今週以降の新馬戦は全てダート!だが……

新馬戦も残り3週だが、以降は全てダート戦となる。POGで人気になったような馬は、新馬戦ではなく、芝の未勝利戦デビューという馬も出てくるだろう。今週以降は、未勝利戦デビューの馬も押さえていきたい。

それでは中山から見ていく。土曜日の中山ダート1200m戦は、コンピレーション(牡3、美浦・手塚厩舎)が1週前の坂路(以降も調教は、主に1週前のもの)で52秒2-12秒3の好タイムを馬ナリでマーク。初戦から勝ち負けになりそうだ。

先週除外のトリプレット(牝3、美浦・久保田厩舎)は、馬ナリでDコース66秒6。すでにダートで調教を行っているところを見ても、デビューへ向けて準備は万端だ。

日曜日には中山ダート1800m戦。ルメール騎手を確保しやる気十分なのがサンラファエル(牡3、美浦・武井厩舎)。「馬格はあって走りのバランスもしっかりしている。パワーはあるのでダートは良さそう。デビューは遅れたが楽しみな1頭」と武井師。半姉にディアデラノビア(重賞3勝)、甥にドレッノータス、姪にディアデラマドレがいる良血。坂路で52秒7と調教も動いており、初戦から楽しみだ。

ディアデラマドレ

ディアデラマドレはマーメイドS、府中牝馬S、愛知杯の重賞3勝

ダノンハヤブサ(牡3、美浦・国枝厩舎)は、セレクトセール出身の持ち込み馬である。「アメリカの血筋でダート向きのタイプ。ここまで遅くなった影響がどうかだが、動きや雰囲気は悪くない」と国枝師。調教は目立たないが、レースで一変なるか。

アルングリム(牡3、美浦・久保田厩舎)は、兄姉にオープン馬はいないもののデビューした6頭が全て勝利を収めており、クズの出ない一族だ。1週前はウッドで4F55秒6程度だが、2週前には坂路で53秒9-12秒7を余裕をもってマークしており、仕上がりは悪くない。

フルオブグレース(牝3、美浦・木村厩舎)は、近親にマグニフィカ(ジャパンダートダービー)がいる。1週前のウッドは70秒台と軽めだが、2週前に馬ナリで68秒の時計を出しており、仕上がりに不安はない。

同日の芝1800mの未勝利戦では、レッドアメリア(牝3、美浦・鹿戸厩舎)がデビュー。鹿戸厩舎らしく速い時計は出していないが、追う毎に良化しているとのこと。さすがに既走馬相手は厳しいが、いきなり好勝負できれば展望は広がる。

阪神は、土曜日にダート1800m戦。ダービー馬ディープスカイの半弟になるインペリオアスール(牡3、栗東・石坂厩舎)はダートで初陣となる。坂路で54秒9-12秒9(一杯)と物足りないが、速い時計の本数が不足しているので、まだまだ時計は詰められそうだ。

メッサーマイスター(牡3、栗東・矢作厩舎)は、母がアメリカGⅠで3着。坂路では馬ナリの新馬に遅れてしまったので、残り1週で変わり身を見せたい。

日曜日の阪神ダート1400m戦は、メイショウナンバー(牝3、栗東・高橋厩舎)の動きがいい。「稽古はやるたびに動けるようになってきた。まだ気性的な幼さがあるので、初のレースでそのあたりがどうか」と高橋忠師。母は、JRAで芝、ダートの重賞を3勝、更に交流重賞を7勝し、10歳まで走り続けた猛者。初仔のメイショウタラチナは現3勝だが、それ以上の活躍を期待したい。

カルトデュモンド(牡3、栗東・須貝厩舎)は、半兄ゲームオンデュードがハリウッドゴールドCなどアメリカGⅠを3勝。ブリーダーズCクラシックでも2着と活躍した。こちらは坂路54秒2で併せ馬も遅れるなど動きは地味。使って行って、血統の良さが出てくるか。

再入厩組の中には注目馬も!

新規入厩組は、この時期になるとさすがに目立つ馬は少ないので、未デビューの再入厩組を紹介。お待ちかねのヘリファルテ(牡3、美浦・堀厩舎)の登場だ。

POGでも大人気になり、昨夏あたりには牧場からも高い評価が聞こえて来て、特に楽しみにしていた一頭。9月に入厩を果たし、堀厩舎の王道となる秋東京デビューのはずだったが、軽い脚部不安で放牧。その不安もなくなり、2月東京デビューという話もあったのだが、今度は熱発で再度入厩延期。いろいろアクシデントもあって、ようやく再入厩を果たした。

順調に行けば、3月後半か4月初旬にデビュー。さすがにクラシックは難しくなったが、POGファンの夢を乗せ、デビュー勝ち→青葉賞なんて路線も考えたくなる期待馬だ。

ヘリファルテ