦も良血馬が登場。アスティル(牝2、栗東・池添学厩舎)は、半姉に桜花賞馬ハープスターがいる。調教の動きも良く、CWでは全体時計こそ速くないが、最後の1Fを馬ナリで11秒台と、姉同様終いの脚が切れそうである。

レッドフィエルテ(牝2、栗東・松永幹厩舎)も半兄がG1を勝っているが、平地ではなく障害G1・中山大障害(レッドキングダム)。こちらは調教も軽く、叩いてからか。

土曜日のダート1400m戦は、レッドアトゥ(牝2、栗東・松田国厩舎)が初戦から行ける構え。CWで6F82秒台、1F12秒台を軽くマークしている。母系は世界的名族のバラード一族だ。

今年のクラシックを賑わせたチェッキーノの半弟がデビュー!

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500キロをゆうに超える馬格のラボーナ 秘めたパワーは相当

東京では、土曜日の芝2000m戦で、POG人気血統のラボーナ(牡2、美浦・藤沢和厩舎)がデビュー。半兄はコディーノ、半姉はチェッキーノと早くからポイントを稼げる一族なので、POG向きだ。目立った時計は出ていないが、調教本数は重ねているので心配ない。

調教で目立つのはクレッシェンドラヴ(牡2、美浦・二ノ宮厩舎)。ウッドで66秒台をマークしており、ラボーナの強敵になる。

同日の牝馬限定1600m戦もなかなかの好カード。アルミレーナ(牝2、美浦・国枝厩舎)は、昨年のPOGで大人気になりながら1勝で終わったフォイヤーヴェルクの全妹。「時間をかけて調整。徐々にだが動きは良くなってきた。ディープインパクト産駒らしい軽さがある」と国枝師。国枝厩舎の新馬のパターンで、ウッド4Fから53秒1を馬ナリでマーク。時計は地味だが、蛯名騎手の評価も高いようなので期待を持てる。

血統的にPOGでお馴染みなのはレッドルチア(牝2、美浦・鹿戸雄厩舎)。半姉は阪神JF3着のレッドセシリア、半兄にレッドセインツレッドライジェルなど活躍馬が出ている。鞍上はデムーロ騎手を予定。

日曜日のダート1600m戦は血統馬が2頭。ブルビネラ(牝2、美浦・木村厩舎)は、半姉にジャパンC、秋華賞勝ち馬のショウナンパンドラがいる。ダイコウサク(牡2、美浦・小西厩舎)は、半姉が小倉2歳S、デイリー杯2歳Sと2連勝したホウライアキコ。ともに調教は目立たないが、レースへ行って変身を見込む。

新潟では、日曜日に芝1600m戦が組まれている。リカビトス(牝2、美浦・奥村武厩舎)は、坂路で53秒4-12秒0の好タイムで、良血シーソルティキッスに先着している。アルテーロ(牝2、栗東・庄野厩舎)も坂路で53秒6-12秒5。エアグルーヴの一族で、先々まで注目だ。

新規入厩は、今回もディープインパクト産駒2頭に目が行く。エリティエール(牝2、美浦・大竹厩舎)は、半姉がルージュバック。全兄のケイブルグラムも評判だったが、現状は1勝に甘んじており、その分も妹が頑張りたい。ルーズベルトゲーム(牝2、栗東・安田隆厩舎)は、母がイギリスでG1を3勝しマイルCSでも活躍したサプレザで、日本の馬場への対応も確認済みだ。

再入厩組では、角居厩舎のグローブシアター(牡2、栗東・角居厩舎)、クリアザトラック(牡2、栗東・角居厩舎)の良血2頭がデビューへ向けて始動。同厩のヴァナヘイムに続きたい。

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引退した兄のぶんも活躍を期待したいグローブシアター