好仕上がりの注目血統馬がまだまだ控えている!
2017/3/5(日)
残り少ない新馬戦で注目すべきはこの馬!
新馬戦も残り2週。しかも今週は東西一戦ずつとなり、未勝利戦でデビューする馬も多くなってきた。そちらも併せて、主なデビュー予定馬を紹介していきたい。
まずは阪神ダート1800m戦。
ダービー馬ディープスカイの半弟になるインペリオアスール(牡3、栗東・石坂厩舎)は先週除外になり、そのままスライドで今週デビューとなる。「まだ動きに良くなる余地は残すが、使いながら変わってきそう。エンパイアメーカー産駒でダート向きだろう」と石坂師。このコメントにもあるように、1週前の調教時計は坂路55秒0(以降も、調教時計は主に1週前のもの)と、まだまだこれからといったイメージ。レースへ行って良血が目覚めるか。
ロードスタルディ(牡3、栗東・中内田厩舎)は坂路52秒9-13秒1と水準レベルの時計は出ている。「順調に使ってパンとしてくれば、芝もこなせるタイプとは思うが、まずはダートから。悪くないが、ここまで遅れてしまったあたりの影響がどうか」と中内田師。中内田厩舎は、期待のエクレアスパークルが新馬戦を快勝。これに続く新馬連勝なるか。
坂路で動いているのはヴォーチェドーロ(牝3、栗東・吉村厩舎)。坂路52秒9-12秒2と、上がりが優秀。ステイゴールド×メジロマックイーンは、オルフェーヴル、ゴールドシップと同じ黄金配合である。
ララメダイユドール(牡3、栗東・今野厩舎)は、半兄にカフジテイク(根岸S)、テイクアヘッド(交流重賞サマーチャンピオン)など活躍馬が多数いる。坂路では毎週12秒5で上がっており、この馬も先々まで楽しめそうだ。
ジューダス(牡3、栗東・吉村厩舎)は、半兄がミッキーバラード(4勝)。CW68秒台、上がり12秒半ばの時計を出し、順調に仕上がってきている。
続いては中山ダート1800m。
先週除外になったダノンハヤブサ(牡3、美浦・国枝厩舎)がスライド。内目を回ったとはいえ、美浦ウッドを馬ナリで67秒台は合格点。初戦からチャンスだ。
スターズインヘヴン(牝3、美浦・田村厩舎)も、ウッドで68秒を余裕をもってマーク。翌週デビューの可能性もあるが、出てくればマークが必要。半兄にはセンチュリオン(5勝)がおり、中山ダート1800mはバッチリだ。
クアトロヴィーヴァ(牡3、美浦・久保田厩舎)は、同週デビューのバレッティに遅れたが、坂路53秒6-12秒9を馬ナリなら上々。「馬格があってモノは悪くない。まだ走りにワンペースなところがあるので、そのあたりが変わってくれば理想的」と池内助手。
レッドフェンリル(牡3、美浦・奥村厩舎)は、近親にオレンジピール(重賞3勝)。坂路54秒4-12秒6(強め)と、終いで12秒台が出ていれば大丈夫。
シグネットリング(牡3、美浦・萩原厩舎)は、ウッドで70秒台も、外目をまわって馬ナリの時計なら心配ない。半兄はロイヤルネイビー(現1000万)。まずは兄を超えたい。
ザレマの仔が未勝利戦でデビュー!
日曜日の中山芝2200mの未勝利戦では、バレッティ(牡3、美浦・久保田厩舎)がデビュー予定。坂路53秒4-12秒7で、クアトロヴィーヴァに1馬身先着している。母はザレマ(京王杯AH)。全兄のミッキーオリビアは4連勝をマークし重賞戦線でも活躍が期待されたが、故障で引退してしまった。兄のぶんまで頑張って欲しい。
新規入厩で目立つのはモンドバーグ。半姉にクイーンズリング(エリザベス女王杯)がいる。ソエや歩様の乱れもあり、ここまで時間がかかってしまった。まずはゲート試験合格を目指す。
再入厩組では、東京HR期待のレッドアランダ(牝3、栗東・角居厩舎)。ゲート試験後は吉沢Sに放牧に出され、気が付いたら3か月も経ってしまった。長くデビューを待ったおかげか、ひ弱だった馬体も500キロ前後にまで増えているという。牧場でも運動が進んでおり、デビューまでそれほど時間もかかるまい。初戦から期待して良さそうだ。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。