フランケルのミリオンホースが阪神に登場！

無敗の怪物フランケルの初年度産駒が、世界中で活躍していると話題になっている。日本でも4頭がデビューし、そのうちの2頭であるミスエルテ、ソウルスターリングがともに2戦2勝で、クラシックの有力候補に挙げられている。おかげで来年のPOGでは、早くもフランケル産駒の争奪戦が予想されている。

そんな大人気のフランケル産駒が、今週もデビューする。それが日曜日の阪神芝1400m牝馬限定戦を予定しているファヴォーラ(牝2、栗東・藤原英厩舎)である。牝馬で、しかも非社台の馬なのにセレクトセールで1億368万円(税込)の価格がついたのだから、当時からフランケル産駒は人気があったということだ。

調教はそれほど速い時計を出していないが、2週前のCWでは上がり12秒前半、1週前の坂路では55秒9－12秒3(以降、調教は主に1週前のもの)と終いに速い時計を出し、素質の一端を見せている。ミスエルテ、ソウルスターリングに続けるか、注目の一頭だ。

億超えのフランケル産駒・ファヴォーラ

このレースには、半姉にブランネージュ(フローラS2着)がいるジュールドネージュ(牝2、栗東・藤岡健厩舎)、母グリューネワルト、祖母シェーンクライトともに重賞に出走しているスプリングノート(牝2、栗東・岡田厩舎)らも予定している。

同日の阪神芝1600m戦は、マスターコード(牡2、栗東・吉村厩舎)が好仕上がり。CWで6F67秒台、上がりは12秒でまとめ、併せた相手に先着している。母の全弟にハットトリック(マイルCS)がおり、この馬もまずはマイルでの活躍を望む。鞍上はシュタルケ騎手。

前日の阪神ダート1800m戦は、このコースにしてはなかなか粒ぞろいのメンバー。ペルランヴェール(牡2、栗東・平田厩舎)は、半兄にゴールドドリーム(ユニコーンS)がいる。

「上と同じでパワフルな走りをする。血統的にもダートが活躍の場となるのでは」と平田師。鞍上は川田騎手。調教では併せた相手に少差遅れたが、坂路52秒8－12秒4(一杯)と好時計を出しており、初戦から行けそうな雰囲気だ。

アンタガシャチョウ(牡2、栗東・野中厩舎)は、半兄にブルーチッパー(交流重賞など6勝)がいる。「心肺機能が高く、いいモノがある。体がしっかりしてくれば上のクラスでも戦っていけそう」と野中師。

CWでは、併せた相手に遅れたが、これは大きく追走したため。上がり12秒前半の時計が出ており心配あるまい。カゼノコ、スリーボストン、エーシンウェズンなど、ダートの活躍馬が多い野中厩舎。今世代からも、ダートの期待馬が出現となりそうだ。

クライフォーローズ(牡2、栗東・昆厩舎)も併せ馬で遅れたが、こちらも追走したもの。CWで5F67秒台、終いは12秒2でまとめており上々の動き。外国産馬だが、セレクトセールで2億円以上の値がついたサトノアーサー(新馬勝ち)の近親で、血統も良好。

他にも、近親にアドマイヤムーン、ヒシアマゾンがいるアドマイヤトリプル(牡2、栗東・友道厩舎)、近親にワンダーパヒューム(桜花賞)がいるワンダーラジャ(牡2、栗東・沖厩舎)も出走を予定している。

近親にアドマイヤムーンがいるアドマイヤトリプル

国際派女傑マイラー・サプレザの初仔が日曜中京でデビュー！

中京では、新馬戦が1鞍。日曜日に芝1400戦が行われる。血統的に目立つのはルーズベルトゲーム(牝2、栗東・安田隆厩舎)。母のサプレザは、G1サンチャリオットSを3度制覇。日本に遠征し、マイルCSで2度3着に入っている。

「稽古からスピードがあるし、実戦でも楽しみにしている。マイルあたりがベストの印象」と安田景助手。坂路で52秒6－12秒6(一杯)の時計を出し、1000万クラスの馬と併入と、初戦から勝ち負けを期待できる。鞍上はルメール騎手。

中山では、土曜日の芝1200m戦に、ディーチェ(牝2、美浦・国枝厩舎)が予定。坂路53秒4－13秒0(馬ナリ)と調教は地味だが、陣営は仕上がり、ゲートも問題ないと話しており、自信をもってデビューに臨む。4代母には世界的名牝ミエスクがおり、近親にはリアルスティール、ラングレー、プロディガルサンきょうだいがいる。

同日のダート1200m戦は、デルマアンコツバキ(牝2、美浦・勢司厩舎)。勢司厩舎らしく調教は目立たないが、Dコースでしっかり時計を出している。母はフランスG1ロイヤルオーク賞2着馬で、この馬が初仔。社台Fの期待もかかる。

日曜日の芝2000m戦は、調教で目立つのがアダマンティン(牡2、美浦・大竹厩舎)。負荷のかかる美浦ウッドで6F82秒台を出し1000万の馬に併入と、調整は進んでいる。ゲートに問題があるようなので、できれば偶数番号を引きたい。

新規入厩では、セレクトセールで8640万円(税込)の高額がついたエクレアスパークル(牡2、栗東・中内田厩舎)に期待がかかる。半兄には4連勝のアンタラジー、半姉には牝馬ながらに東スポ杯に出走し、3番人気に推されたアグレアーブルがいる。

もとよりデビューが遅いと言われていたので、この時期になっての入厩は想定内。今年はリスグラシュー(牝2、栗東・矢作厩舎)、アドマイヤミヤビ(牝2、栗東・友道厩舎)、スワーヴリチャード(牡2、栗東・庄野厩舎)とハーツクライ産駒の活躍が目立っており、この馬にも注目が集まる。

ルーズベルトゲームの母、サプレザは3年連続マイルCSに参戦、3→4→3着と好走した