初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『今週こそは』
2019/3/7(木)
皆さんこんにちはライター大和屋です。今週末は休養していたアウィルアウェイの今年最初の始動戦、そしてジャスタウェイ産駒の重賞初制覇の期待もかかります。それだけではなく、日曜日の阪神では芝1800mの未勝利戦が組まれていて、我が愛馬であるカリボールの出走も予定されています。そんなわけで今週こそはという感じなのですが、まずはアウィルアウェイについて触れていこうかと思います。
アウィルアウェイ(牝3、栗東・高野厩舎)は現在まで3戦2勝で2着1回、前走の京王杯ではスローペースの影響か、前を行くファンタジストを差し切れず、仕切り直しの阪神ジュベナイルフィリーズは脚部不安で回避。新馬の後にもフレグモーネなんかが発症したりと体の弱さを露呈していましたが、しっかりと立て直して桜花賞へのステップレース(フィリーズレビュー(G2))へと登場です。
1週前、そして今週の追切りもすごい時計で坂路を駆け上がっており、前評判や実績などを含めれば1番人気になりそうな勢いです。問題は週末の天気があからさまに雨予報なことなのですが、まあ他の馬に関しても条件は同じですので、なんとか頑張って欲しいものです。言うまでもありませんが、ジャスタウェイ産駒はいまだに重賞を勝っておりません。
6日、坂路で追い切りを行ったアウィルアウェイ
父親に似て重賞やOPや他のレースにおいても2着が多いような気がするジャスタウェイ産駒、前にも言いましたが、そこまで親に似ないでいいよ、と思っております。前走は前をとらえきれずにに悔しい思いをし、阪神ジュベナイルフィリーズの時には出走できずに悔しい思いをしました。
今回はすっきり勝ってくれることを祈ります。そして、桜花賞での頂上対決を盛り上げて欲しい。そしてジャスタウェイ産駒の重賞初制覇を、その先にあるG1制覇へ弾みをつけていってほしいと思います。
そして、もう一頭、我が愛馬カリボール(牡3、栗東・須貝尚厩舎)の出走です。先日の段階では鞍上は先週デビューを果たしたフジカンこと藤井勘一郎騎手になると聞いています。前走は三浦騎手がほぼほぼ完ぺきな競馬をしてくれたカリボール、最後の最後でレースのほぼほぼ遊びながら走っていたダノンバリアントに差されてしまいましたが、距離を200m短縮することによって前進を期待です。
前走2着だけに今回はそれ以上の結果を出してくれると嬉しいのですが……。前走の前にも思っておりましたが、ここで勝つことができればもしかしたら、春の大きなところに間に合ったりするかもしれないという妄想が、現実になるかもしれないとか思ったり思わなかったりです。とはいえまずは一勝目、未勝利を脱出しなければ、そこから先のことは何も始まりません。なので是非、藤井騎手にはうまく乗って欲しい。世界各地をまたにかけて競馬をしてきた苦労人、このひと鞍が大ブレイクの一助になってくれることを祈ります。
もう何年も自分の馬での勝利から見放されている現状、そろそろ口取りを、と意気込んでいる今日このごろ、重賞で口取りしたのは果たしていつのことだったのか……。次のコラムではハイテンションでご機嫌な文体で更新したいと切に願っております。
楽しい週末が待っていてくれると嬉しいなぁ。そして春競馬がもっと面白くなってくれると嬉しいなぁ。というわけで阪神競馬場まで応援に行ってこようかと思う次第でございます。
あ、それからもう一つご報告、今年デビュー予定の我が愛馬、ジャスタウエイ産駒のショアーの17なのですが、名前がエオスモンに決定しました。
昨年のセレクトセールで落札したエオスモン
エオスが暁の女神のこと、モンがモノよりとなっていました。本当はモンの部分はそんなつもりではなかったのですが、名前が無事つけられたので問題なしです。デビューが早そうですので登録をしてほしいとの調教師からの要請を受け、急きょ名前をつけました。
現状では詳しい説明は避けることにしますが、今後どこかで触れることがあるかもしれません。勘のよいひとにはわかってしまいそうな気もしますが、それとはまったく関係がないかもしれませんので、あまり先走らないようにしてください。
馬自身はかなり順調に行っているようですので、僕も今年のPOGの時には自信をもって指名しようと思っています(笑)。それでは皆様良い週末を、僕にとっても良い週末であることを切に祈ります。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。