初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ゲート試験合格』
2021/9/24(金)
これから早いところをやってデビューするか放牧をはさむかを判断するとのこと。ゲート試験を合格すれば次はデビューとなるわけですので楽しみ以外の何物でもありませんね。
現状はお母さんに似たのかダート向きのパワータイプではないかとの報告を受けています。なのでデビュー戦はおそらくダートになることでしょう。ジャスタウェイ産駒全体を見渡してもダート適性は高いみたいですのでジャスコにも良い競馬をしてほしいですね。とても素直な良い仔だと尾形先生からも牧場スタッフからも褒められておりました。鞍上の言うことをよく聞いて上手な競馬をしてほしいですね。何度も言いますがゲート試験合格の後にはデビュー戦がすぐ目の前、楽しみにしていましょう。
もう一頭の二歳、キングロコマイカイ(牡、栗東・須貝厩舎)は現在吉澤ステイブルWにて調教を積んでいます。だいぶ良くなってきたので来週、再来週には入厩させたいとのことです。
こちらも順調に来ているようですのでデビューの日を楽しみにしていようと思います。ちなみに須貝先生はいまだにキングロコマイカイのことをキングロコマイカイとは呼ばずにオツウの二歳と言い続けています。笑
カリボールは現在も厩舎に在厩、次走に向けて調整中です。休養明けの一戦、大敗ではありましたがあがりは一位でしたので、次回はきっと巻き返してくれるはずです。人気にならなそうですので馬券のほうも楽しみかもしれません。
そしてマジカルステージの近況です。現在まだ北海道のノーザンファームに放牧中、腰の疲れからくる右トモの歩様の乱れとのことでしたが、まだ歩様が良くならないのか調教のペースはあがってきません。心配ではありますがしっかり休養して競馬場に戻ってきてほしいと願っております。
そしてアウィルアウェイ。前走、前々走で賞金を加算できなかった結果、スプリングステークスへの出走は絶望かと思われたのですが、登録を見ればフルゲート16頭でなんと17番目、ぎりのぎりで除外対象となっていました。なんともついていないなぁと思って肩を落としていたところ、なんとレイティング順位が3番目ということで出走可能ということになりました。
他の馬の騎乗はないのでここ数戦鞍上を務めてくれていた松山ジョッキーが乗ってくれるのかと思ったら中京での騎乗が決まっていて乗れないとのこと。乗り慣れた鞍上ではないのかと肩を落としていたら、鞍上が戸崎圭太騎手に決定したとの情報が!
これはこれであがる情報。なんとも一発ありそうな匂いがしてまいりました。出走までにあがったりさがったりを何度も何度も繰り返し、ようやく出走へとこぎつけました。ここまであがったりさがったりすることが過去にあったでしょうか?
ありました。ジャスタウェイが勝った天皇賞秋。あの時も出られるのか出られないのかで一喜一憂しておりました。あの時も出走回避や調教での事故などいろいろとありました。前回のG1高松宮記念の時もそうだったような気もしないでもないですが、今回は天皇賞のあの時に似ているような気がします。
これは吉兆ととらえるしかないだろう。ということで、来週のスプリンターズステークス、楽しみなことになってきたと言っておきましょう。関係者も出走できないと思っていた状況からの大逆転。一発あってもおかしくありません。当日は良馬場でお願いいたします。
秋のG1シリーズに二歳馬のデビューも近づいてきております。もろもろ楽しみではありますが、まずは無事に。何よりも愛馬達には健康でいてほしい今日この頃なのでした。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。