初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
「ジャパンカップ」
2014/11/27(木)
皆さんこんにちは、ライター大和屋です。喉のほうもなんとか回復に向かっております。週末までにしっかりなおして本番に挑みたいと思います。
まず最初に、榎本くんは現在ベルラップの担当ではないようです。今はシルクのスペリオルラスター(牡2、栗東・須貝尚厩舎)を担当しているようです。適当なことを言ってすみませんでした。スペリオルラスター、デビュー戦は2着でしたが、強い内容だったと思います。須貝先生も期待している一頭、この馬も先々期待大ですよ。
では先週の振り返り。我が愛馬コルサーレ(牡3、栗東・池江寿厩舎)、バリバリの1番人気で3着でした。人気馬の宿命、これが競馬だ、という内容でした。もし勝ったら池江先生とコルサーレについてお話しさせてもらったエピソードを書こうと思っていましたが、また次の機会にしようと思います。そして今週末はジャパンカップ(G1)。時がたつのは早いものです。
すいません、特にジャスタウェイ(牡5、栗東・須貝尚厩舎)の調整については話すことがありません。というのも報道に出ている以上の情報がないもので……。でも榎本君が言っているように、何も心配はありません。凱旋門くらいには仕上げられるイコール、それって万全ということですので。あの時も話してくれていましたが、かなり凱旋門直前の調子は良かったです。それくらいということは、まあそういうことです。僕は何も心配していません。
それではジャパンカップについて、皆さんがあまり知らない情報について書いてみます。ジャパンカップは海外の馬を招待しての国際競走ですので、ウエルカムパーティーというのがあります。残念ながら僕はその日は仕事でいけません。せっかくなんでパーティーを優先してもいいのかもしれませんが、本業はあくまでライターということで仕事してきます。
もう一つ。当日になんか馬主席より凄いところで昼食会というのがあるそうです。これって国際競走では普通にあることで、ドバイの時も、フランスの時も、更に言うと個人的に応援に行かせていただいたアスカクリチャンの香港遠征の時にもいたれりつくせりの歓迎がありました。ウェルカムパーティーは香港、ドバイではありました。フランスはありませんでしたが、すべてのレースで当日の昼食会がありました。
出走関係者に感謝の意を表して美味しいものをただで食べさせてくれるのです。どこも豪華で美味しかったのですが、3か所で一番おいしかったのは香港のウェルカムパーティーでした。中華ではなくフレンチでしたけど……。これまた残念ながらジャパンカップ当日の食事会にも行けません。友人五人を引き連れていくので自分だけご飯食ってくるってのはちょっと……な感じです。それよりなによりシャンパンよりもレモンサワーなものですから。
公開調教とか今年もあったんですかね?凄く、というか、かなり昔に僕はジャパンカップの公開調教を府中に見に行ったことがあります。朝の五時から競馬場を解放して、海外馬の調教を見せてくれるというイベントでした。ゴールデンフェザントの年だったかな?単身原付で競馬場まで駆けつけましたよ、その時は。来てくれたファンの皆さんに無料でサンドイッチやコーヒーをふるまってくれました。寒かったんでコーヒーが凄くありがたかった記憶があります。でも調教はほとんど皆キャンターぐらいだったかなぁ。あの頃から海外馬は現地で強い調教うたないんですよね。それ以来、公開調教というのには行ったことはありません。とにかく寒かった。
そんなこんなであっというまに週末です。ジャパンカップはジャスタウェイにとってどんなレースになるのか、今から本当に楽しみです。前評判では3番人気、距離不安や燃え尽き症候群などが囁かれているようですが、まあ、走ってみなければその懸念が的を得ているのかどうなのかは誰にもわかりません。マイルチャンピオンシップに向かえとか、香港に遠征しろとかいう意見もありましたが、間隔や海外遠征の負担などを考えると現実的な選択肢ではありませんでした。凱旋門賞では力を充分に発揮できませんでしたが、個人的には距離が問題だったとは思っていません。一度、力を発揮できなかったぐらいで燃え尽きと言われる筋合いもないでしょう。
今年、現時点で中央のG1を二つ勝っているのはうちの仔だけです(重賞三つもなかなかいないですよね?)。年度代表馬を確実に満場一致で狙う為にはここで結果を求めるのが、陣営の一致した意見です。メンバーも揃っていますし、簡単ではないとは思いますが、なんとか頑張って欲しいです。頑張れ!ジャスタウェイ!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。